フロンティアスピリットでたどり着いた35年分の「身分証明」
その歴史は女性ボーカリストとしての道を開拓し続けてきました。
名曲「マイレボリューション」の大ヒット。
女性ソロシンガーとして日本初となるスタジアム公演。
1年また1年と円熟味を増した渡辺美里さんは
今年デビュー35周年イヤーに突入しました。
美里さんの代名詞でもある西武球場ライブ。
1986年から2005年まで、20年間連続で開催されました。
ライブのステージについてこう語っています。
「夏と言えばスタジアムで準備する。いつもツアーで旅をしていたんですけど、その中で、西武球場はお正月みたいな感じでしたね。20年開催したということは、学生だった人が社会人になり、人と出会い、結婚し、子供が生まれどんどん家族が増えていった感じがしますね。ライブはその瞬間しかないですからね!映像として残してできますけど、その時の温度、匂いそこに向かうまでの皆さんが持ってきてくれるそれぞれのストーリーっていうのがそこにしかない時間なので、一瞬一瞬忘れないですね」
そういった一瞬を積み重ね。
今年35周年イヤーに突入した美里さん。
盟友・大江千里さんという存在についてはこう語っています。
「大江千里さんとは付き合いは本当に長いです。千里さんもデビューして間もない頃だったので。今、千里さんはジャズピアニストとしてニューヨークを拠点に活動されているんですけど、大事な時には曲をお願いしています。日本のポップスの音楽家としてのキャリアを一旦閉じて、ジャズミュージシャンとして大学まで行き直して、ジャズプレイヤーとしてやっていこうと思うと、一番最初に話してくれたのは私だと思います」
そんな盟・大江千里さんも参加した20枚目のアルバム「ID」リリースされました。
「自分史上、とってもハッピーでもっと好きなアルバムが出来てしまいました。今の私も表現できて、普遍的であって瞬間の輝きをちゃんと閉じ込められる事が出来たアルバムだと思います。中でも、長く一緒に仕事をしてきたディレクターが千里さんに、「好き」っていう曲が入っているアルバムが出てから30年なんですけど、30年の時を経てその先のストーリーを頼みたいんです。ってディレクターから言われて面白いと思い依頼しました。この曲については一切言っていないんです、そして返ってきたものが完璧な状態で、懐かしいだけど新しい。どこを切っても渡辺美里と大江千里なんだけど新鮮と思える。世界に一つのオリジナルが出来ました。それが、すきのその先へという曲です」
第一線で活躍し続ける美里さん
これからのビジョンとは?
「常にクリエイティブな環境に身を置きたいなと思っています。デビューが出来たというのが全てではなくて、長く好きな事を続けていくっていう時には、曲にも書きましたけど、無我夢中で走る自分がありながらも、どこか俯瞰で自分自身の人生をどういう風にしたいか?どういう歌を歌いたいか?どんな女性になりたいか?プロデュースする目線って必ず必要だと思うんですね。そういう時に、ワクワクしながら、緊張しながら、でも、王道を行きながらクリエティブな物を常に求めて新しい物を作っていくというところに身を置く。心を置くっていう風にしたいなと思っています」
リスナーのあなたも
長く好きなことを続けて行く。
そんな美里さんのライフストリーから
ワクワクする人生のヒントを見つけてみてはいかがでしょう。