悪役それもあまり出番のない山椒大夫がなぜ題名になっているのか?ドラマチックなシーンに限ってサラリと書かれているのは?女中が唐突に自殺するのは?などなど謎が多い物語ですが、特に子供が苦しむ酷い話なのに、勧善懲悪な結末でないという点に一番違和感を覚えました。しかし小川さんは「どんなに酷い境遇であっても助けの手は差し伸べられ、未来は明るいもの。若い人には人生を肯定している話として、この物語を読んで欲しい」とおっしゃっていました。ただ安寿と厨子王の境遇は可哀想でならず、小川さん、「これからおうどんに山椒をかけるたび、二人を思い出して悲しくなりますねぇ」とのことでした。
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