酒井順子そんなに、変わった?4
37歳のときに発表した『負け犬の遠吠え』は大ベストセラー。
まさに当時の女性の思いと姿を多くの人に届けました。
時代と女性の姿を映像より、写真よりも的確に捉える酒井さんの視点と文章。
今、多くの人がブログやツイッターでアマチュアメディアを自称していますが、
それらとは全然レベルや信憑性を持つ酒井さん。
一歩間違えれば悪口になってしまう部分も、酒井さんだからこそ
男性、女性関わらず受け入れられました。
こんな言葉が印象に残りました。
「長くやっていると、書くことがなくなってくる。だから、絞り出す。
書くことを仕事にし、新しいことを掘る。そのために読書する。
読むと、おもしろさを発見できる。自分を律するために、
必要なものはすべて実践しています!」
「生きる事はひとつ失って、ひとつを得ること。
若さを失えば、大人の感覚がわいてくる。普通の家庭生活をしていないからこそ
書けるものある。」
まさに自らを実験台にするような生き様、執筆への執念を感じます。
現代の枕草子と言われ、この時代を未来に伝える最高の作品は
プロフェッショナルとしての酒井さんの努力やプロの意識の高さから
生まれるのでしょう。