「んーっ!」
目が覚めた。
なんだか気持ちがいい。
今日は休日だし、いつもはここでもう一眠りしてしまうところだが、今日は寝ない。
起きていく。
「おはよー」
リビングへのドアを開けると、母が驚いたような顔で見つめてきた。
「あら翔愛(とあ)! どうしたの? 朝ちゃんと起きてくるなんて珍しいじゃない。それに、今日は休みだし」
「うん、なんか今日は……二度寝する気にはなれなくって。勉強も頑張りたいしね?」
「まぁ、そうなの? なんか変わったわね。んふ、でもそれが毎日続いてくれたらいいのにね」
休日なのに翔愛がちゃんと1人で起きてきたからか、母はなんか嬉しそうだ。
すでに朝食が並べられているテーブルについた翔愛は、あと1品2品、並べられるまでの時間に考えた。
なんで、今朝はこんなに清々しいのだろうか。
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