ペリー来航の少し前、日本の江戸時代の終わりにあたる時期に、ドイツでは異性を意識した男女交際が幼少期からあったんですね!主人公のラインハルトがエリーザベトへの思いを詩に綴るのも、かなり幼い頃からの習慣のようで驚きました。しかしこれはあくまで母親の監視下での交際。結局エリーザベトは、親の思惑通りに人生を歩かされる“籠の中の鳥”状態であることが明らかになっていきます。そんな自由のない状況にシュトルムの詩のような美しい表現が哀しく響き、独特の雰囲気を醸し出している作品です。それにしても姿はあまり現さないのに、娘の人生をさらっと操り暗躍する“母親”の存在、結構怖いです。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |