「人生は、『勝った』『負けた』が重要ではなく、『敗れない』ことが大事。それを教えてくれる1冊です」という小川さんの解説がとても心に響くオンエアでした。収められている6つの作品は、どれも登場人物たちの生き様にせまっていて、よくぞここまで肉薄できるなと驚くばかり。しかし以前読んだ『深夜特急』で、外国の子どもたちの遊びの輪の中に自然に入り、一緒に縄跳びを無邪気に楽しんでいた沢木さん・・・その姿を思い出して、「あのモードで取材対象の懐にもするっと入っていったに違いない」と妙に納得してしまいました。『敗れざる者たち』は、沢木さんの人間的魅力があって完成したスポーツノンフィクションの名作です。
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