ページをめくると最初に飛び込んでくるのは、サガンの若い頃の写真。こんな魅力的で強い眼差しをもった人は、一体どんな作品を創るのか…。その期待に答えるように、どこまでもスタイリッシュな世界を、南仏を舞台に見せてくれる作品です。初めて読んだのは主人公のセシルと同じ17歳でしたが、30代となった今、あの頃とはまた違う味わいでした。セシルも気になりますが、その周りの大人たちの危なげなアンバランスさほうが、より心に残るんですよね。これって…17歳のセシルより大人たちに、年齢も心も寄っていっているということかしら…う〜ん、複雑。
(アシスタント:藤丸由華) |