日々東京を歩き回っている私ですが、日和下駄に蝙蝠傘という出で立ちで、特別でない場所に素敵な風景を見つける永井荷風の散歩スタイルは、とても新鮮に映りました。明治生まれにしてフランスやアメリカで生活したことのある荷風には、普通の人よりよりいっそう東京の風景が愛しく見え、そこに住む人達を見るまなざしもやさしかったのかもしれません。今回使用したテキストには『すみだ川』という作品も収められていますが、その舞台は今話題のスカイツリー周辺。100年前の押上エリアの風景を心に刻んでスカイツリーに登ると、また違った感慨がわくことでしょう。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!) |