「あたしは、目の前で小沢野駅の駅舎が爆発するのを見ました」
まずは澪だ。緊張のせいか少しだけ震える声で、あの日のことを話す。
「駅から、いつもどおり電車に乗って帰るつもりだった。だけど、少し用事があったから駅から離れた道を歩いていました。そしたら、何の前触れもなく、駅舎が爆発したんです。耳が壊れるような、大きな音でした。近くにいた人たちはみんな慌てて逃げ惑うし、パニック状態で、」
ひと息おいて、澪は続ける。
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