「宿題『サカナクションがアイドルを初プロデュース!その名前は何?』」

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2022年1月21日(金)PM 10:00まで




音を学ぶ "音学(おんがく)" の授業、サカナLOCKS!。
今回もサカナクションの山口一郎先生と岩寺基晴先生、二人で授業していきます。まず最初に、この週末に大学入学共通テストを受ける受験生の皆さんへ、一郎先生と岩寺先生からメッセージです。


山口「明日明後日が2日間大学入学共通テストなんです。僕ね、太宰府天満宮に毎年お正月に行って、受験生に向けての絵馬を書いているんですよ。今回も行ってきました。」



岩寺「学問の神様だもんね。」

山口「でも今一番苦しい時期ですよね、受験生からすると。正月も頑張ってやって、ひと山。」

岩寺「本当だね。」

山口「僕は、受験って何のためにあるんだろうって、受験を経験していないからこその視点でこの歳になっても感じることは、我々もやる時はやらなきゃいけないじゃん。その時に、類い稀なる集中力が必要じゃないですか。」

岩寺「そうだね。」

山口「受験勉強をするっていうのは、集中力の鍛錬だよね。勉強するっていうことを習慣化すること。何かを習慣にするっていうのはすごく大事なことだと思うんだよね。」

岩寺「それはもちろん、学校に行ってからも勉強し続けなきゃいけないし、社会人になってからも勉強は必要だから、そのための練習っていう観点は確かにあるかもね。」

山口「勉強していて、何をやってるんだろう……って思っちゃった時には、自分は集中力を身につける練習をしているんだと思ってくれればいいんじゃないかと思うのでね。受験生の皆さん、頑張ってくださいね!応援してます。」


それでは授業を進めていきます。
今回は、生徒の皆さんに出していた宿題『サカナクションがアイドルを初プロデュース!その名前は何?』に提出された回答を紹介していきます。優秀な生徒1名には、"一郎先生が選んだ10代に読んで欲しい本10冊" をセットにしてプレゼントします。


山口「(サカナLOCKS!は、) 2ヶ月間AuDeeで修行していて、前回やっと帰ってきたんです。修行の前に、生徒に宿題を提出するように言っていたんです、私。今回はその宿題を紹介していきたいと思う。サカナクションがもしアイドルを初プロデュースした場合、どんな名前にすると思うかを想像して[サカナLOCKS!掲示板]に書き込んでもらいました。」

岩寺「"サカナクションが" だもんね。」

山口「モッチ(岩寺先生)、サカナクションでアイドルをプロデュースすることにしたぞ。名前何にする?って俺が言ったら?」

岩寺「えー……何だろう。一郎だから、釣り用語的なところがマッチしそうな感じがしそうだけどね。」

山口「(即答)安易だね。」

岩寺「安易?(笑) サカナクションの曲にもあるじゃん。「ライズ」であったり、「ストラクチャー」であったり。釣りをやっている人しか知らないような言葉みたいなのではまるのがありそうだなって。」

山口「それ……丸投げじゃん、俺に(笑)。」

岩寺「ふふふ(笑)。アイデアの元を提供する(笑)。」

山口「あー、なるほどね。でもまあ……"UROKO 48"みたいな感じでしょ?」

岩寺「48使っちゃだめでしょ(笑)。」

山口「ははは(笑) 鱗、48枚。」

岩寺「結構でかい鱗だね。」

山口「そういうような感じで、僕がどんな名前をアイドルにつけるのかを予想していただいたので、宿題を読み上げていきたいと思います。優秀賞をゲットした生徒には、私が選んだ10代に読んで欲しい本10冊セットをプレゼントしたいと思います。今ここにあります!」

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岩寺「おー!」

山口「本当は読書の秋ということで、本を10冊プレゼントする予定だったんですけど……季節はもう真冬です(笑)。しんしんと雪が降り積もる真冬になってしまいましたけど、関係ない!しかも、この本は私全部自前で買いましたから。」

岩寺「そうなんだ。年季の入った本もあるね。」

山口「そう。1冊は古本なんです。」

岩寺「すごいねー。」

山口「ちゃんと買ったんです。自分で買ったら、『本当に買ったんですか?』って職員に言われたんだから(笑)。」

岩寺「えらい、えらい(笑)。」

山口「えらいでしょ?この本をプレゼントします!」

SCHOOL OF LOCK!



山口「岩寺さんも採点に参加してくださいよ。まず、僕が思うアイドル名のポイントは、やっぱりキャッチーであることだね。」

岩寺「もちろんそれはね。アイドルですからね。」

山口「あと、横棒(―)ほしいね。"スターボー"みたいな。」

岩寺「あ、スターボーね。いいよねー。」

山口「あと、男性アイドルと女性アイドル、今どちらもあるじゃない。……あ、アイドルの曲聴いたりする?」

岩寺「うーん……そんなには聴かないけど、一時期ももいろクローバーZとかは聴いていたよ。」

山口「あー。あの……「うまぴょい伝説」って知ってる?」

岩寺「何それ?」

山口「「うまぴょい伝説」って曲があるの。これ、すっごいよ。俺はね、「うまぴょい伝説は翼を持ったペガサスだって言ったの。」

岩寺「何をおっしゃっているのか(笑)。」

山口「我々はいかに普段楽曲を作る際、ガチガチのルールにしばられているんだと。「うまぴょい伝説」を聴いた時、そのルールを全部壊してくれて、我々に翼を与えてくれたのよ。つまりは、ペガサスだと。ちょっとモッチに聴いてもらおうよ。」

岩寺「聴きたい、聴きたい。」



岩寺「すごいね……!」

山口「すごいでしょ?」

岩寺「転調に次ぐ転調。曲のキーなんてあったもんじゃないみたいな。でも、それがちゃんとまとまっているのがすごいね。」

山口「だから、我々はもう……この後にこうなって、コードはこうで、曲間こうで……みたいなのに常にしばられているのよ。でも、この「うまぴょい伝説」を聴いた時に僕は思ったの。そんなこと考えるな、一郎と。好きにすりゃいいじゃん!思った通りにやれよ、一郎!って。」

岩寺「(笑)」

山口「にょきにょき……魚の背中から羽が生えてくるの。トビウオですよ。」

(♪「うまぴょい伝説」がもう一度頭から流れて……)

山口「うー!うまぴょい!うまぴょい!

岩寺「(笑)」

山口「飛ぶよ!」

岩寺「すごいねー。」

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山口「……話がすごい飛んじゃったけど(笑)。我々がアイドルをプロデュースしたらどんな名前になるかっていうのを募集したから。」

岩寺「あ、そっか。サカナクションがなのね。一郎がじゃなくて。」

山口「そう。サカナクションがだから。優秀賞決めてよ。」

岩寺「わかった。」


『サカナクションがアイドルを初プロデュース! その名前は何?』

うしろ鰭ひかれ隊(うしろびれひかれたい)

とんかつお
女性/20歳/東京都


2人「はははは!!(爆笑)」

山口「うしろ鰭どこ?(笑) 尾鰭のこと?基本的にうしろ鰭だから、全部あれ(笑)。」

岩寺「(笑)」

山口「いいねー。うしろ鰭ひかれ隊。」

岩寺「これが基準になるからね。」

山口「ひとつ基準になるね。いいですね、素晴らしい。」


『サカナクションがアイドルを初プロデュース! その名前は何?』

スケトウダラの透明感

うぉんく
男性/18/静岡県


岩寺「あー、最近っぽい。」

山口「スケトウダラの透明感……スケトウダラをすごい知ってるから、僕は。そこにどう透明感を感じればいいのかちょっと分からなかった。……そういうこと?その深さなのかな?」

岩寺「(笑)」


『サカナクションがアイドルを初プロデュース! その名前は何?』

海女は気まぐれ

エト モンゴル
女性/18歳/新潟県


山口「おー。」

岩寺「海女さんってことか。」

山口「全員あの白い海女の服を着て出てくるのかな?」

岩寺「あー。」

山口「確かに海女さんってさ……伊丹十三監督の『タンポポ』って映画知ってる?あれに海女出てくるのよ、若い。役所広司さんと絡みがあるんだけど。あれ結構ぐっときたんだよな。海女の格好をしている……あり!」

岩寺「なるほど。」


『サカナクションがアイドルを初プロデュース! その名前は何?』

私が考えた名前は「憧れの波打ち際」です!
一見アイドルには見えない、想像が膨らむような名前にしました!

AYUME
女性/18歳/北海道


山口「『みなさんこんにちは!憧れの波打ち際です!』って感じ?」

岩寺「若干、昭和歌謡的な香りもしつつ。」

山口「アコギワって言われるのかな?」


『サカナクションがアイドルを初プロデュース! その名前は何?』

候補 1「活魚をカツオと読む娘」
候補 2「相模湾48」

その三
ー/17歳/群馬県


2人「(笑)」

岩寺「きましたね、48グループが!(笑)」

山口「48グループきたね。相模湾48……いろんな魚種があるのかな?カワハギ、カツオ……」

岩寺「それこそウマ娘みたいに魚が(笑)。」

山口「48種、出てくるんですね(笑)。」


『サカナクションがアイドルを初プロデュース! その名前は何?』

『あまりにも短い365日』
略して「海女さん」

なんでもチャイティーヨ
女性/17歳/東京都


岩寺「また海女さん。」

山口「海女系が多いね。略したところに海の匂いが漂うパターンね。」

岩寺「でも、皆さん長い名前が多いね。接続詞が入っているみたいな……一発でバッときてくれる感じがなく。」

山口「我々昭和世代はね。光GENJI、少年隊、おニャン子クラブ……」

岩寺「スターボーもそうだしさ。」

山口「スターボーはね、あまりにもマイナーすぎる(笑)。」

岩寺「大好きなんだけどね(笑)。」

山口「我々は大好きだけどね(笑)。……確かに、そういうブームなのかな?」


『サカナクションがアイドルを初プロデュース! その名前は何?』

楽器を持たないガレージロックバンド(アイドル)
「蝦蛄(しゃこ)」

メロメロ万景(マンギョン)
男性/16歳/北海道


岩寺「コンセプトは聞いたことがある感じがするなー。でも、蝦蛄っていう響きはいいよね。」

山口「ちなみに、蝦蛄のパンチって音速なんだよ。衝撃波が出るんだよ。」

岩寺「ものすごい分厚いアクリル板とか割るんでしょ?」

山口「……つまりそういうこと?」

岩寺「パンチ力?(笑)」

山口「楽器を持たない分、パンチ力があるのかな(笑)。」


『サカナクションがアイドルを初プロデュース! その名前は何?』

東京私立メダカ女子学園

です!
メダカの学校で育った生徒たちが成長してアイドルになったというコンセプトです!

ナンバーf
男性/19歳/福岡県


山口「あー……影響受けちゃってるね。」

岩寺「そうだねー。」

山口「でも、メダカだからね……メダカって、もう成魚だからね、ちなみに。」

岩寺「(笑)」

山口「なんかちっちゃいから子どもだって思っているかもしれないけど、ごりごりの成魚だから。メダカはメダカの稚魚はいるけど。「めだかの学校」って歌、あれはメダカの稚魚の学校だから。そもそも。」

岩寺「そうだよね。あたかもメダカが子供のように歌っているけれど。」

山口「そう。そこを勘違いしちゃったのかな?」

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山口「……ということで、この中で岩寺さんはどれを選びますか?」

岩寺「選考基準として、何か既存のグループのもじりであったり……そういうのは、サカナクションがやるんだったらそういうところにはいかないと思うんだよ。それ何か聞いたことあるよねっていう引っ掛かりがあるのって嫌じゃん。それはコンセプトを含めだと思う。」

山口「真面目だね。でも、我々結構やってるよ。「忘れられないの」とか。聞いたことある感あるじゃん。」

岩寺「あー。「スローモーション」とかね。」

山口「わざとそういうところを狙ってるっていうのもあるけどね。」

岩寺「なるほど。あえてね。」

山口「奥ゆかしさみたいなものから選ぶとなるとこれ、みたいなのもあるし。パンチ力だとこれっていうのもあるよね。」

岩寺「はい。」

山口「僕の推しは、やっぱり"うしろ鰭ひかれ隊"だね。まず、うしろ鰭って何?(笑)」

岩寺「そこに一個フックがあるんだね。」

山口「ある。"うしろ髪ひかれ隊"でしょ?元は。でも、うしろ鰭だから。どの鰭かが分からない。それを引くから、漁師的な要素もあるじゃん。引網みたいな。」

岩寺「なるほど、なるほど。」

山口「魅力的だなって思う。あと、"スケトウダラの透明感"。スケトー?」
岩寺「(笑)」

山口「なんだろうってなるよね。」

岩寺「意味を知りたくなるっていうのはあるね。」

山口「"海女は気まぐれ"っていうのもいいね。気まぐれな海女にちょっと振り回されたい感がある。」

岩寺「(笑)」

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山口「……さあ、岩寺さん。選んでいただきたいと思います。」

岩寺「はい。そうですねー……難しいな……これ、俺が選んでいいの?」

山口「いいよ。私も選ぶから。2個選んだものの中で決めましょう。」

岩寺「じゃあ、僕は……"蝦蛄"ですね。」

山口「え!意外。」

岩寺「送ってくださったメールにコメントだったり漢字が当ててあったりするんですけど、これはひらがなでもカタカナでも良くて、意味的なものが後からバシッとはまる……後付けでもいいので。何かがあれば、このスパッとくる感じの方が好きなんですよね。なんとかのなんとか、なんとかはなんとかっていうのは最近多いと思うんですけど。バシッときてほしい。決断力を持って。」

山口「おー。でも、甲殻類だよ?蝦蛄。甲殻類ってなんか怖くない?」

岩寺「確かにね(笑)。分かる。」

山口「僕は、"うしろ鰭ひかれ隊"です。どう考えても。面白い。曲が聴こえてくるもん。」

岩寺「どんな曲ですか?」

山口「テクノポップだよね。」

岩寺「いいねー。」

山口「水がポコポコいうのがグルーブになっちゃってる。アルペジエーター使って。」

岩寺「はいはい。これは一郎さんの決定で異論ないですよ。」

山口「…………、分かりました、これ、両方に送ろう!!

岩寺「おー!」

山口「両方に10冊送ろうと思う。1セット僕が買ったから、あと1セットは番組から(笑)。」

岩寺「(笑)」

山口「いっちゃいましょう!新年です!おめでとうございますー!」

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ということで、メロメロ万景(マンギョン)&とんかつお、おめでとうございます。この優秀者2人に、一郎先生がおすすめする本を10冊、プレゼントします!


山口「面白いね、こんな風にアイドルを初プロデュースする名前を募集したりするの。」

岩寺「そうだね。」

山口「センスいいね、みんな。」

岩寺「本当に。」

山口「こういうのを引き続きやっていきたいと思いますが、来週からもうモッチはいません(笑)。」

岩寺「これたら(笑)。」

山口「いやー……本当か?『サウナあるから無理!』とかなっちゃったりするんじゃない?でも、たまにはこういう風に他のメンバーがきてやる授業も今年はいろいろやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。ということで、今回の授業はここまで。音で学ぶ、音を学ぶ、音に学ぶ "音学"の授業。サカナクションの山口一郎と、」

岩寺「岩寺基晴でした。」

山口「受験生の皆さん、頑張ってくださいね!応援してます!」

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聴取期限 2022年1月21日(金)PM 10:00 まで


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