オールナイト野外パーティ『SAKANATRIBE』開催決定！

2016.06.02

サカナクション

山口「7月17日(日) 23時より、北海道のいわみざわ公園でサカナクションが主催する野外オールナイトイベント『SAKANATRIBE』が開催されます。今回は、これがどんなイベントなのか、みんながイメージする夏フェスと何がどう違うのか、そんな話をしていきます！」

「7月16日、17日の2日間、北海道の岩見沢で、『JOIN ALIVE』が毎年行なわれています。サカナクション先生は今年は17日にライブ出演するんですが、そのライブが終了した後に、その会場の山の上で『SAKANATRIBE』を開催します。場所がスキー場なので、リフトで登っていくんですね。これはみんながイメージする夏フェスがあると思うんですけど、それとは……違います！夏フェスではなく、レイヴパーティ。オールナイトパーティです。フェスではなくパーティ、この違いがね……。」

「フェスっていうのはステージがいくつかあって、ライブの時間が60分間とか40分間とか決まっていて、バンドが出るわけです。好きなミュージシャンのステージへ行ってライブを観ると。で、観終わったら次のステージに移動して、お腹が減ったらご飯を食べたり、仲間と触れ合いながら、次のステージ、次のステージ、って移動して見ていくのがフェスだと思うんですけど。パーティって何なのかというと、例えて説明すると……音楽が好きな人たちが集まって、修学旅行に行くとして、どこかを見学、美術館、お寺……って行事が決まっていて、団体行動するわけですね。それが終わって、夕食タイムがあって、みんなで旅館とかでご飯を食べて、じゃあ寝ましょうと。それぞれ部屋に何人かごとに分かれるわけです。……そこからの遊びがパーティ！(笑) ……っていう感じ！

行事が終わって、さあ寝るか。……寝ないだろ。
ここから俺たちのパーティが始まるんだろ。
女子の部屋行くだろ！
先生の目をごまかし、外に出て、女子の窓をノックして、
鍵を開けとけとLINEしてある。
行くぞ……！

……それがオフィシャルであるって感じ(笑)。みんなで夜だけど自由に外で遊ぼう！みたいな。「先生たちはここからは感知しないわ。ここからはあなたたちのパーティタイム！一緒に踊ってらっしゃい。」みたいな。それがフェスとの違いって感じかな。」

「例えば、DJの人たちがいて音楽も流れてくる。それをひたすら見続けて聴き続けるのがパーティの目的ではなくて、その空間をみんなで共有し合う。何をやっていても良いんだよね。音楽を聴いていても、食べ物を食べていても、誰かと話をしていても、好きな音楽を教えあったり、そこで出会った人と人生の話をするのも良い。何かに束縛されない、時間に束縛されないっていうのがパーティの良さなんですね。」

「何て言うのかな……。家族でキャンプに行って、キャンプに行った先で音楽が流れているって感じ。全然知らない音楽が流れていても、そこでみんなが踊っているからそこで踊ったり、そこで初めて出会う人がいたりする感じかな。料理屋さんでいうと、フェスが焼肉屋なら、オールナイトパーティはバーベキューって感じ(笑)。どれを食べても良いし、好きなタイミングで食べたら良い。冷めちゃうまで手に持っていても良い、みたいなね。しかも、いつまでもお店にダラダラといると申し訳ないなとか何時閉店ですとかはない。ずっとそこにいて、食べなくても良いし、食べ物をシェアしても良いし。」

「フェスと呼ばれているものがたくさん開催されていますけど、その中でも、レイヴイベントに色が近いものもたくさんあります。例えば、『FUJI ROCK FESTIVAL』、『TAICOCLUB』は、夜通し踊れるんですね。DJもたくさん出演しますし、歌が無い音楽もたくさん流れます。」

「先生たちがなぜ『SAKANATRIBE』をやりたいかと言うと、音楽の楽しみ方はいろいろあるんですよ。フェスっていうのは、音楽を楽しむための入口としては素晴らしいものだと思う。だけど、もっと自由でいろんな楽しみ方をみんなに知ってもらいたいんですね。そうすると、もっといろんな音楽を探せるようになるし、音楽から違うカルチャーを手に入れられるかもしれない。そこで出会った人と新しい人生の旅が始まるかもしれない。新しい事を始められるかもしれない。自分の人生が変わるかもしれない。音楽をきっかけに、みんなにいろんな体験をしてもらいたいなって思うのが、サカナクション先生が思うパーティの良さなんですね。多分、みんな来れば楽しめると思うよ。怖いってイメージもあると思うけど、そんなことは一切ありません。同じ音楽が好きな人たちが集まるイベントなんだから、怖い事なんて何もないんですね。」

「ちなみに、『SAKANATRIBE』は、サカナクションが出演するイベントではありません。ライブはしません。だけど、ライブとは違うセットで演奏します。それは、サカナクションのワンマンライブに来た事があるひとは分かると思うけど、ライブのオープニングや「ミュージック」のときにやっている、ラップトップの演奏……楽器を持たない演奏、をばっちりやりますよ。」

「あと、どんな会場かというと、音楽が鳴っている場所(会場内のエリア)は、3つ用意しようかと思っています。1番大きく音が鳴る場所があって、もうひとつはドーム状の場所。あとはラウンジっていって、生徒諸君はなかなか使う年じゃないかもしれないけど、お酒を飲んだり、軽い食事を食べられたりする展望台。展望台でそれを楽しむってこともできますよ。しかも、これは全部野外で、みんなで一緒に朝日を見るわけですからね。すごい楽しいと思うよ。キャンプに来るつもりで来てくださいよ。それに、サカナクションがおすすめする音楽がついてくる。そう思ってくれれば大丈夫。ラインナップもね、サカナクション先生たちがLIQQUIDROOMで開催している『NF』に出てくださった大御所たち、大物DJがいっぱい来るので。海外のね……ふみや(『集まれ！サカナキッズ』で登場した12歳の生徒)が大好きな、あの人もカナダから……自転車でね(笑)。コキコキ、コキコキ、今頃向かっているかもしれない(笑)。」

「フェス(今年のJOIN ALIVE)の後にこういうことをやるっていうのは、アフターパーティ的な要素もあるし、ライブの余韻を引きずりながら、朝まで遊ぼうよって感覚で、すごく良いと思う。普通のフェスも、こういうのをどんどんやって欲しいなって思うんですけど、実情は難しいっていうところがあるみたい。でも、サカナクション先生は、みんながフェスで楽しんでくれているうちは良いと思うけど、みんなが学生じゃなくなって社会人になったり、結婚して子どもができたりしたときに、フェスとかに行かなくなりそうな気がするのね。音楽の楽しみ方も減ってしまう気がするんですよ。そんなときに、こんな楽しみ方もあるよっていう、ひとつの新しい提案をしたいと思っているんです。子どもができても、仕事が始まっても、大学生になって、就活が忙しくなっても、この1日だけはみんなで時間をシェアしたいっていう、時間が遅くても遊べるような。大人の音楽の楽しみ方、音楽を探す楽しみ方、空間で音楽を選ぶ……とかね。そういったことを提案していきたいし、来年は、サカナクションが主催するオールナイト野外パーティを実践したいと思う。日本最大級のものをやれたらと思っています。そこには、バンドもDJもパフォーマーも関係なく、ピースフルで、年齢も関係ない。音楽を楽しむのに年齢なんて関係ないから。自由な空間を作れたら良いなと思っています。そのきっかけに、今回のSAKANATRIBEがなったら良いなと思っているので、是非、体験しに来てください。」

そろそろ今回の授業も終了の時間です。

「うまく説明できたかな……？難しいとは思うけど、来た人たちからの感想もサカナLOCKS!で伝えていきたいと思うし、サカナLOCKS!でいつも音楽をかけて下さっている職員がいるんですけど、その人もそういったオールナイトカルチャーを経験してきた人なんですよ。自分の周りに居る人たちは、そういう面白さを知っている人たちばかりなのね。その世代から、もっと若者たちに引き継ぎたいんですよ。やっぱりちょっと、普通の人とは良い意味でずれている人が多いから(笑)。社会の中での良い違和感を作ってくれている気がするんですよ。だから、僕らも若者たちにそのカルチャーを途絶えさせる事なく伝えていけたらと思っています。一緒に遊びましょう、音楽で。」