20世紀のイソップ物語と言われる『動物農場』。題名といい、表紙の牧歌的な雰囲気といい、可愛らしい話が展開されるのかと思いきや、そこに広がるのは「独裁者のいる社会の構図」をわかりやすく説明した、恐ろしい寓話でした。ロシア革命前後のソビエト、ナチスドイツ、チャウシェスク政権下のルーマニアなど、動物農場的な社会はいくつも頭に浮かびますが、学校やビジネスシーンという身近な場所でも、同じようなことが起こりうることに気が付き背筋が寒く・・・。時代やスケールを問わず、人間関係の“ゆがみ”を誰にでもわかる形で描きだしたジョージ・オーウェルの才能、改めて、とんでもないです 。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |