■ 山口先生!!
サカナ掲示板初書き込みです! この一ヶ月の間に受験が終わり、中学校を卒業し、第一志望の高校に合格し、ケータイを買ってもらい、掲示板登録をしました! サカナLOCKSは初回からずっと聴いていました! 一ヶ月長かったです泣。これからもよろしくお願いします☆これからギターを買ってもらって極めて行きたいと思っているので、山口先生の音楽の授業楽しみにしています!!山口先生大大大好きです!
女/15/鳥取県
山口「ありがとうございます。中学卒業して、春から高校生。しかも、第一志望の高校に入学って、すごいですね。楽しい事ばかりじゃないですか。これで彼氏もできたりしてね。デートして、一緒にライブに行ったり、そして大学受験、社会に飛び出して……。いや〜、未来がありますね。今から何にだってなれるんですよ。羨ましい。」
それでは、今夜の授業はこちらです。
春! 新学期! SCHOOL OF LOCK!も、各部活動が部員勧誘をしている季節です。今回のサカナLOCKS!は、サカナクションが顧問を務める[ バンド部 ]の部活動をお届けして行きます。しかも、バンド部のページに新しいコンテンツが増える事になりました。"山口一郎による名言" のコーナー……!?
「では、バンド部の掲示板、そして、サカナLOCKS!の掲示板に届いた、バンド部に関する相談、質問メッセージを紹介していきたいと思います。しかも、バンド部には、「山口先生の名言はコチラ!」みたいなページがあるそうです(笑)。何、何? 何それ(笑)。これ、放送とリンクするようになっていると。ここで僕が名言を言うと、そこに書き込まれていく、と。……まだ名言ひとつも言ってないですけどね(笑)。そういう感じになっているんですね。顧問からの格言、みたいな感じ?よく剣道部とかに貼ってあるやつだ。はは〜ん。もう、名言を言う前提のサイト作りをしたってことですね。じゃあ、分かりましたよ(笑)。バンドを始めたい新入生たちに、音楽の楽しさだったり、バンドの面白さがにじみ出てくるような言葉を、ミュージシャンであります私が……オリコン1位のバンドのボーカルである私が(笑)、言っていけばいいわけですね! 分かりましたよ〜。やってやりますよ、それくらい! 全然! チャレンジします(笑)。」
■ ストリートライブしたい!
私は、アコギで弾き語りのストリートライブを始めたいのですが、準備しなきゃいけないことってなんですか? 許可とか、どうやってとったらいいんですか? お願いします! やったことある方、やってる方、教えてください。
女/15/新潟県
「先生もね、16歳の時、高校1年生の時に、北海道の札幌市だったんですけど、ストリートライブやってましたよ。一人でやってました。先生がやっていた時は、まだそんなに、ゆずさんとかが流行っていなくて、オリジナルで歌を歌っている人たちがあんまり居なかったんですね。弾き語りで、尾崎豊さんとか長渕剛さんとかを歌っていて、「次○○歌ってよ!」とか曲を指定されると、本を見ながら歌う、みたいな人たちがいっぱい居たっていう時代で。すすきのは結構居たんですね。で、すすきのの話だけすると、"縄張り"じゃないけど、ここではいつもあの人がやってるとか、この場所ではいつもあの人がやってるとかが決まっていて、そこにいきなり割って入ると、あんまり良い顔されない。みたいなのがあったので、その人たちとコミュニケーションをとりながら、どの辺でやったらいいかな〜って模索してやっていましたね。先生は、高校生だったので、すすきの交番の前でやっていましたね。危ないから(笑)、怖いから。」
「うたごえちゃん。許可とか必要な所もあるけど、大抵、大丈夫だと思う。夜遅かったり、お店の軒先とか営業しているお店の前とかでやると迷惑かかったりするかもしれないけど、多分大丈夫なんじゃないかな。だけど、夜遅くはやっぱり危ないと思う。女の子だし、お母さんも心配すると思うので。最初は友達とかに見ていてもらって、外で発表するみたいな形で何曲かやるっていうのが良いと思いますね。男友達とか一緒にやっている友達と交代でやったりして、お金をもらうっていうことをあまりしないで、最初は外で歌うってことに慣れていったり、そこでやるということを周りの人に認知してもらう所から始めたら良いかと思います。あと、ずーっと同じ場所でやるというのが、実は結構大事だったりするんじゃないかと、経験上、思いますね。いろんな場所でやると覚えてもらえないというか。同じ曜日の同じ時間にいつもやっていると、そこを通る人たちが、「あ、また今日もやってる。」とかで、ちょっと聴いてくれたりすることがあるんでね。そういうのが大事だったりするんじゃないかと思います。」
<ドドン!> ←名言が出ましたの合図の音。チームサカナLOCKS! の職員が判断しています。
「……お、名言出た? 今? 出た? ……どの辺?(笑) どの辺が名言だったかな?」
『 弾き語りは、同じ場所でやり続けろ! 』
「……これ、名言かな? 大丈夫かな〜。名言じゃない! ってすぐに否定されそうだけど(笑)。じゃあ、次いきましょう。」
■ はじめまして!
やっとバンド部の掲示板に書き込みできてめっちゃ嬉しいです! 高校入ったら、バンド組む予定なのですが、バンド名がきまりません。 みなさんはどうやって決めましたか?
女/15/宮城県
「バンド名、大事ですよね! 以前サカナLOCKS!でも、売れるバンド名を考えよう、みたいな宿題がありましたけど。(2013年5月9日の授業 / 2013年7月25日の授業) 最近、バンド名を改名したバンドが居ますね。[Champagne]先生ね。[Alexandros]に改名しましたよね。改名した理由っていうのが、Champagne地方のワイン生産同業委員会の日本支局から、Champagneの名称がフランスのシャンパーニュ地方の原産地名称として日本国内においても保護されているという理由から、アーティスト名の変更を求められたということです。売れてくると、そういう事態も招きかねないと。なので、きいろいかえるも、バンド名を決める時には、ルイ・ヴィトンとかシャネルとかは絶対にダメですよ(笑)。TOKYO FMもダメですよね。TFMなら大丈夫なのかな〜。あ、危ない? 危ないか。"サカナクッション"とかも……まあ、俺は良いけど、事務所の偉い人が「おい!」みたいになりますかね。」
「どうやってチェックしたら良いんだろうね。まずは、インターネットで検索してみよう。例えば新しいバンド名を決めるとして、ここでは、サカナLOCKS!の売れそうなバンド名で選ばれたバンド名の「さよならのあとに」を使って、「さよならのあとに」ってバンド名でやります、って決まったら、インターネットでその名前を打って検索。「さよならのあとに 音楽」で検索とかね。そうやって引っかからなかったらOKだし、他には、「さよならのあとに」っていうお酒があったりすると、あとで厄介ですよ。他の商品になっていないかっていうのをチェックみると良いですね。」
「まあ、そういうのを置いておいて、バンド名を決める時にどうやって決めたら良いのかというと、まずはメンバーと相談ですね当然ですけど。サカナクションの場合は、山口先生が「"サカナクション"って名前はどうだろう?」ってギターの岩寺基晴に相談したんですよ。当時は2人だけだったから。そしたら岩寺は「嫌だ!何だそれ。」って言いましたね(笑)。でも、冷静に考えろ、と。サカナクションっていう名前の人なんか居ないだろって。だから、インターネットで検索した時に一発で出てくるから検索しやすいし、マーケティングしやすいんだぞって。それにRadioheadも、バンド名を何回も変えてRadioheadになったから、途中で変えたら良いじゃないかと。今は2人だけど、3人、4人になるたびに変えていこう、と説得しまして、サカナクションになったわけですね。だから、他のメンバーと相談して意見が割れた時は、いろいろ理由を言って説得すると。辞書で調べたりもしたな〜、最初。Dから始まるのがいいな、とか、Aから始まるのがいいな、とか。」
<ドドン!>
「……お、名言出た? 出た? ……どこに出てた?(笑) どこにあったかな〜。」
『 バンド名を決める時は、メンバーに相談! 』
「はははは(笑)! 普通。全っ然、普通のことでしょ。バンド名を決めるのにメンバーと相談するっていうのはよくある話でしょ?なんかもっと、画期的なやつを名言にしてくださいよ(笑)。」
■ センスを磨くためには…
作詞をするにあたり、センスを磨くことが大切だと思います。 私は、本や詩を読むことでセンスが磨かれてくると考えています。 実際のところどうでしょうか?
女/15/神奈川県
「なるほどね。先生も確かに小学校の頃からたくさんの本や詩に触れて。それは両親の影響ですけど、それによって今の自分があるな〜とは思いますが、センスを磨くためっていう感覚ではなかったですね。どうしたらセンスが磨かれるんだろう? 本や詩を読む事で、他の人がどういうことを考えていたり、頭の中で描いている事をどう表現しているかっていう事の種類を知る事ができますよね。それを自分だったらどう表現しようって考える道筋ができる気がします。だけど、それによって自分が書く物の質が上がるとか、自分が作るものが人を感動させることになるっていうのに直結するかどうかって言うのは分からないんですけど。ただ、作るっていうことはどういうことなんだろうっていうのをちゃんと自覚するためには本を読んだりするのは大切かと思います。ただ、本当にセンスを磨くっていうのは人それぞれだと思うけど、新しい場所に飛び込んだり、新しい人と真剣に話したり、誰かの事を本気で好きになったりしてね。そういう事の方が、僕はセンスが磨かれると思いますけどね。でも、音楽を聴いたり、本を読む事は大事だと思います。」
「特に、活字っていうか……実際に手にとって本を読む。ネットじゃなくてね。本を読む事っていうのが実は大切なような気がしますけどね。物に触れながら言葉を知っていくっていうことが。先生はやっぱり、パソコンとかiPhoneで文字を読んでもなんか入って来ないもんね。本で直接読んだ方が入ってくる。その理由は分からないけど、そう思います。」
「……さあ、名言あったでしょう?」
『 ……………… 』
「……ない!? 今のなんかよかったじゃん!(笑) え? 今どっか、名言ひっかかってくださいよ! ……ない? あれ? なんか、あったでしょ? あれ? ……顧問なのに俺。うっそー……。あれ? これ……いじめ?(笑)」
ということで、音学の授業、サカナLOCKS! 今回の授業も終了の時間になってしまいました。今回の授業で生まれた名言は、バンド部のページにある『 バンド格言 』で見ることができます!
「今回は "名言感" を出してアドバイスするっていうことでね(笑)。先生もいろいろ考えながら話をしましたけども。バンドを始めるって本当に面白いですね。BUMP OF CHICKEN先生だって、幼なじみだったわけですもんね。そこから同じ音楽を作ってきて、最終的に、今はああいう風にいるわけですからね。今、新しく組んだバンドメンバーと、どんなドラマが、どんなストーリーが生まれていくのか、それを楽しみながら音楽を作っていくというのは、バンドの醍醐味なんじゃないかと思います。今日は僕が答えていきましたけど、分からない事があったら、掲示板に書き込んで、生徒同士でレスをし合ってみてください。これがすごく重要なことですからね。生徒諸君の方が同世代ですから、同じ悩みで同じ事を話し合う方が絶対解決に近づくと思うし。本当にどうにもならないことだけ、先生に聞くように!(笑)」