信念と情熱
そのターニングポイントは
「40周年」という節目にあったという。
「何十周年っていうそこはまキーポイントになっていて、新しいものにチャレンジするってこと多いんだけれども、その40周年に向けて、な何人かの新しいスタッフに入っていただいて、みんなでミーティングした時にピンク・マティーニとアルバム作るってどうだろうねっていう話が出たの」
ピンク・マティーニとの出会いとは?
「チャイナ・フォーブスっていうピンクマルティーニの女性ボーカリストの方なんだけれど。私が歌ってる通りに同じように歌って、音色もとても近い方。でこんなふうに歌ってくれて嬉しいなって思ったのが、最初だったんです」
由紀さおりの歌を歌っている外国人シンガーがいる。
その歌い手・チャイナ・フォーブスが所属するグループこそが
ピアノ担当のトーマス・ローダーデールを中心に結成されたピンク・マティーニであった。
由紀さおりは、トーマス・ローダーデールとの共演に刺激を受けた。
そして、国境を超えた交流が生まれ、世界へと誘ってくれたのである。
「世界ツアーへ行く道筋をまた作ってくれて、アメリカツアーで、ワシントン、ニューヨーク、ボストンも行きましたし。ヨーロッパ行きましたし、最後はバーレーンっていうところで歌い。ロサンゼルスのハリウッドボウルでも歌いましたし。楽しい世界ツアーでしたよ」
歌手・女優として走り続けてきている由紀さおり。
これからの考え方とは?
「まあ人生100年という時代になって、本当にその100年を生きるだけの肉体をちゃんと作って、日々暮らしているのかなっていう、ここでもう一回リメイクをしないと100歳までは持たないなーっていう感じはすごくしてる。だから、ここ4年ぐらいパーソナルトレーナーについて運動してるし、骨密度もとりあえずは今の年頃としてはまあまあ大丈夫かなとか」
「この先いつまでハイヒール履いて歌えるかしらってすごく思う。やっぱり今私を三味線お稽古していて、あの唄と三味線の音のこの絡み具合ってのはねものすごく難しいということを直面していますので。でも、いくつになってもまぁ歳を重ねても、着物を着て三味線を抱えてるのは似合うかなと思って。いつからドレスからそうなるのかがちょっとよく分かりませんけれども、芸事は終わりがありませんのでね。女の幸せを捨ててこの道を選んできた私としては、芸事の終わりのない世界をどう生きていくかっていうことが今の一番大きな私の信念と情熱を持って、そこを生き抜いて行きたいなという感じですかね」