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ペリー来航の少し前、日本の江戸時代の終わりにあたる時期に、ドイツでは異性を意識した男女交際が幼少期からあったんですね!主人公のラインハルトがエリーザベトへの思いを詩に綴るのも、かなり幼い頃からの習慣のようで驚きました。しかしこれはあくまで母親の監視下での交際。結局エリーザベトは、親の思惑通りに人生を歩かされる“籠の中の鳥”状態であることが明らかになっていきます。そんな自由のない状況にシュトルムの詩のような美しい表現が哀しく響き、独特の雰囲気を醸し出している作品です。それにしても姿はあまり現さないのに、娘の人生をさらっと操り暗躍する“母親”の存在、結構怖いです。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2013年9月8日
水上勉
『越前竹人形』

2013年9月1日
スティーブンソン
『宝島』

2013年8月25日
瀬戸内寂聴
『夏の終り』

2013年8月18日
寺田寅彦
『科学と
科学者のはなし』

アーカイブ
みずうみ/大貫妙子
グリーグの曲に山川啓介さんが歌詞をつけました。エリーザベトをイメージします。
ベルク:小夜啼鳥(ナイティンゲール)「七つの若いころの歌曲」より/アンネ・ゾフィー・フォンオッター(メゾソプラノ)
オーストリアの作曲家ベルクがシュトルムの詩に曲をつけました。夜をとおして啼くナイティンゲールとおてんばだったのに今は途方にくれる少女が登場します。小説でも湖のほとりでナイティンゲールが啼いています。
リヒャルト・シュトラウス:睡蓮「少女の花」より/白井光子(ソプラノ)
エリーザベトの気持ちを知ったラインハルトは白い睡蓮めざして夜の湖を泳ぎます。この歌曲も睡蓮を愛する娘にたとえて、決して達することはできない、という内容です。
 
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