ピアノの力
その一つがスマイルピアノ500。
「東日本大震災で失われたピアノを一台一台へ届けていくという活動で。この11年でね62台、あのお届けに行くことができました。きっかけは情報番組の中で陸前高田に住んでいる女の子があのインタビューの答えていたんですけどね。欲しいものはピアノって答えていて、それがものすごく心に残りまして、彼女に会いたい彼女に届けたいそこからですね。新品のピアノを届けるのではなくて、どこかのお宅で大切に使われていたピアノを譲ってもらってそれを取りに行ってメンテナンスして蘇らせて届けに行くという活動なんです」
届けてもらった人々の表情とは?
「ピアノって、物じゃなくて家族なんですよね。だから子供達はピアノ帰ってきたってピアノに抱きついているんです。その一方で絶対に子供の前で、泣いちゃいけないと思って何年間も我慢していた笑顔の人がいて、彼女が弾いた瞬間に涙を流されたとで、ピアノっていうのは人の心を解きほぐす力があるものだっていうのだって言うのを私自身がハッとさせられたような、そんな体験でした」
西村由紀江の活動は学校や病院などでも。
「学校でのコンサート、病院でのコンサートほぼ20年くらい続けてやっているんですけども、病院で不思議な事があって、車椅子の患者さんが、私がちょっとリズミカルな演奏した時に足が動いたんですよ。自分でもびっくりされていて、音楽の力で何かが変わることがあるんだなーってそれはすごく思いますね」
次はどんなステージを思い描いているのか?
「ニューヨークのステージで弾いてみたいっていうよりは、全然ピアノとか知らないようなね。もう本当に未開発っていうかね、そういうようななんか南の島とかで弾いて、初めてピアノ弾く子達の表情が見てみたい」
リスナーに向けたエールとは?
「子供の頃からコンプレックスがいっぱいで、自信がなくてでデビューしてからも挫折がいっぱいあって、こんな私が35年も続けられました。リスナーの皆さんもなんかうまくいかないなぁとか、思うことたくさんあると思うんですけども、思い続けていたらいつか誰かが見てくれているっていう、そんな私のメッセージをね。どっか頭の片隅においてもらえたら嬉しいですね」