お上の規制も翻訳の困難もものともせず、庶民たちが愛し、欲した江戸時代のイソップ物語。今を生きる私たちもよく知る数々の寓話が、江戸の人たちに伝わるようアレンジされているのが秀逸!しかも絵入本の挿絵の面白さといったら抱腹絶倒です。動物たちも、地味顔の人間たちも表情豊かで躍動感があり、特にダメ人間(動物)にツッコミを入れる人物(動物)のドヤ顔は見逃せません。ところで先週、私が戒めのため手帳に書き付けた芭蕉の句が、『伊曾保物語』でも「口は災いの元」の話の〆に登場しているではありませんか!これはもう芭蕉先生とイソップからの啓示としか思えません・・・くわばらくわばら。
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