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今週の本も無事にご紹介出来たところで白状します。実は私、「彼ら」が、すっごく苦手なんです。見かけると盛大にビビりますし、勿論食べませんし、紫陽花まで敬遠しがちというヘタレぶりであります。(なので「ドリトル先生航海記」の終わりもシビれました、別の意味で)けれど、世の中ではなんとなく可愛いカテゴリー。だからお話も歌も豊富なのねー!と、半泣きで「新美南吉童話集」を開くと(おおげさ!)、文庫本の見開きジャスト2ページに収められた世界は、シンプルにしてとても奥が深いものでした。大人になること、生きていくこと、知らず知らずのうちに抱えているたくさんのこと。言い聞かせるように区切られた、ひらがなだけの文章から、読んだ人の数だけ様々な想いが広がっていくようです。他の短編も同様、いつも携えて折に触れ開きたくなるバイブルのような本。「彼ら」の挿絵がなかったのは幸いでした(笑)
(アシスタント:小山ジャネット愛子/オフィシャルブログはこちら

2019年07月14日
川本三郎『老いの荷風』
2019年07月07日
永井荷風『断腸亭日乗』
2019年06月30日
トルーマン・カポーティ『夜の樹』
2019年06月23日
石坂洋次郎『青い山脈』

アーカイブ
エチュード第2集より 第1番変イ長調「牧童」/ショパン作曲 小山実稚恵(ピアノ)
南吉はショパンが好きでした。日記に、神田の音楽喫茶で「エチュード」を聞き、「エチュード」をショパンが20代前半で作ったことも記しています。こどもに関連する表題のついた美しい曲を選びました。南吉と音楽の数々のエピソードが「新美南吉紹介」(帯金充利・著)にあります。
アニー・ローリー/錦織健
「音楽がお好きな先生でしたが、歌うことはあまりお得意ではなく音程もあやふやだったと思います。「アニー・ローリー」の転調部分でいつもちょっとおかしな節になられ、歌うのをやめてしまう先生のてれくさそうな様子を、生意気ざかりな私たちは心の中で面白がっていました。」「新美南吉紹介」から安城高女の教え子の回想です。
かたつむり/タンポポ児童合唱団
♪でんでんむしむしかたつむり♪この歌では背中の殻のことは歌っていないのはかえって面白いですね。
 
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