ダメ男が数多く登場する太宰作品ですが、今回小川さんと私が気になったのは、物語の中心となる女性・かず子でした。かず子は戦後貴族が没落していく中で「思い切って華麗に滅びたい」と思いながら生きている、世が世ならお姫さま。蛇の卵を気軽に焼いてしまったり、誤解を自ら招くような行動をしたり、遂には押しかけ愛人として子を身ごもるなど、刹那的ともいえる生き方を貫いています。しかし小川さんにはこのかず子の行動全てが、計算しているように見えるのだそう。一見儚げなかず子ですが、言われてみれば「その自信は一体どこから?」と問いただしたくなる自信満々の言動が多いような気も・・・あなたはかず子、どうご覧になりますか?
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |