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ハッピー・アイスクリーム
from 『TOP OF THE FUCK'N WORLD』
The Mirraz
“世の中は歪んでて、ホントに愛しいよ”。
僕が、様々な事を考え突き詰め続けると、最近、必ず行き当たる感覚(の言葉)。どこかの誰かの“涙”が、どこかでは誰かの“笑顔”に代わる世界。昨日もさ、小さな定食屋さんのカウンターでごはん待ってたら、突然、目がしばしばして来て、涙がこぼれた。厨房で玉ねぎ、切ってたワケだけど、切られた玉ねぎが痛みを訴えて、それを解って欲しくて“泣かす”のか、切られた腹いせに復讐で“泣かす”のか、日常のあるほんのワンシーンを抜き取ってみても、一生解らん事ばかりでさ、いや、一生隠された謎ばかりでさ、いや、むしろ一生隠さないとイケナイ事ばかりでさ、でも涙が出たけど、美味しい玉ねぎ食べて、すぐに笑顔になるわけでね。
まあそれこそ、この文章が既に歪んでるわけだけど(笑)、とにかく、今ね、この2010年も終わろうとしている、こんな時代に、僕がオススメするのは、この1枚。The Mirraz「TOP OF THE FUCK'N WORLD」。隠す事が天使で、隠さない事が悪魔だとしたら、天使と悪魔はどっちが正しいのだろうね。対象や題材にもよるし、そもそも「愛」ってのも、救いなのか残酷なのか解らんし、「欲」っていうのも美しいのか醜いのか解らん。
「自分に素直に行きよう」っていうけど、地球上全員が“剥き出し”や“赤裸々”に生きたら、そりゃあ大変な事になるね。つまり純粋に真っ直ぐ、なんてレールは世界には無く、きっと歪みながら、傷付き、傷付けあって前に進むのが、俺達、人類に残された“不完全な正しい道”だとするなら、その中で、必死にタフに歩むしか、どうやら無さそうだ。それでも、結局、僕は、好きなヒトの“笑顔”に辿り着きたくて、きっとアイス買って帰るよ。
つまり“全部混み”でThe Mirrazは、今、僕にとって最もリアルなバンド。最も歪んでて、最も愛しいバンド。(笑)もしよかったら、M4「ハッピー・アイスクリーム」だけでも、一緒に食べないか? |
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「GIANT KILLING」 ツジトモ、綱本 将也
「強いチームが勝てるワケじゃない。それがフットボールさ」。
カラダの70%が海水と漫画で出来てる(笑)“鍵の海賊”からは、そんなニヤリな名文句が満載のサッカー作品をオススメするぜ!その名も「ジャイアント・キリング」!
連載開始当時は、若干オトナ向けの週刊誌「モーニング」での連載だったため、まだ知る人ぞ知る名作だったが、今やそのジワジワ人気が「アニメ化」を実現させたため、既に周知のヒトも多数いるであろう。だがしかし!まだ知らない、もしくは名前だけは知ってる!って生徒達のために、是非ともその手を伸ばして欲しくて大プッシュ!
まず始めに、コイツが他に類を見ないポイントは、“監督”が主人公ってこと。
物語の舞台は、リーグの中でずっと低迷し続けるサッカーチームETU (East Tokyo United)。その弱小チームを立て直す為に、ある1人の若き名珍監督が呼ばれた。
その男の名は、「達海猛」。通称、タッツミー。彼は、元々、同チームのスター選手で、日本代表のエース的存在だったが、ワケあって引退後、その行方をくらます。そんな彼を古巣のクラブ「ETU」の運営陣が探しだすと、なんと彼はイングランドの最下層!5部リーグに属する、超弱小チームの監督になっていた。しかも驚く事に、そんなアマチュアチームが、ヨーロッパ最高峰の一流チームを軒並みやっつけているという。
これはいったいどういう事だ!はい、ここで漫画のタイトルを再チェック!“GIANT KILLING”!意訳すると、「大物食い」とか「番狂わせ」とかの意。これ、スポーツ界ではしばし交わされる言葉なのだけれども、つまり“格下の弱いヤツが、格上の強いヤツを、やっつけちまうこと”を表す言葉!もうピンと来たっしょ?この漫画は、すっかり弱小チームに成り下がった古巣のETUの監督として帰国したタッツミーが、とんでもないやり方で、どんどん強豪チームをやっつけて行くという、最高にワクワクするサッカードラマなんだ。
達海監督は言うのさ。
「想像してみてよ。弱小の俺達が、並み居る強豪を、バッタバッタと倒していく…。
こんなにワクワクする事はないだろ?」
間違いないぜ!タッツミー!
俺達、SCHOOL OF LOCK!も、いつだってそう思ってるぜ!
だから、マジでオススメしたいのさ。
ムリ目な試合に挑んでるヤツはもちろん!
ムリ目な恋をしてるヤツにも、ムリ目な受験に挑んでるヤツにも、
イジメという“恐敵”にすくんでるヤツにも、
自分の中に巣くう“怖敵”に震えてるヤツにも。
そんで、それぞれの“対戦相手”に向かって、胸張って、こう言ってやれ!
「想像してみてよ。俺が、私が、これから“強敵なオマエ”を、バッタバッタとなぎ倒していくところを!」
どうだい?ワクワクするだろ?
さあ、マン喫でも、BOOKOFFでも行って、手にしてみてくれ。
その瞬間から、いよいよ、キミの“GIANT KILLING”が、始まる! |
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「プチ哲学」 佐藤 雅彦
え?ナニ?これ、本…? はい、その通り!(笑) 俺も実のところ、“読書”に関しちゃ、まるっきり“プチ”なヤカラ。人生で読んだ本なんて10冊ないからね。驚くっしょ?(笑)でもね、大丈夫。それでも立派な“海賊”にはなれんだぞ!(笑) って自虐ネタはさておき!
10冊?マジで?って事に、ぶっちゃけ話をこぼすと、俺はね、幼少の頃からちょっと脳の回線が微妙にズレ気味でね、1ページ読むでしょ、そうするとね、30分くらいは軽く止まっちゃうのさ。何でかって言うとね、例えばさ、「聖徳太子は12人の従者の話しを同時に聴けるという。」って1行目に書いてあったとするでしょ、そうするとね、その1行を追ったのち、もう、目は本から離れて空へと向かって、脳内妄想ワンダーランドへと旅に出ちゃうワケ。
「12人同時かあ。じゃあ、せーので同時に12曲の音楽流したら全部当てられるのかなあ。あ、12人同時に、一文字づつ、「あ」とか「え」とか、言ったら一つの文章に出来たりすんのかな。待てよ。脳ミソの中には部屋があって…(省略)…あ、12と言えば、なんで星座って12個なんだろう。あ、干支も12だ。てか、時間も12で区切られてる。あれ?1年は12ヶ月だ!ってか、こないだホームルームの授業で、“12人の怒れる男”って映画みたなー。あれは…」ってな調子で、読書が全然進まないワケワケ(笑)。だから1冊読むのに3年かかったりすんの。小学校の頃からその調子だから、すっかり人種的には、“想像の民、イマ人 (Imagine)”の出来あがりってなワケワケ。まあ、そんな自分の創世記はさておき、てか、そんな人種ならではのオススメ本のご紹介!その名も「プチ哲学」。
本、っていうかめちゃプチな絵本です!(笑)。
著者の名前は「佐藤雅彦」。小説家とか作家さんじゃなくて、もともとCMとかの広告クリエイティブのお仕事をしてるヒト。出版されたのは、もう今から11年くらい前の2000年。ここに何が描かれてるか?っていうとね、“物の見方と視点”なのです。
例えば、あるページの例を一つ。“辞書クン”が難しい顔で悩んでます。それでこう言います。「僕っていったい何なんだろう…」。 そして気付きます。「あ、そうだ!」。
そばにいたコーヒーカップ君に向けて自分のカラダを開いてこう言います。「ねー、なんて書いてある?」。とても面白い構造です。このページ見て、また個人的に考えちゃったのはさ、例えばさ、自分の「目」で、直接自分の「目」を見る事って一生出来ないでしょ?でもさ、よーく考えたら、「目」が何よりも一番最初に見てるのって、「目」なんじゃないかなあ。(裏側からだけどね。あ、ホラ、この本ですら、妄想脱線してまた全然前に進まない(笑))そんな具合に、世の中ってちょっと視点を変えるだけで、不思議で面白い事が溢れかえってるんだ。そんな事例が、超かわいい差し絵と短い文章でいっぱい描かれてるのがこの一冊。
ちょっとオモシロそうでしょ?なんかモノツクリになりたい、とか、クリエイティヴな仕事したい、とか脳裏によぎってる生徒がいたら、探して眺めてみるといいと思うよ。
最後に、僕からのメッセージ。
たぶんね、アイデアとかって、決して、空から降ってきたりとかしないよ。
もともと満天の星のように、空にもともとあるよ。
ようは、「気付くか、気付かないか?」ってだけなんだ。
だから全員に“才能のチャンス”は平等にあるよ。
俗に言うアイデアマンとか言われるヒト達は、ちょっとの時間だけヒトより長く、空を眺めてるだけなのだ。
まずは「となりのトトロ」って聞いて、なんで「トトロ」っていうんだろ?って思ったりする事から始めてみよう! |
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パイレーツ・ロック
“ラジオの中の学校、スクール・オブ・ロック!の海賊先生”がオススメする映画!
そりゃもう、その肩書を、そのまま作品にしたような、1本(笑)。
その名も!「PIRATES ROCK (パイレーツ・ロック)」。
こいつは、実話に基づいて作られた2010年の作品。舞台は1960年代のイギリス。
当時のイギリスでは、ポピュラーミュージック、つまり、今の日本に置き換えて言うと“J-POP”を、放送していい時間は、1日45分間まで。ましてや過激なロック・ミュージックなどは、完全に規制されていた。そんな時代に、1日中、24時間、ずっとロックを流し続ける“海賊ラジオ局”が誕生した。海の上に!一隻の赤い船。その側面に書かれた放送局名は、“RADIO ROCK”! クソ最高でゴキゲンなロックを流し続けるのは、超個性的で、クールで、過激な8人のDJ達!当時のイギリス国民の半分、約2400万人の若者が聴いていた伝説の海賊放送局。しかし、当然、イギリス政府に見つかり、徹底的に追われる事になる。何度も弾圧を受けるが、2400万人のリスナー達の為に、自分達の生き様の為に、そして何より、ロック・ミュージックの為に!逃げながらも放送を続ける“RADIO ROCK!”。果たしてその運命は?みたいな映画!
ムズカシイ事も一切なさそうで、単純に見たくなるっしょ?(笑)
ムズカシイ事は一切ないんで、単純に見て欲しいのさ。
一つ言えるのは、俺達、SCHOOL OF LOCK!も、この海賊放送局みたいなもんだってこと。アシタの事なんて分からない。今日、なんとか放送出来ればいいってとこ、常にあるからね。だって考えてみてくれよ。全国ネットなんて大海原なら、普通、もっと一般的にテレビに出てる人気の有名人達ばっか集めて、紅白歌合戦みたいなメンツだけで、もっとポピュラーな事やるっしょ!例えば“今最も流行ってるコト”を徹底的に追及したりね(笑)。まあ、得体の知れない政府的なものに弾圧されないように、少しはあの手この手も使うのさ。俺らは、海賊だからね(笑)。
それもこれも、全ては、キミの為。そして、未来の鍵の為。
見えづらい大事な“何か”を、気付きづらい大事な“心”に届けるため。
その為なら、悪魔とだってキスするさ!
ま、意味わかんなくなって来たんでこのへんで!(笑)
とにかく、ロックが好きなヤツ!ラジオが好きなヤツ!ONE PIECEが好きなヤツ!
TSUTAYAとかでレンタル出来るから、是非、この伝説の海賊船に乗り込んで欲しい!
そんで、何か感じたヤツは共に、力尽きるその日まで、本当の意味での“ロック”しようぜ!全ては、未来=次の世代を生きるヤツラに“何か”を残す為に! |
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