子供の頃から「恐ろしい話」として知っていた姥捨山伝説。小説として読むのは初めてで、主人公・おりんの健気な生きざま、凛とした姿勢を知るにつれ、「最後は息子が『やっぱりおっかあを捨てられねぇ!』と連れて帰って大円団になるに違いない!」と信じ、ページをめくり続けたのですが・・・。ところで作者の深沢七郎という人、番組でもプロフィールをご紹介しましたが、知れば知るほど不思議な方ですね。ミュージシャンであり、作家であり、農場経営者であり、今川焼き屋さんでもある。新潮文庫に収められている他の作品を読んでもそれぞれ作風が違い、謎が深まるばかりです。
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