2012年04月01日

森鴎外
『山椒大夫』
 (あすなろ書房)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

今年は、文豪・森鴎外の生誕150年にあたる年。それにちなんで代表作のひとつ「山椒大夫」を取り上げました。中学校の教科書にも掲載されることの多い作品。「安寿と厨子王」という題名でも知られています。今回はあすなろ書房の「中学生までに読んでおきたい日本文学」という短編小説のアンソロジーのシリーズ、その第二巻「いのちの話」をテキストに選んでみました。物語は、二人の子供を連れた母親が越後を旅して、ひと晩泊めてくれる場所を探すところからはじまります。そこへ山岡大夫と名乗る男が現れて助けてくれると言うのです。しかしこの男に言われるまま別々の船に乗ってしまう母親と姉弟。その後、彼らはどうなってしまうのでしょうか?

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