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You're So Cool
from 『True Romance: Motion Picture Soundtrack』
Hans Zimmer
僕の大学時代。音楽と言えば、映画を観て、サントラを買って聴く。
その繰り返し。映画のクライマックス・シーンを、音楽で引っ張り出してきて、頭の中だけで再生させるようで好きだった。
サントラには、いろんな曲が入っていて、アルバムには表情がある。
でも一つのテーマに沿って束ねられている。
そんな裏を考えながら、聴くのも好きだった。
特に聴いているのが映画『True Romance』のサントラ。
映画のシーンは、頭の中から追い出しました(笑)
特に1曲目、Hans Zimmerの「You're So Cool」は、何かに嫌になったときに、心が寂しくなったときに聴いてるのか、自分では覚えていないけれど、ほっとする。
その後、次々に流れてくる曲とのギャップも魅力。
寒い日のコーンポタージュスープのような感じ。
心が寒くなったら聴いてみよう。少し、ほっとします |
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「エンゼルバンク」 三田 紀房
この漫画は偏差値40代の高校生が東大に入るまでを描いたマンガ『ドラゴン桜』の作者が、大人に向けて書いた作品。
転職、ベンチャー企業、官僚、日本の問題点、政治……
現代のニュースにはびこる若者に煙たがれるワードたちが、次々と現れ、フォーカスを当てられる。
世の中を描いているだけに、もの凄く幅の広い漫画です。
結局、若者にも迫ってくる大人の社会。それなら、自分の将来のために、先に知っていてもいいと僕は思います。
むしろ、大人でも勘違いして、間違ってしまうということを、若いうちから知り、そういう目を養っていくことは大切なんじゃないか。
何よりも、世の中の現実に目を向けることができるように思います。
新しい分野へ。自分が知らなかった場所へ。
たまには足を運んでみるのも、自分を変えるいいきっかけになるのかも。 |
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「野菊の墓」 伊藤 左千夫
小説にして100ページくらい。
かの夏目漱石が絶賛し、純愛物の最初とも言われる小説。
僕は高校時代に小説を300冊近く読みました。
そうしてあるときに振り返ってみたら、心に残る作品は、そうなかった。
そして何度も読みたいと思う小説は、さらになかった。
ただ、この『野菊の墓』を僕は4回も読んでいます。
泣きたいときに読みます。
多分、泣きたいときがあるのかもしれなくて、ただ泣くのは男だし、嫌。
でも自分に言い訳がほしくて。
泣いてみたいときに、すっとこの本が目に入ってくる。
最後のシーンは分かっていても泣ける。
我慢してるなら、たまには、泣いてもいいと思います。 |
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悪人
この映画を見終わった後、僕は一番最後に映画館を出ました。
体が動かなかったから。
人の心の奥底。底なし沼のようで、のぞくことができない人間の心の。
そのとっても奥深いところ。誰も立ち入れない場所へ入り込んで、感情の奥底を、多少なめた気がした。
人の心は、アメーバ。
一瞬一瞬で変わる。それはそう。それはそうなんだけど、大きな出来事が作用すると、失ったものを取り戻すように、人はもの凄く変わってしまう。
確かに、偉業ともいう何かとんでもなく大きなことに挑戦している人は、その分、過去に大きな出来事と出会っていたりする。
悪人になるきっかけも、同じかもしれない。
この映画では、一人にとどまらず、いろんな人の感情に潜り込ませられる。
それも、この作品の特徴だと思います。
だから小粒の涙が何回か。大粒の涙も少々。
この『悪人』で受け取ることは、その時の自分を表していると思います。
でも、きっとその時のそれが正解。
僕が17才のときにこの映画を観ていたらどう思っていたのか?
それは全く分からない。じゃあ、10年後だったら?
映画も出会い。観たいと思ったものをそのときに観る。
楽しみたいからでも、現実から抜け出したいからでも、デートの口実でも。
見ようと思う理由はいろいろだけど言えることは、出会いだと、僕は思います。
『悪人』は自分に、良い影響を与えてくれる、とても素晴らしい映画でした。 |
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