「新授業!『ドクター山口の音楽処方箋』」

SCHOOL OF LOCK!


この後記の放送を聴く

聴取期限 2022年12月16日(金)PM 10:00まで




"音学"の授業、サカナLOCKS!。
今回は、新授業!「ドクター山口の音楽処方箋」をお届けします。
音楽にまつわるあらゆるお悩みを、名医 "ドクター山口" が音楽という処方箋を出して解決します。


山口「今回は音楽にまつわるあらゆるお悩みを、ドクター山口が音楽という処方箋を出して解決!『ドクター山口の音楽処方箋』をお届けします。療養中の私がドクターという不安な病院ですけども(笑)。音楽の悩みに関しては、私いろんな処方箋持ってますから。お救いできると思うんですよ。だから早速いってみましょうかね。」

【 ドクター山口の音楽処方箋 】について

音楽にまつわる悩みを書いて送ってください。ドクター山口が相談やアドバイスといっしょに音楽の処方箋(選曲)をお出しします。

例)
・音楽業界で働きたいけど、どうやったらなれるか分からない。
・自分が好きなミュージシャンを誰も理解してくれない。
・サブスクでいい音楽に出会う方法が知りたい。
・好きなミュージシャンが全然活動しないから推し方が分からない。


(ドクター)山口「ドクター山口です。あなたのお悩みを治しマッスル!……ふふ(笑)。問診票、見ていきまーす。」


文化祭でバンドをやりたいのですが、
ドラムが全く決まりません。
そもそも学校にドラム経験者が少ないようです。
どうしたら良いでしょうか。
僕は誰かに新しく始めさせるしかないと考えています。

なべこう
兵庫県/17歳/男性


山口「じゃあ、なべこうさん診察室へどうぞ!」

なべこう「はい!」

SCHOOL OF LOCK!


山口「なべこう、ドラムが決まらないんですか?」

なべこう「そうですね。ドラムが決まらないです、全然。」

山口「なべこう自体はバンドやってるの?」

なべこう「僕も今からやろうって思っているだけで、やったことはないですね。」

山口「バンド未経験者?なべこうのパートは何なの?」

なべこう「ギターボーカルでやりたいと思っています。」

山口「お、花形ね。学校の軽音楽部みたいなのでやるの?」

なべこう「いや、違います。軽音楽部はありますけど、入ってない人たちで。」

山口「え?こだわりは何かあるの?軽音楽部に入らないこだわり。」

なべこう「軽音楽部の人たちは結構演奏会とかしてるんですよ、定期的に。で、ちょっと顔も知れてるんですよ、一般の学生にも。そこで僕たち誰にも知られていない5人が出てきて素晴らしい演奏をするっていう……」

山口「おー!いいじゃん!何だそれ、なべこう。いいじゃん。カウンターね、軽音楽部に対する。」

なべこう「はい。」

山口「じゃあパンクじゃん!考え方としては。体制に対する……軽音楽部という体制に対するカウンターを打とうとしているんだ。」

なべこう「そうです。」

山口「軽音楽部にはドラム経験者はいるけど、軽音楽部に入っていなくてドラムやっているやつがあんまりいないと?」

なべこう「あー、そもそも僕の同級生は、まず軽音楽部に全然入ってないんですよ。」

山口「そもそも?じゃあ、軽音楽部に入っている人も含めてドラム経験者は少ないんだ。なるほどね……狙ってたやつとかいるの?あいつどうかなみたいな。それすらいないの?」

なべこう「はい。」

山口「うわー、それやばいじゃん。」


山口「ちなみにさ、文化祭でバンドをやりたいって言うけど、文化祭っていつなの?」

なべこう「今年のやつはもう終わっていて、10月の末くらいに毎年やります。」

山口「じゃあ、来年の10月までにドラムを見つけて練習して、軽音楽部のやつをぶち倒すんだ。」

なべこう「ふふふ(笑)。そうですね。」

山口「やるのはオリジナルがいいの?コピーがいいの?」

なべこう「オリジナルできたらいいと思っていますけど、すぐには無理だっていうのは分かっているので、コピーで最初はいきたいです。」

山口「なるほどね……でも僕もね、ドラム見つけるの大変だったな。最初。けど、クラスに何人かいて最初やっていたけど、結局僕がサカナクションの前にやっていたバンドは、ギターのやつが最終的にドラムになったね。」

なべこう「あ、そうなんですか?」

山口「そうそう。高校時代かな。今そいつ、東京出てきて僕らの会社で一緒に働いているからね。バンドってそういう熱い繋がりができるから。メンバーとは、生涯かけて。喧嘩別れとかしない限り。だから大事だよ、メンバー見つけるのは。」

なべこう「はい。」


山口「こいつにやらせたいな……みたいなのは?」

なべこう「いますね。」

山口「おー!いるんだ。仲良いの?そいつとは。」

なべこう「はい。普段いつも一緒にいます。」

山口「じゃあそいつになべこうがこれから口説きに入る感じ?」

なべこう「本当に誰もいなかったらそいつに言うしかないっすよね。」

山口「言いにくい関係性ではないんでしょ?お願いしにくいとか。」

なべこう「はい。」

山口「じゃあもう、そいつに絞った方がいいんじゃない?」

なべこう「そうですよね。あと……男の子とか女の子とか(のバランス)もあって。5人ほしくて、1人は女の子がほしいんですよ。」

山口「それはブランディングとして?バンドの中に女性がいるっていう形態をとりたいんだ。」

なべこう「はい。コーラスとかで。」

山口「あー、なるほど。その女子は決まってるわけ?」

なべこう「いや、決まってないです。」

山口「ちょっと待って、なべこう。今ドラムがいないって言うけど、ドラム以外はいるの?」

なべこう「サカナクションさんと同じように5人ほしくて、ボーカルとギターとベースはいます。だからあと2人なんですけど、キーボードは大体絞れているんですよ。キーボードは男の子と女の子どっちも(候補が)いるんですよ。だからドラムが男の子だったらキーボードは絶対に女の子にしたいし……みたいな。そういうのがあるんで……」

山口「ははは!(笑) なるほどね。いろいろ牌を入れ替えたりしているんだ、頭の中で。」

なべこう「はい。」

山口「でも、キーボード女の子の方がいいんじゃないの?コーラス歌ったりするのを考えると……ドラム叩きながら歌うのって結構難しいと思うよ。」

なべこう「そうですよね。」

山口「かっこいいけどね、女性ドラムってね。」

なべこう「はい。」

山口「そっか……じゃあ、ドラムをやらせるのか見つけるのかは分からないけど、どうにかしたいと。」


山口「私、ドクター山口は音楽病院の院長、山口一郎ですけども。」

なべこう「はい(笑)。」

山口「私からすると、処方箋を出す前に、ドラムがいない時点で新しくドラムを作ろうとするんだったら……ドラムってすごい大事なんですよ。ドラムが上手いバンドはボーカルも上手くなるのよ。ドラムのリズム感に合わせて歌うから、いいドラムがいるバンドはボーカルはリズムが取れてくるし、ボーカルに合わせてドラムを叩いてくるから、ボーカルとドラムの関係性は結構大事になってくるよね。ドラムが走ったらボーカルも走んなきゃいけないじゃん。ドラムが遅くなったらボーカルも遅く歌わなきゃいけない。その関係性みたいなのって結構揉めがちにもなるし、逆に相性がいいとどんどん進んでいくのよ。だから、仲のいい友達がドラムやるのは山口病院からするとおすすめだから、友達を口説くっていうところにターゲットを絞って処方箋を出す方がいいんじゃないかなって思っているんだけど……どうかな?」

なべこう「はい。」

山口「まず、なべこうは何の曲をコピーしようと思ってるわけ?」

なべこう「多分、文化祭では4曲くらいできて……2曲くらいは有名なやつをやろうと思っているんですよ。みんなが知っていて盛り上がれる曲みたいな。」

山口「おー、戦略的だね。」

なべこう「で、残りの2曲は変わったことがしたいと思っていて。サカナクションの曲は絶対やりたいです。」

山口「それは、変わった曲の方ででしょ?」

なべこう「はい。でも、変わったって言っても、僕がやりたいのは「ミュージック」で。」



山口「ミュージック演るの?!最初から全部生演奏でやるってこと?」

なべこう「いえ、同期演奏でやろうと思っていて。」

山口「おー……!!それは盛り上がるね!これでも……あれだぞ。軽音楽部くうには、最初全員パソコンを並べて……並べたところから始まって、サビでそのパソコンを撤去して生演奏で切り替わるっていうのを見せたら盛り上がるぞ絶対!」

なべこう「そうですよね。それが一番良いと思っているんですけど……文化祭を仕切っている、配線とか準備とかの人たちのことも考えなきゃいけないし……『15.0』(サカナクションデビュー15周年記念配信ライブ)で、バンド体系で「ミュージック」やってたじゃないですか。それも良いなと思っていて。」

山口「やってた、やってた。でも、それだとインパクト弱いぞ。やっぱりやるには、頭の中でやりたいと思ったことをとことん1回やった方がいいよ。学生時代。やり切った方がいいぞ。」

なべこう「あー。じゃあ、「ミュージック」DJスタイルで。」

山口「そう、DJスタイルで。実際そのパソコンで走らせなくてもいいじゃん。同期を裏で走らせておいて、パソコンは当てぶりでいい。パフォーマンスで。で、サビん所きたら、パソコン5台片付けてくれる友達を用意しておいて、みんなバンド形態に戻るっていうのでもいいわけじゃん。」

なべこう「はい。あそこって暗転なくても大丈夫ですかね?」

山口「いや、暗転ないほうがかっこいいんじゃない?学祭だったら。何するの、何するの?ってなるから。」

なべこう「あー、そうですね。」

山口「転換時間は音源よりも長くとらなきゃいけないから、そこはちょっとトラック作らなきゃいけないけど。繋ぎの部分。ドラムが一番最初に戻らなきゃいけないから。クリックを走らせてあるんだったらヘッドホンをしなきゃいけないでしょ。」

なべこう「はい。」

山口「いいじゃん。分かった!友達口説こう!」

なべこう「はい!」


山口「その友達はサカナクション好きなのかな?」

なべこう「どうだろう……あんまり好きな歌手とかの話をそいつから聞いたことがなくて。でもドラムはやりたいって。やるんだったらドラムとは言ってますけどね、いつも。」

山口「なるほどねー……ちなみにサカナクションの曲で処方箋を出すとしたら、「さよならはエモーション」がいいと思うよ。」



なべこう「「さよならはエモーション」をやった方が良いってことですか?」

山口「友達に、『この曲のドラムやってみてくれない?』って言うのは、結構面白いかなって。」

なべこう「あー!」

山口「しかも冒頭がシンセとドラムだけだから。ドラムが目立つからね、すごい。シリアスな曲だし。しかもなべこうがそのピアノとドラムのグルーヴの中で歌い出すわけだから。すごい緊張感のある状態で始まる曲だから、バンドでやっていて面白い曲だと思うけどね。」

なべこう「「さよならはエモーション」やってみます。」

山口「やってみよう。それか、「Aoi」だね。」



山口「あれは結構難しいから、ドラムとしても。同期使うんだったら、コーラスで合唱とかを入れられるとすごい盛り上がると思うけど。」

なべこう「はい。」

山口「だから、「Aoi」「さよならはエモーション」……あの辺を。山口病院からの処方箋、まずは、友達を口説いていただいて。口説き文句として『このドラム叩いたらマジかっこいいと思うよ』って言ってさよエモ(「さよならはエモーション」)を出すと。それがいいんじゃないかなと。」

なべこう「はい、分かりました。」

山口「でも、もうそろそろ見つけないとやばいんじゃないの?」

なべこう「そうです。今年中には絶対見つけたいと思っていて。」

山口「考えていったら、2ヶ月に1曲ずつ完成させていかないと間に合わなくなっちゃうからね。4曲でしょ?」

なべこう「はい。」

山口「それ楽しみだなー。」

なべこう「今までされてきたことじゃないことを絶対にしたくて。同期も、軽音部のやつらはやったことないんすよ。みんな生演奏でやっていて。DJなんか、もう絶対に誰もやったことないだろうなと思っていて。」

山口「いや、ないでしょう、ないでしょう。」

なべこう「だから絶対そこはやりたいと思ってるんすよ。」

山口「いやー、いいんじゃないですか。じゃあちょっと「さよエモ」をやってほしいな、俺的には。それか「エンドレス」かな。」



山口「学生たちの心を打つのは「エンドレス」だけど……難しいよあの歌。」

なべこう「うーん……僕も難しいと思ってます。」

山口「じゃあまず、ドラムはすごい大事なポジションだから、自分が一番話しやすい相手がいいと思う。言いやすい関係性の人を選んだ方がいいと思うから、その友達が良いんじゃないかなと先生は思う。で、その友達を口説く上で、「さよならはエモーション」っていう曲か、「Aoi」っていう曲か、「エンドレス」っていう3曲を聴かせてみるところかな。」

なべこう「はい。」

山口「……どうですか?この処方箋。いいですか?」

なべこう「いいです!」

山口「それじゃあ、なべこうお大事に。」

なべこう「はい。ありがとうございました。」

山口「さよなら。」

SCHOOL OF LOCK!



山口「音学の授業、サカナLOCKS!。今夜の授業も終了の時間になってしまいました。いやー……ちょっとパンクの心を持つ冷静なやつって感じですね。ふふ(笑)。でも、軽音楽部には全く入っていない5人を集めて、軽音楽部がやらないことをやるっていう……そういう気持ちって、実は学生時代にすげー大事なんですよね。ああいう心持ちっていうのが人の心を打つし、うまくいくことをサカナLOCKS!のチーム一同願っておりますので、なべこう頑張れよ。」

山口「引き続き、『ドクター山口の音楽処方箋』では、音楽にまつわるお悩みを持っている患者さんからのメッセージをお待ちしておりますので、どんどん悩みをぶつけてください。処方箋がちがち書きます。」

『ドクター山口の音楽処方箋』、音楽にまつわるお悩み相談は[→ コチラ ] へ。

山口「ぺえ教頭、12月いっぱいでSCHOOL OF LOCK!の教頭を退任するという話を伺いました。僕も今療養中で、その苦しみっていうのは理解できます。なので、今はゆっくり休んで、また戻って来れますので、今は、人生の有給休暇だと思ってしっかり休んで、また生徒の前に戻ってきてもらえたり、新しいことを始めていただけたらと思います。元に戻るということよりかは、新しい自分を作り出すっていう気持ちでいてくれる方がいいんじゃないかなと先生は思っております。またいつかお会いできる日を楽しみにしています。」

SCHOOL OF LOCK!


この後記の放送を聴く

聴取期限 2022年12月16日(金)PM 10:00 まで


サカナLOCKS! 放送後記

もっと見る

LOCKS!SCHOOL OF LOCK!の講師陣

  • ミセスLOCKS!

    Mrs. GREEN APPLE

  • Saucy LOCKS!

    Saucy Dog

  • 宮世琉弥

    宮世琉弥

  • 乃木坂 LOCKS!(賀喜遥香)

    乃木坂46(賀喜遥香)

  • 乃木坂 LOCKS!(井上和)

    乃木坂46(井上和)

  • SEVENTEEN LOCKS!

    SEVENTEEN

  • INI LOCKS!

    INI

  • 新しい学校のリーダーズLOCKS!

    新しい学校のリーダーズ

  • ビーバーLOCKS!

    SUPER BEAVER

ページトップへ戻る