角野栄子 若さの秘訣
1935年、東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、出版社に勤務され
24歳の時、ブラジルに移住して2年間滞在。帰国後その体験をもとにしたノンフィクション
『ルイジンニョ少年―ブラジルをたずねて―』を執筆。その7年後に本格的に作家デビューを
果たされ、以降数多くの作品を出版されてます。
特に1985年出版の『魔女の宅急便』は数々の賞を受賞、さらに宮崎駿監督によりアニメ映画化、
大ヒットとなり、大きな話題を集めました。そして先日、児童文学のノーベル賞ともいわれる
「国際アンデルセン賞」の作家賞を受賞されました。そして、今も精力的に執筆活動される角野さん、
今朝はその執筆のエネルギーの源、若さの秘訣をうかがいました。
現在は鎌倉に住まわれている角野さん。自然や歴史ある建造物に囲まれた鎌倉は
執筆に疲れた時に気分転換には一番の場所。海も近く、緑に溢れ、ちょっと歩くだけで
気晴らしができるところがお気に入りです。そして、大切なことは三食しっかり食べること。
執筆は朝から午後にかけて、その後は買い物、散歩などをして過ごし、夜は仕事をされないそうです。
食事をしっかりとって、規則正しい生活。書く仕事でも大事なことは健康管理。
体力があれば、気力につながり、作品と向き合う気持ちにも強さが生まれ、
いい作品につながるということです。
そして、もう一つ。角野さんのエネルギーの元が「旅行」です。
若い時に大きな影響を受けたブラジル行きも、言ってみれば「長い旅」のひとつ。
実は角野さんはその2年間のブラジル滞在の後に、ヨーロッパに単身渡り、車を入手。
その車に乗って何千キロもヨーロッパを旅されたそうです。
魔女の宅急便の大ヒットの後は、魔女のストーリーを求めてヨーロッパに行かれたり、
1年に一度は必ず海外に出かけて、自由な旅を楽しまれています。
今回受賞された国際アンデルセン賞も8月にアテネで受賞式がありますが、それもとても
楽しみにされています。セレモニーでのスピーチを考えるのだけが大変、とおしゃっていましたが、
児童文学の素晴らしさをどんなメッセージに乗せて世界に向けて発信されるのか、楽しみですね。