山口「新年、あけましておめでとうございます。……はい、授業を始めますから席に着いて下さい。ふふふ(笑)。お正月だからってね、授業がないと思ったら大間違いだぞ! マンガを読んでいる生徒、そしてお節食べている生徒、一度その箸を止めなさい。みんなが休んでいる時だからこそ、勉強をして、みんなに差を付けて行きましょう。"音学" の授業、今年もよろしくお願い致します。」
という事で新年最初の授業も、山口先生らしく始まりましたが、まずは生徒の皆さんからたくさんの年賀状が届いているので、こちらを紹介していきます!
RN 田中遼太郎 富山県
"紅白出場おめでとうございます。ケータイ持っていないので、ラジオネームが無いですが、年賀状ください。お願いします。"
「なんだお前(笑)。"HAPPY NEW YEAR 馬"! って書いてあるけど……"注意 犬みたいな馬"って(笑)。自分で注意って書いてるけど、これ馬か?ホワイトタイガーみたいな感じだけど。そしてな、遼太郎、一郎先生の"郎"の字間違ってるぞ。(宛名が "山口一朗様"と書いてありましたよ。) 頼むぞ! あけましておめでとう。」
RN ぴち子 静岡県
"あけましておめでとうございます。応援しています! これからも頑張って下さい。"
「おお〜、切り絵で馬を作ってくれているんだけど、馬の身体の模様の中に"サカナクション 2014"って文字が隠れているね。ありがとう。……ぴち子、80点! (笑)」
RN ミラクルな魔女 栃木県
"サカナ先生、いつも厳し目の音学の授業、ありがとうございます。サカナLOCKS!を聞くと身も心もキリっとします。今年も愛のスパルタ教育をお願いします。"
「はい、ありがとう。今年もバシバシ音楽の深さを伝えて行こうと思いますよ。ミラクルな魔女、年賀状ありがとう。」
RN 朝の眠り子 北海道
"サカナLOCKS!欠かさず全部聞いています。ですが、ネットが開けない環境なので、宿題が出せず、常に欠席扱いです。いよいよ私に2度目の受験が迫ってきました。不安ですが、サカナクション先生の音楽に日々後押しされながら頑張っていきます。一郎先生も身体に気をつけて頑張って下さい。応援しています。あと、年賀状逆さでごめんなさい! "
「この絵、すごい! 逆さでも全然大丈夫! 朝の眠り子は、聞いているけど、それは欠席扱いだね。しょうがない(笑)。受験か〜。そうですよね。受験生に撮ってはお正月とかも無いのかもしれないけど、受験は、集中力をつけるための訓練だから、今年頑張れば、その分自分にちゃんと返ってくるので。朝の眠り子、頑張って下さい。僕も頑張ります。」
「先生ね、年賀状がこんな風にくるの、嬉しいですよ〜。この4通にお返事書いちゃおうかと思っているので、届くのを楽しみに待っていて下さい。ありがとうね。……ところで、みんなはサカナクション先生の紅白(「第64回NHK紅白歌合戦」)を見てくれましたか? ビックリしたでしょ、あの感じ(笑)。とりあえず、派手だったよね。LEDとかすごかったでしょ?サカナクションは、あのラップトップからバンドに切り替わるという技で2013年、勝ってきたんだということを見せたかったんです。あと「ユリイカ」のミュージックビデオ、……ビックリした?(笑) ビックリしたでしょ。なんであんな女性の身体をなぶるミュージックビデオにしたかというと、作品の中の細かいところを説明していくといろいろあるんだけど、まずは、インパクトのあるミュージックビデオにしたかったていうのがあったんですね。なぜかというと、紅白に出演したということで、たくさんの人にサカナクションを知ってもらうから、興味を持った人はまずYouTubeで検索するだろうなと思って、検索した時に最初に出てくるミュージックビデオはこの「ユリイカ」だと、そこで結構な数が間引かれるだろうと(笑)。これをみて、"あ、嫌い! "って思う人は、きっとサカナクションの音楽にそこまで入り込めない。でも、あれをみて、"うわ、面白い! 素晴らしい" って思ってくれた人たちは、きっと他の曲を聴いてもサカナクションの音楽がいいと思ってくれるだろうと予想して、今回は戦略的にインパクトのあるミュージックビデオを制作したわけです。女性の身体のラインっていうのが、感情の起伏、心のダイナミクスを表現しています。あと、東京のビルのシルエットも。電車とかから景色を見ると、ビルの街並が流れて行く様が動くでしょう。それと、女性の身体のラインを重ねてみたりとか、いろんな意味があるんですけど。あれは「ドキュメント」や「僕と花」という曲のミュージックビデオを作ってくれた山口(保幸)監督と一緒に作ったんですけど、相当衝撃だったんじゃないかと思います。ミュージックビデオの感想があったら、生徒諸君、是非教えて下さい。あとね、先週取材を受けた、TOKYO FMのタイムテーブル。もう配布が始まっているみたいですね。あの取材がどんな記事になっているのか、皆さん、是非見てください。TOKYO FMが受信できる範囲に住んでいない人は、切手を同封してTOKYO FMに送ると、郵送してもらえるサービスがあるみたいですよ。詳しいことはサイトを見てみてください。」
TOKYO FM マンスリータイムテーブルの詳しい情報[ コチラ ]から!
「さて、黒板には2014と書きました。2014年最初の授業は、新年らしく、書き初めをしたいと思います。ただ、2014年の書き初めをする前に、サカナLOCKS!では、2013年を全く振り返っていませんでしたね。なので、ここで2013年はサカナクションにとってどんな1年だったのか、お話ししてから2014年の書き初めをしたいと思います。サカナクション的に、2013年はいろんなことにチャレンジした年でした。まずは、苦手だったテレビ……まだ苦手ですけど。苦手なテレビにもチャレンジして行きましたし、紅白とか、タイアップもあり、そして、制作、ライブ、ツアー、フェス。もう、バタバタの一年で……。山口先生的には、2013年は人生で最も辛かった1年でしたね(笑)。体力的にというところよりも、精神的にですね。先生は、自分ではタフな人間だと思っていたんですよ。分かりやすく歌詞を書き換えたり、テレビ尺に曲を短くしたり、曲を作りたいモードではないのに頑張って曲を作ったりすることに対して、やれる人だと思っていたんですよ。現に、やれていたし。でも、2013年はそれがあまりにも多すぎて、本当に辛かったですね。それでもやらなければいけないからやっていたら、体調を壊してしまって、精神的にもちょっとおかしくなってしまったりして。なので、特に2013年の後半は、音楽やめようかな、やめてしまいたいなって思うくらい本当に苦しかったですね。今はまったくそんな風に思っていないですし、そのとき苦しかったからそう思っただけで、実際にやめたりはしないんですけど。辛い思い出しか正直ないんですが、良いこともたくさんありました。それは何かと言うと、辛いながらも音楽をやっていくことで、たくさんの人に聴いてもらえるチャンスをもらえたわけですね。それはものすごいことなんです。音楽を作るっていうことは誰にでも出来ることだけど、たくさんの人に聴いてもらえるっていうのは、本当にごく一部の人間なんだということが、2013年は自覚できたし、そこに居るということが当たり前のことではなく、すごく幸せなことで、たくさんの人たちが関わってそれが出来ているんだということを実感した1年でした。」
「先生、感謝するということがすごく大事だと思うんですよ。だけど、感謝を伝えるというのがすごく難しいんですね。特に僕らのような音楽を職業にしている人たちが、それに関わっている人たちに感謝を伝えるというのはすごく難しい。僕らがここまで来ることができて、たくさんの人たちに音楽を聴いてもらえるという機会を与えてくれた人たちに、自分たちの感謝を伝えていくのは、やはり音楽で伝えるしかできないわけです。2014年、今年は感謝を伝える年にしようと思っています。それは、自分たちを応援してくれている人たち、そして、支えてくれている人たち、メンバー、家族……すべての人に音楽で感謝を伝えて行く。そういう年に出来たらと思っています。それを踏まえて、2014年の目標を書きましょう。」
実は一郎先生、昔、習字を習っていたことがあったそうです小筆を使うのが嫌で、8級くらいで辞めてしまったそうです。
「出来た。どうでしょうか。結構達筆な感じですね。サカナクション、2014年のテーマは……
……感謝とさせていただきたいと思います。感謝という言葉は、目標に掲げるというよりは、日常のデフォルトで人に思っていないといけないことなのですが、敢えて掲げることで忘れないように、目標として全面に掲げていきたいと思います。音楽でみなさんに感謝を伝えて、音楽で、生徒諸君といろんなことを体験していけたらと思います。サカナLOCKS!的な2014年の目標もありますよ! 「サカナLOCKS!を聴いて、バンド始めました! 」っていう生徒が出てきたら嬉しいなと思っています。今年も、音学の授業、よろしくお願い致します。」
ということで、今回の授業はここまでですが、ひとつお知らせがあります。来週のサカナLOCKS!で、1月15日に発売になるサカナクションの両A面シングル「グッドバイ/ユリイカ」から、「グッドバイ」を初オンエアします!!
「ついにこの時がきたか、と。先生は感慨深いですね。サカナLOCKS!でオンエアするその瞬間をイメージしながら曲を作りましたからね。なので、先生的にもすごく楽しみですが、生徒諸君も楽しみにしていて下さい。」