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新潮文庫の『金閣寺』、その装丁で使われている美しい炎の絵が、日本画の巨匠の作品の、一部分であることをご存じでしょうか。作品の名前は『炎舞』。速水御舟の筆による、国の重要文化財です。先日東京・広尾にオープンした『山種美術館』で偶然本物を見ることができたのですが、御舟自身「もう一度描けといわれても、二度は出せない色」と述べている通り、炎の勢いを引き立たせる闇の色がなんとも幻想的…。“美”に囚われ、金閣寺を愛しすぎて、ついには炎を放ってしまった主人公の物語にぴったりの装丁です。そういえば山種美術館の学芸員の方が、この絵には画像に写らない色合いの魅力があるとおっしゃっていました。是非機会があれば生で見ることをおすすめします。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2009年11月15日
宮本輝
『骸骨ビルの庭』

2009年11月08日
アポリネール詩集
2009年11月01日
中沢けい
『楽隊のうさぎ』

2009年10月25日
星新一
『ねらわれた星』

アーカイブ
御所車/藤本二三吉
大学の友人、柏木が尺八でこの曲を吹いて、主人公はまた美について考えます。
音楽の美ほど生命に似ているものはなく、金閣ほど生命から遠く、生を侮蔑して見える美はない。。。
フィリップ・グラス: MISHIMA /クロージング(弦楽四重奏曲第3番)/クロノスカルテット
1985年の映画「MISHIMA」は、日本では上映されませんでしたが、サウンドトラックではフィリップ・グラスとクロノス・カルテットが初共演しました。

ペイガン・ポエトリー/ビョーク
海外にも読者の多い三島由紀夫、アイスランドのアーティスト、ビョークもその一人です。
オリエンタルなアレンジが不思議に「金閣寺」に似合うこの曲のタイトルは「異教徒の詩」という意味。マイノリティーに属さざるをえない人をうけいれる大きさを感じます。

 
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