番組ではこれまで、身を隠すユダヤ人、強制収容所を生き抜いたユダヤ人、当時の日本人などさまざまな立場でホロコーストを体感した人の物語を取り上げてきました。ユダヤ人たちを助けたくとも、見ているしかなかったドイツ人の物語『あのころはフリードリヒがいた』は、良心あるドイツ人もまた、あの時代の大きな被害者だったことを教えてくれています。私の小学校の図書室にもあったこの本。表紙の暗い雰囲気と、物悲しいタイトルに躊躇して、当時は遂に手に取ることがなかったのですが、もし10代前半でこの物語に触れていたら、自分は何を感じ、どんなことを思ったのだろうと、読まなかったことが悔やまれてなりません。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |