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新卒で入った会社に不満たらたら。「俺はこんなところに来るはずじゃなかった」と毎日ぐだぐだ言っている扱いづらい新入社員のような保本登クン。しかし無欲で情熱ある医師・赤ひげ先生のそばで過ごすうちに、次第に弱者に寄り添う優しい医者になってゆく…という成長物語です。登が一歩ずつ頼もしく変化していく様子を追うのも楽しいのですが、全編通して描かれる「登は最後誰と結ばれるのか」というテーマも読み過ごせません。無事ハッピーエンドと相成りましたが、「私は大工の猪之さんとお杉さんがちゃんと上手くいったのかが気になります。あと森さんとお雪さんも」と小川さんは心配顔。みんな幸せになったのか、それを描いた続編がないのがちょっぴり残念です。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2020年02月09日
林芙美子『放浪記』第二週
2020年02月02日
林芙美子『放浪記』第一週
2020年01月26日
マグダ・オランデール=ラフォン『四つの小さなパン切れ』
2020年01月19日
スチュワート・ダイベック『冬のショパン』

アーカイブ
ディア・ドクター/ザ・ローリング・ストーンズ
♪助けてくれお医者さん、俺はもうだめだ♪という始まりなので選びました。歌は、結婚式が目の前に迫って往生際の悪い男が後半はお嫁さんが別の男と逃げたことを知る・・という、「赤ひげ・・」の中の「三度目の正直」と、主人公の登のことを連想してしまう内容です。
終わりなき徒労/セザリア・エヴォラ
「徒労のように見えながら、それを持続し積み重ねることによって効果のあらわれる仕事もある。」と色町の人々を診察しながら赤ひげは語ります。セザリア・エヴォラはカボ・ヴェルデの歌手。♪人生は終わりなき徒労だ♪とうたっています。
A Little Thing Called Life/アーロン・ネヴィル
医療の無力さを知りながら徒労であってもなお貧しく病む人たちのそばに居続けた赤ひげでした、と小川さん。♪どこか近くで赤子が泣く、どこか遠くでだれかが死ぬ・・・・完璧に理解することはないだろう、そしていつも思い通りにはできない、真実は単純なものではないから、甘く見てはいけない、いつも感謝するべきなんだ、毎日が奇跡なのだから♪という歌詞です。
 
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