2014年を振り返る


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山口「今夜はクリスマスですね。いやー、もう、街はすっかりクリスマス。特に表参道とかね。生徒諸君、知ってるか?東京の表参道っていうところは、今じゃすっかりイルミネーションに囲まれて、まさにクリスマスっていう雰囲気が漂っていますが。まあ、一郎先生がクリスマスといって思い浮かべる事はね……、昔、よく釣りを一緒にやっていた仲間たちがいたのね。先生、ナマズ釣りが趣味なんだけど、そのナマズ釣りを一緒にやっていた仲間たち5人くらいでクリスマスパーティをして、日本酒とか飲んで……大人になってからだぞ?ベロベロに酔っぱらって、真冬のクリスマスに雪が降っている中、上半身裸で全員を胴上げし合ったっていう思い出かな(笑)、先生の一番印象に残ってるクリスマスはこれです(笑)。……まあ、そんな感じですよ。生徒諸君、大人になっていいクリスマスを迎えられるように、今は頑張って勉強しましょうね(笑)。」

「まあ、今夜はクリスマスですけど、生徒諸君は気づいているか?来週の木曜日は何日だ?……1月1日ですよ。クリスマスと、元日をサカナLOCKS!がジャックするというね。これはラッキーな年ですよ。7年に1度ですよね、このチャンス。これを先生は担うということで。来年はちょっと明るいかなと思うんですが。」


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「書(しょ)……これはサカナクションの2014年を1字で表した漢字です。今年は、皆さんにとってどんな1年だったでしょうか。楽しい事や、悲しい事、淋しい事……いろいろあったと思います。先生もね、本当に2014年はいろいろありました。まあ、毎年いろいろあるんだけどね。特に今年は、一生の中でも思い出に残ることがたくさんあった1年でした。黒板に、漢字一文字で "書" という字を書きましたが、まずはサカナクションの主な2014年の動きを振り返ってみましょう。」


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■ 1月: 9th Single「グッドバイ/ユリイカ」

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「グッドバイ/ユリイカ」


「これ……サカナLOCKS!で「グッドバイ」の初オンエアのときに、先生、泣いちゃいましたよね(笑)。これね、本当に大変だったんですよ。サカナLOCKS!の職員やサカナクションのスタッフたちは分かっていると思いますけど。先生はもう、蕁麻疹が出てね……。苦しんで苦しんで書いた曲をリリースした時に、先生は、本当に今までに味わった事がない感覚を味わいました。」

■ 1月〜3月: LIVE TOUR 「SAKANAQUARIUM2014 "SAKANATRIBE"」

「これは、大きなライブハウスじゃなくて、2000~3000人規模の、Zeppとか、ホールとかでやった全国ツアーだったので、すごい楽しかったですね。大きい場所でやるときも楽しいんだけど、そことは違う演出や楽しみ方があったのですごい良かったです。これも思い出深いですね。先生、高知かどこかのライブのときに、客席とステージの間にスピーカーが置いてあったんですよ。そのスピーカーの上に乗ったら、勢い余っちゃってステージから落ちちゃったんです(笑)、ライブ中。そんな事件もありましたねー。あと、キーボードの岡崎が暗黒時代に突入したという(笑)。」


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■ 5月 TAICOCLUB'14 出演

「これも良かったですねー。Bibioとかが出演していてね。TAICOCLUBっていうイベントに、先生たちが通用するのかどうか不安なときもあったんですけど、2014年は2回目だったのでね。クラブミュージックの中、すごいメンツの中に先生たちは飛び込んで行ったわけですが、すごい楽しかったです。そして、映像作品の特典にも入れましたけど、TAICOCLUBのちょい見せライブ映像みたいなものがありましたね。その映像作品がリリースになったのが7月……」

■ 7月 LIVE Blu-ray & DVD「SAKANATRIBE 2014 -LIVE at TOKYO DOME CITY HALL-」

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「SAKANATRIBE 2014 -LIVE at TOKYO DOME CITY HALL-」


「これの特典に、TAICOCLUBの映像がちらっと入ったんですね。この特典で音と画がずれちゃった映像を入れてしまって、ビクターの上から20番目に偉かった人が25番目になって、生放送教室で謝罪したというね(笑)。「申し訳ごじゃい×△◎……」みたいになったっていう(笑)。そんな事件もありましたね。この映像作品は2パターンあったんですよ。TEAM SAKANACTION Editionと、普通のライブを見られるバージョンと。TEAM SAKANACTION Editionっていうのは、照明の人たちの手元だったり、PAの人の手元だったり、映像の演出の中に組み込まれている作品だったんですね。それも、サカナクション的には画期的な映像集になったのではないかと思います。」


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■ 10月 Red Bull Music Academy Tokyo 2014


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「先生、10月には、Red Bull Music Academy Tokyo 2014(※http://www.redbullmusicacademy.jp/jp/home )のキャンペーンボーイを務めました(笑)。東京に住んでいる人は分かるかもしれないけど、渋谷のスクランブル交差点の、みんなが見上げたら見える場所に、先生の顔がでっかく貼られたわけですよ。そして地下に潜ればね、(東京)メトロにも先生の顔がバーッと貼られたり……すごかったんですよ。先生以外にも、初音ミクとか、大友良英さん、冨田勲さん、池田亮司さんたたち、蒼々たるメンバーがキャンペーンボーイを務めた中で(笑)、先生は最年少かな、抜擢させてもらったんですね。初音ミクさんはいくつか分からないけど(笑)。Red Bullのイベントもすごい楽しくて、先生は制作中なのでなかなか参加できなかったんですけど、大好評に終わったらしくて、先生の肩の荷も降りております。」


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■ 10月 10th Single「さよならはエモーション/蓮の花」

「これも、先生は苦労して作った曲なので、みんなに聴いてもらいたいと思ったし、これを作ったことで、いろいろと感じた事がありましたね。それは、来年のサカナクションの動きに対していろいろと繋がって行くと思うので、後々にお話しして行きたいと思うのですが。今年は本当にタイアップというものと戦っていた1年のようにも思います。文字通り、タイアップとがっぷり四つ、向き合いながら生きてきたわけですね。今はまだ話せない事とかが、実は同時進行していて、1月3日のNHKスペシャル『NEXT WORLD 私たちの未来』のリミックスの制作とか、それ意外にも……。生徒諸君が知らない中で、来年くらいにビックリするようなビッグプロジェクトが動いていたんですよ。なので、もう、本当に、制作、制作、制作。書く、書く、書く……それに追われ続けた1年でしたね。」

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「さよならはエモーション/蓮の花」


「先生ね、2013年に出したアルバム『sakanaction』の後、少し休みたかったんですけどね、正直。だけど、あのアルバムを作った事で、たくさんの人たちからいろんな良いお話を頂けたので、休んでいられないよというところで頑張りました。でも、体調を崩したりとか、そういった部分で迷惑をかけたりするところもあって。先生的には、2014年は "書" って書きましたけど、苦労の "苦" でもおかしくないくらい苦しい1年でした。だけど、今振り返ってみて、2014年って人生の中ですごく大事な時期だったんだなと振り返られるような気がしてる。2010年代を生きているバンドとして、2015年はその中間地点になるわけですけど、そこにむけて弾みになるような、自分たちの血を濃くするような、そういった1年だったんじゃないかと思います。」


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「そして、インプットしなきゃなって初めて思った年でした。自分の限界というかね。今までは、何でもできるし、とりあえず走り始めたらゴールに辿り着けるって過信していたけど、2014年のこの苦しみを経て、ちゃんとインプットしなきゃダメなんだなってことも分かったし、なんか、自分の人生もいろいろと考えましたね。……先生は、やっぱり、結婚したい。ははは(笑)。サカナLOCKS!の職員が結婚したんですよ。で、結婚式で先生は何を思ってか「グッドバイ」を歌ったんですね(笑)。あの歌って、"不確かな未来へ舵を切る" っていう、次の世界へ迷いながらも進むんだっていう歌なんですけど。それを歌った事で、なんか、自分の人生が音楽になるんだなって思ったから、苦しくて書けないのって、自分の人生にあんまり大きな変化が無くなってきたり、環境が変わるっていうことが無いからなんだなって思いましたね。それに、誰もが経験するようなありふれた幸せとか、そういうのは諦めてきたけど、それを知らないと共感してもらえる曲を書けないだろうなって思うし。そういう幸せも、音楽のためにもいつか手に入れなきゃって……ちょっと、考え始めています。まあ、結婚とか、誰かとお付き合いするのって、その人の人生に関わることだから、安易に利用するみたくできることじゃないので、もちろんそれは慎重にというか……(笑)、タイミングを見て、そういうことが起きると良いなと思っていますけど。まあ、でもそういうことを考えるよね。今までは、「結婚?は?」みたいな、「猫さえ飼えないのに……!」みたいな、激おこプンプン丸な人でしたけど(笑)、そこに関しては軟化しました。恋愛の歌もね、ひょっとしたら生まれるかもしれないです。……って、毎年言い続けているような気がしますが。」


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2014年の授業も、そろそろ終了の時間になってしまいました。

「今日はなんだか久々に話しただけというか、じっくり気持ちを伝えた授業になりましたね。来年はね、本当にいろんなことをやりたい。いろんな経験をして、生徒諸君といっしょに音楽を学んでいきたいなと思っています。先生は、毎日まいにち音楽の事ばかりを考えて生きてきたけど、まだ、もっと知りたい事がたくさんある。生徒諸君と勉強したい。だから、それを2015年はいっしょに学びながら音楽を作っていきたいと思っているし、決して手を伸ばして届かない距離に行きたくないんですよ。生徒が手を伸ばしたときに、ちゃんと肩に触れる距離で、僕は音楽と関わっていきたいなと思っています。」

「さて、2014年の授業は今回がラストとなりますが、合唱ライオットスペシャルが12月31日の大晦日に放送されます。合唱ライオットのグランプリを受賞した、岩手県のれいんがーるたちの合唱音源もその日に流れますので、是非聴いてください。れいんがーるたちの合唱が、プロのレコーディングによってどう変貌するのか……是非、楽しみにしていてください。一郎先生も登場します!実はね、れいんがーるたちの合唱はもう収録して、先生はディレクターのようにディレクションしてきました。レコーディングエンジニアも、TOKYO FMの敏腕なすごい人ですよ。本格的に録ったのでね。カンロボイスケアのど飴を舐めながらね(笑)、是非、聴いてもらえたらと思っています。」

合唱ライオットの特設サイトは[→コチラ]!

ということで、今回の授業はここまで。
今年も1年、ありがとうございました!サカナLOCKS! の生徒の皆さんは、ぜひ、大晦日の合唱ライオットスペシャルにも出席してくださいね。


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