子供の頃は名前が似ているというだけで『蝉丸』の札が好きでした。蝉丸、いかにも世捨て人という感じの風貌に哀愁が漂い、子供心に「可哀想・・・私だけでも好きでいてあげなくちゃ」なんて思っていましたね。今回大人になって改めて味わってみると、共感できる恋の歌、ちょっと怖い恨みごとの一首、その風景を見てみたくなる和歌など色々あって予想以上の面白さでした。そういえば中学の時、百人一首を全て暗記させられ、テストで書けなかった歌は後日、先生の前で全部言えるようになるまで暗唱させられましたっけ。校庭の藤棚の下で先生相手にひたすら諳んじた歌。実は熱烈な愛を込めたものが多かったとは、今その光景を思いだすとちょっと笑えます 。
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