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今回は『夏の終り』をとりあげましたが、本に収録されている他の短編を読むと、理解し難い3人の恋愛模様やそれぞれのキャラクターなど、より深くこの作品を理解することができます。小川さんも注目していた「活力が溢れすぎている人物ゆえ、無気力な男性に出会うとその男の空洞を埋めたくなってしまう」という知子のキャラクターについての説明。それまでまったく理解できなかった知子の行動も全てが腑に落ち、友達のあの子に似てるなぁ・・・と知子との距離が一気に縮まった部分です。それだけに、世間から決して良しとされない、私も「早く別れればいいのに」とヤキモキしていた知子と慎吾の恋が、短編『花冷え』で完全に終わりを迎えた時、なんともいえない寂しさが残りました。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2013年8月18日
寺田寅彦
『科学と
科学者のはなし』

2013年8月11日
竹山道雄
『ビルマの竪琴』

2013年8月4日
庄野潤三
『プールサイド小景』

2013年7月28日
中村紘子
『チャイコフスキー・
コンクール』

アーカイブ
ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム/エラ・フィッツジェラルド
鎌倉の慎吾の家を訪ねてそのすさんだ空気を感じ取り動揺する主人公。「家はそこに愛する人がいなければ家庭ではない」と歌っています。
ある真夜中に/国立音楽大学女声合唱団ANGELICA
瀬戸内寂聴さん作詩の合唱曲。「ある真夜中どこかの星の熱いため息が花びらになって降ってきた」生命力あふれる女性、知子に。
愛の唄/オフコース
8年間も親しんだ知子と慎吾。別れが近づいて互いに優しい感情が増していたというところに。ありふれた言葉では伝えられない愛を歌に。
 
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