一郎先生がツイッターで「猫飼いたい」とつぶやいているのを見たんですが、猫いいですよ、癒やされますよ。私も猫飼ってます。だいぶきまぐれですけどね。そこがまたいいです。
女/16/東京都
山口「先生、猫飼いたい。なぜ猫を飼いたいかというと、実家でずっと猫を飼い続けていて。今も2匹、実家に猫が居るんですよ。ゴローちゃんとトラ坊。なので、先生は犬猫派で言うと、猫派なわけです。制作中に一人で淋しい思いをしていると、猫がいるといいなって。膝に猫を乗せながら作曲できたらいいのになっていつも思っています。先生、前に住んでいた部屋が、マンションの一階だったんですよ。庭があって、そこに野良猫が来ていたんですね。真っ黒で、首が総合格闘家みたいな(笑)。肩と首がつながっちゃってるような猫がいてね。黒猫だからタッキュウと名付けて、半分飼っていたみたいな状況だったんですけど、引っ越してから疎遠になったというか、会わなくなって淋しくなりました。先生、いつか猫を飼いたいと、それは宣言しておきます。必ず飼います。」
今回は、今年で9年目を迎える野外音楽フェス "TAICOCLUB" を特集します。去年に続き、サカナクション先生も出演するこの野外イベント。生徒の皆さんはTAICOCLUBを知っていますか。
■ TAICOCLUB'14
「タイコクラブっていう名前から、太鼓の部活じゃないですよ。太鼓部じゃない(笑)。TAICOCLUBという野外音楽フェスは毎年行なわれていて、今年で9年目を迎えるわけですね。今年は、5月31日から6月1日にかけて、長野県信州藪原高原こだまの森にて開催します。サカナクション先生も参加します。2回目ですね。20歳未満は入場できないので、10代の生徒はなじみがあまり無いかもしれませんが。TAICOCLUBとは、みんなが知っているロックフェスである、ROCK IN JAPANや、VIVA LA ROCK、METOROCKのようなものよりも、"レイブ"に近いと先生は思っています。DJも参加しますしね。まず、レイブとは何なのか、Wikipediaに頼って説明します(笑)。」
■ Wikipedia_レイブ(英語: Rave)
"レイブとは、ダンス音楽を一晩中流す音楽イベントやパーティのことである。毎週決まった場所で行なわれるクラブイベント等とは異なり、屋外や特別な会場で行なわれる、1回限り、もしくは年に1回程度のものであり、規模も通常のクラブより大きい事がほとんどである。"
「つまりロックフェスと明らかに違うのは、オールナイトであるということですね。これは結構大きな違いだと思います。未成年が参加できない理由もここにあるわけですね。もっと分かりやすく言うと、レイブはキャンプと音楽が一緒になっている感じかな。だから、みんなでキャンプ行こう!って言ったキャンプ場で、なんかでっかい音が流れてる……みたいな。出店もあるしお酒も飲めるっていうようなものがレイブですね。ロックフェスっていうのは、物販コーナーがあったり、トイレがちゃんとあったり、会場まで、駅からの距離が近かったり、送迎バスがあったりと、すごく便利なものですけど、レイブパーティっていうのは、どちらかっていうと自力。自分でその場に行って、その場でなんとかするっていうのが近いかな。より自活するっていう部分で面白いフェスになっているんじゃないかと思いますね。夜通し行なわれるTAICOCLUBはテントも張られますし。生徒諸君は、いずれ大人になったらね。このサカナLOCKS!は、「大人になったらTAICOCLUB!」というこのキャッチフレーズを元に、今回出演するミュージシャンのラインナップを紹介したいと思います。」
「大人になったらTAICOCLUB!(笑)」
「今聞いても生徒たちは分からない音楽がいっぱい流れてくると思う。ロックフェスのラインナップ紹介の時には、"ASIAN KANG-FU GENERATION!!!" って呼ばれて「♪消して〜」みたいな、ドカーン!っていきなりすごい音楽が流れたりするでしょ?でも、今回のラインナップ紹介はそういうのが無いから(笑)。地味な感じで始まって行きますので、今までの雰囲気とは違うと思いますが、どんな音楽が流れるのか、紹介していきたいと思います。」
Bibio
「まずはヘッドライナー。一番有名どころというか、メインのところ。今回のTAICOCLUBでメインとして紹介されているのが、ビビオ。先生大好き!イギリスのアーティストで、活動は2005年からですね。ステファン・ウィルキンソン(Stephen Wilkinson)によるソロ・プロジェクトで、現在35歳。先生のひとつ上ですね。Bibio先生は、先生もすごく好きで、レコードもいっぱい持ってます。この番組でも紹介した事があります。何度もTwitterとかでも紹介していますね。生徒諸君も聴いてみると良いですよ。Bibioは今回DJセットでの出演なので、ライブではありません。この違いも、生徒諸君はなかなか分からないと思うんですけど、大人になれば分かる!」
Akufen
「続いては、アクフェン!(BGMで流れている「Deck The House」を聴きながら)この曲、CDが飛んでいるわけじゃないよ。カナダ出身のアクフェン、カッコイイね〜。めちゃくちゃカッコイイ!マーク・ルクレール(Mark Leclair)のソロ・プロジェクトです。アクフェンは、ドラムの江島がすごく好きですね。先生もすごく好きです。最近は結構カットアップな感じですけど、DJセットでこの間日本に来た時には、結構ファンキーな感じのDJでした。アクフェンも超楽しみですね〜。TAICOCLUBに来る人は、アクフェン目当てに来る人も結構いるんじゃないでしょうか。これも、生徒諸君、YouTubeとかで探して聴いてみてください。」
Daniel Bell (DBX)
「次は、ダニエル・ベル!アメリカのデトロイトから、ドイツに活動を移し、現在47歳。今年は、ダニエル・ベル名義での出演をします。(DBXという名前でも活動しています。)TAICOCLUBでは、レッドブル(Red Bull)が主催するレクチャー、トークイベントをやるんですけど、サカナクション先生と、このダニエル・ベルさんがお話しするみたいです。両極端っていう意味で、サカナクションとダニエル・ベルさんがお話をするみたいですけどね。先生のTwitterに「ダンスミュージックを楽しむにはどうすれば良いですか?」って質問がよく来たりします。そこは本当に難しい所なんですけど…… "野外で一番大きな音でダンスミュージックを聴く" っていうのが最高の方法だと思います。ダニエル・ベルさんのこの音楽は、ものすごい大きな音で聴くと、普段聞こえてこないような音もたくさん聞こえてくるんですよ。身体で感じる低音とかね。そういうのがあると全然違うんですね。なので、生徒諸君には是非来て欲しいと思いますね。ダニエル・ベルさんの曲も、いつか大きい音で聴いてもらいたいと思う。」
James Holden
「次は、ジェームス・ホールデン。イエーイ!先生、楽しみ。先生は、James Hold先生のことをすごくリスペクトしております。イギリス・オックスフォード出身で、活動は2001年から。現在34歳で、先生と同い年。マドンナ(Madonna)や、ブリトニー・スピアーズ(Britney Spears)のミックスも手がけている方です。この人はね、本当に多彩!いろんな音楽をやるんですけど、ライブもめちゃくちゃカッコイイし、演出とかも最高。なので、先生は本当に今回見れるのを楽しみにしています。歌が無い音楽の聴き方は、結局はリズムとグルーヴですからね。それを楽しむというのを生徒諸君に覚えてもらいたいところですね。以前、ミニマル・テクノの授業(2012年12月3日「リズム」の授業)をやったときに、その聴き方をいろいろとお話ししましたけど、いつかまたミニマル・テクノの授業をやるときは、実際にテクノのミュージシャンを呼んでやってみたいと思いますね。」
Panda Bear
「次は、パンダ・ベア。アニマル・コレクティブ(Animal Collective)の中心メンバーとして知られる、ノア・レノックス(Noah Lennox)によるソロ・プロジェクト。現在35歳です。ダフト・パンク(Daft Punk)のアルバム『ランダム・アクセス・メモリーズ(RandoM Access Memories)』の「ドゥーイン・イット・ライト(Doin'it Right)」でフィーチャリングしている。つまり、ダフト・パンクのあのアルバムで歌っているんですね。すごい人です。TAICOCLUBには、アニマル・コレクティブ名義で、一昨年来ていましたね。アニマル・コレクティブのライブ、本当にすごかったです。実際に生で見ましたけど、先生は完全に持って行かれましたね。つまり "ハメられた" って言うんですけど、いつの間にか連れて行かれちゃったって感じですよね。生徒諸君がライブに行く時は、一曲終わって「ありがとう!」の後に拍手があって、次の曲はまたカウントと共に始まって……というのがほとんどだと思うけど、TAICOCLUBに出るミュージシャンとかは、そういうのが無いぞ!(笑) 常に音楽に引っぱられて行って、いつの間にか知らない曲の上に乗っかっちゃってる感じですね。……映画のようだ!(笑) 映画のようだぞ。そういうのを、先生は "ハメられた" とか "持ってかれた" って言うんですけど。アニマル・コレクティブを観たときは、最初いきなりチューニングを始めるんですよ。ドラムをトントントントン、って、ギターもギュイーンって。チューニングしてるな〜って、ずっと待っていたら、実はそれが曲だったんですね。そこからグルーヴが始まっているんですよ。だから、チューニングを待っていて、いつ始まるんだろうと思ったらもう始まっていて、「あっ、もう自分がどこに居るのか分かんない!」みたいな。そういう体験……大人になったらできるぞ(笑)。生徒諸君、パンダ・ベアに連れて行かれよう。」
高橋幸宏 & METAFIVE (小山田圭吾 × 砂原良徳 × TOWA TEI × ゴンドウトモヒコ× LEO今井)
「日本のミュージシャンもたくさん出演するんですけど、例えば、スチャダラパーさんとか、石野卓球さんとか、SOIL & "PIMP" SESSIONSとか。その中でも、一組紹介したいのが、高橋幸宏 & METAFIVE。高橋幸宏さんが、小山田圭吾さん、砂原良徳さん(まりんこと、電気グルーヴの元メンバー)、TOWA TEIさん、ゴンドウトモヒコさん、LEO今井さんの5人をメンバーに迎えたユニットです。高橋幸宏さんは、YMOのメンバーですね。その方が、新しいユニットを結成したと。これは日本代表と言ってもいいくらいのメンツですね。これもすごく楽しみにしています。そして、高橋幸宏さんはすごく釣りが好きだということで、先生はTAICOCLUBで高橋幸宏先生と釣りができたらな……なんて思っております。なので結果を報告しますよ、どうだったか。」
ということで、今回の授業もそろそろおしまいの時間です。
「このような素晴らしいミュージシャンがたくさん出るTAICOCLUBですが、世の中はいろんな音楽の楽しみ方があるんです。盆踊りだってそうじゃないですか。盆踊りの曲を部屋でラジカセで聴いていても全然楽しくないけど、公園で、あの提灯がたくさんぶら下がっていて、近所の仲間がたくさん集まっていて、夜なのに外で一緒に集まって踊る……あの、非現実感があるから盆踊りが楽しいんです。ロックフェスやレイブパーティも、夜、野外で同じ音楽が好きな人たちが集まって楽しむというのが楽しい行為なわけですから、皆さんもいつか、レイブパーティに足を運んでもらえたらと思います。ハタチ以上の生徒でTAICOCLUBに参加する生徒がいたら、是非楽しんでください!あと "TAICOCLUBを体験したサカナキッズ募集!" とかやろうかな(笑)。いないかな。いたら連絡ください。」
M1. Anything New / Bibio
M2. Deck The House / Akufen
M3. Losing Control / DBX (Daniel Bell)
M4. A Break in the Clouds / James Holden
M5. Comfy In Nautica / Panda Bear
M6. Time To Go / 高橋幸宏
M7. INORI (Extended Mix) / sakanaction