半径3mの「世界観」ライナーノーツ
新しい世界に飛び込める気がした。

手を伸ばしても誰も握り返してくれなかった。
はなまるがもらいたくてずっと背伸びしていた。
会いに行くより会いにきてくれる方が嬉しさは大きかった。
好きな人の好きな人はいつも自分にならなかった。
「もういいかい?」って言っても「もういいよ」は返ってこなかった。
ほんの少しだけでいいから信じてほしかったのにいつのまにか1%も信じてもらえなくなった。
「どんな君でも好きだよ」って言ってたのに少し劣ったところを知られた瞬間嫌われた。
表現できなくて伝えられなくて壁ができた。
少ない言葉ではうまく伝えられなかった。
どんなに汚いものでもなんだか自分よりは綺麗に見えてきた。
注意している時より油断している時の方が大切だった。
逆のことを言って気を引こうとして空回りしていた。
大切な人は近くに居るのが当たり前なんかじゃないんだって気がついた。

1曲ごとに見える世界。
自分の過去と重なる世界。
だけど見えるのは自分が進んでいた世界よりも断然、魅力的で、広かった。

新しい世界に飛び込める気がした。

深い森の妖精 幻音 17歳 富山県