群ようこ エッセイに向きあう大切な哲学
群ようこさんは、1954年、東京生まれ。日本大学藝術学部を卒業後、広告代理店に就職。
転職を経て、「本の雑誌社」に入社。事務や営業、編集の仕事をこなしながらエッセイを書き始め、
1984年、『午前零時の玄米パン』で作家デビューを果たします。
そして。この作品が話題となり、本格的に作家に転身。以降、多数のエッセイ、小説を出版され
今年は、2月にエッセイ「ほどほど快適生活百科」、6月には同じくエッセイ「しない。」を
発表されました。
そんな群さんの大切にしているポリシーが、「もの書きである以上、嘘は書かない」ということ。
編集者からテーマとして提示された執筆のテーマについて、ほぼ人体実験的な実行力で
チャレンジを行い、時に赤裸々にプライベートについての情報も披露されてます。
例えば、「捨てる」というキーワード。物を捨てるというだけではなく、
人間関係や意味のない習慣を捨てることなど、自身がやってみて感じたこと、
知ったこと、感心したこと、失敗したことをとことん正直に読者に語られているのが
印象的です。それが、群さんにとって、「もの書きである以上は嘘は書かない」ということ。
そんな正直さが痛快!と多くの女性読者を魅了しています。
職業としての作家であると同時に、一人の女性の生き様が作家、群ようこさんを
通して表現されている。そんなノンフィクションの魅力溢れる
2月に出版された「ほどほど快適生活百科」、6月に出版された「しない。」、どちらも私たちに
生きる知恵や勇気を与えてくれる作品になっています。