明るいほうへ
2014年には『0.5ミリ』が映画化された。
その撮影地であった高知県が安藤桃子の人生を変えた。
「人生のターニングポイントになりました。東京で生まれてイギリスに行って、9年弱の海外生活をして、日本に戻り映画の仕事を始めて。そこから、またどこかに行くとしたら海外だろうと思ってはいたのですが、まさか高知県に移住するとは全く思っていませんでした。『0.5ミリ』という映画のロケをきっかけに移住して、気づいたらあっという間の7年で人生の凝縮をそのタイミングで経験しました」
安藤桃子にとっての高知県とは?
「いいところ以上に自分にとって生きやすい場所。高知県は私にとってどんな場所ですかって聞かれることがあるんですけど、“魂の故郷”ってよく言っています。きっと、その魂の故郷って観点で見たら色んな方にとってそれぞれの場所があると思うんですけど、初めてそのまま生きやすい場所というのに出会ったなって感じです」
高知県への移住を3秒で決めたという安藤桃子にとっての「直感」とは?
「すごい直感型だと思います。自分自身ではそう思っていなくても色んな人に言われます。でも考える場所って言ったらいいのかな、考える場所って頭だけじゃないと思っていて、感じる場所っていうのも実はあって、皆さん最初に心が動いているはずなんです。だから、なるべくたくさん自分の感性、感覚で心が動いた方向にまず、フォーカスする。それを逃さずにつかむということを意識して生きているのかもしれないです」
安藤桃子の10年後のビジョンとは?
「10年後のビジョン。10年後にはできたら全ての命に優しい世界があって、そこを目撃したという願いがあります。10年ってあっという間だなとも思いますけど、高知県に住んでいると物事が5倍速、10倍速ぐらいで、ミラクルスタンダードなことが次々と起きていくような感覚がある。全ての人だけじゃなくて全ての命に優しいっていうことは私たち皆にとって幸せな世界だと思うので。そこに至ります」
最後にリスナーへのエールをこう語った。
「私は、しっちゃかめっちゃかになりがらも、自分が自分にエールを送って生きています。あの明るいほうへ明るいほうへ向かいたいというのが、私たちの本能だと思います。高知県で畑作業をしていても、植物ってお日様の方に必ず伸びていく。命って本当に明るく輝かしい方に向いていくものだと思う。苦しいことや嫌だなって思うことも、日常で沢山あるかもしれないけど、だからこそ明るいところを皆が思い描いていけば、出口が必ずあると信じております」