「"好きな先輩がいます" サカナクションがつないだ恋」

SCHOOL OF LOCK!


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聴取期限 2021年8月27日(金)PM 10:00まで




今回も、山口一郎先生による、音を学ぶ「音学(おんがく)」の授業をお届けしていきます。サカナクションのひとつ大きな特徴のひとつ、それは……圧倒的にラブソングが少ない。分かりやすいラブソングがない!そんな中、サカナLOCKS! 掲示板にこんな書き込みがありました。


サカナクションがつないだ恋

私には、好きな先輩がいます。(部活の先輩です)
好きになったきっかけとしては、LINEのプロフィールの曲をサカナクションのエンドレスにしていたのを見てメッセージを送ってみると、ほかの人とはできないようなサカナクションの深い語り合いができて、、、、、ってかんじです笑笑
サカナクションを語るときの先輩は輝いてます笑笑

この恋を山口先生にも応援してほしいなぁ笑笑

りん(おさかな
女性/15歳/北海道


山口「ははは!(笑) なるほどねー。僕、LINEをあんまりやっていないから分からないんだけど、プロフィールに曲を載せられるの?こんな曲が好きですよって。それを見て、先輩はサカナクションが好きなんですか?ってメッセージを送ったら他の人とはできないサカナクションの"深海"トークができたってことね。サカナクションがつないだ恋……早速、(生徒と)お話していきましょう。」


山口「もしもし。」

りん(おさかな (以下、りん)「もしもし!」

山口「りんさん?書き込み見ましたよ。」

りん「ありがとうございます!」

山口「好きな部活の先輩がいるってことだけど、何部なの?」

りん「生徒会です。イベントを企画したりするんですよ。」

山口「それは、学祭とかの?」

りん「そうですね。」

山口「へー。その先輩のことが好きになっちゃったんだ。生徒会で出会って初めて好きになったわけ?」

りん「そうですね。生徒会の中で同じ機材班っていうところにいて、同じところで仕事をしていた時に、働きぶりがすごいなって。すごいパキパキ動いていて、かっこいいなーって。」

山口「おー、なるほどね。その先輩がサカナクションファンだっていうのはどんなところで分かったわけ?」

りん「そもそも、生徒会に入ろうとしたきっかけが、友達と一緒に生徒会の体験みたいな感じでお話を聞きに行ったんですよ。入学したばっかりの時に。その時に、友達が『奥でサカナクションの話ししている人がいるよ!』って言っていて。え?魚民(ファン)がいるの?ってなって。じゃあ入ろっかなーって。」

山口「ははは(笑)。じゃあ、サカナクションの魚民がいるんだったら入ろうっていう決断に至ったわけだ。」

りん「そうですね。それで、生徒会のグループLINEがありまして、そこで先輩をみていた時に、(プロフィールの)LINEミュージックを「エンドレス」にしている先輩がいて。もしかして(説明会の時にサカナクションの話をしていたのは)この人なんじゃないかって思って、『サカナクション好きなんですか?』ってLINEをしてみたんです。そしたら、『ガチでファンです!!』みたいな返事がきて。この人だ!って(笑)。」

山口「おー!(笑)」

りん「そしたら、本当に深い話をして、カルトクイズに出られるんじゃないかって。」

山口「そんなにファンだったの?」

りん「そうなんですよ。いつもサカナクションの(グッズの)服を着て、(グッズの)サウナハットをかぶっていらっしゃって。」

山口「まじで?(笑) コアファンじゃん。」

りん「本当に、本当にそうなんですよ。」

山口「2人で話をする時はどんな話をするの?」

りん「『サカナクションのいついつのライブがすごい良いんだよ!知ってる?』とか、好きな曲についてとか……すごい知識が溢れてくるすごい人です。」

山口「ちなみに、その先輩が好きだって言っていた曲は何なの?」

りん「「human」です。」

山口「ははは!!(笑) マニアックやなー。」

りん「『シンシロ』を推しているらしいです。」

山口「「human」……LIVEでやったこと1回しかないよ、僕ら。へー。ちなみにりんの好きな曲は何なの?」

りん「「enough」ですね、」

山口「あー……暗いなー、りん(笑)。」

りん「(笑)」


山口「ちなみに、その先輩とは2人で遊んだりしているの?」

りん「していないです。まだ全然。」

山口「でも頻繁に連絡はとっているんでしょ?」

りん「そうですね。サカナクションのグッズが出たりしたら騒いでます(笑)。」

山口「サカナクションのこと以外で話はしないんだ?」

りん「うーん……どうだろう……他にも共通の趣味があったりして、その話をしたりもしますね。」

山口「じゃあ、そろそろ誘ってみたりすればいいんじゃないの?」

りん「そうですね……そこが……」

山口「好きレベルで言ったらどれくらいなわけ?1から10まであるとして。」

りん「どれくらいだろう……6くらい?通りすがった時にはすごい喜ぶ、みたいな。」

山口「それ結構好きなんじゃないの?」

りん「結構好きですね(笑)。」

山口「家にいる時も考えちゃったりする?」

りん「そうですね。あー……尊いなーって。」

山口「LINEしようかやめようか迷っちゃったりする?」

りん「そういう時もありますね。あと、既読のタイミングを気にしちゃったりとか。」

山口「え?どういうこと?」

りん「既読をすぐ付けたら、待ってんなって思われても嫌じゃないですか(笑)。」

山口「え?それ、男としては嬉しいじゃん。」

りん「そうなんですか?」

山口「うん。待ってくれてるって。」

りん「なんか、すぐに既読を付けたらな……って結構気にしちゃって。」

山口「何その未成年のやりとり……我々は分かんないわ(笑)。でも、男としては、自分に好意を持ってくれている人がいるっていうのは悪い気はしないと思うけど。」

りん「あー……じゃあそこは積極的に。」

山口「ちなみに、先輩はりんに興味がある風なの?」

りん「いやー、どうだろう……でも、結構私が先輩に好きっていうのを出していて、結構言ってますね。」

山口「じゃあいいじゃん。誘っても、既読を待機したりしなくてもいいじゃん。」

りん「えー……どうしよう……そこがなかなか踏み出せなくて。」

山口「付き合いたいの?」

りん「いや……でも……もうちょっといきたいですね、もうちょっと。」

山口「どういう進み方をしたいの?手を繋ぎたいとか、相思相愛になりたいとか。」

りん「あ……一緒にサカナクションのライブに行きたいです!!

山口「ははは(笑)。」

りん「(笑)」

山口「サカナクションのライブに来るのなんて、別に今のままでもできるじゃん。ライブに行く前の段階のレベルを高めて行った方がいいんじゃないの?」

りん「ほー……」


山口「今夏休み?」

りん「今、夏休みです。」

山口「夏休み中に生徒会の活動はあるの?」

りん「ないですね。」

山口「先輩とは連絡取ってる?夏休み中。」

りん「先輩とは……特にはないですね、最近は。」

山口「寂しいの?」

りん「そうですね。連絡はできるだけとりたいけど……何の話をすればいいのか考えちゃって。」

山口「そんなの別にいいじゃん。『おはようございます』とか、『サカナクションの一郎さんインスタアップしてましたね』とか、なんでもいけるじゃん。」

りん「いやー……そこに積極性が変にないというか……」

山口「でも、好きなんだろ?好きなら止まってても……。サカナクションの先生としては、せっかくサカナクションでつながった恋なんだから、実ってほしいなって思うから応援したいんだけどさ。だって、夏休み中に先輩に彼女ができていたらどうすんの?」

りん「それはもう……ショックですね……うわー……」

山口「だろ?何もしないより、アプローチしていった方がいいんじゃないの?夏休みに連絡をとっていて、次学校で会うのが楽しみだってなった方が、学校に行くのも楽しみだし、次のステップに踏み込む上で高め合って行けている方がいい夏の過ごし方じゃん。」

りん「はい。」

山口「コロナだから会うのは気が引けるかもしれないけど、メールだったら全然できるだろうしさ。なんかちょっとやってみたら?」

りん「はい!よし。」


山口「じゃあ、先生がいいきっかけを考えてあげようか、一緒に。」

りん「お!お願いします!」

山口「まず、サカナクションである僕が……僕なんだから、サカナクションは。」

りん「ふふふ(笑)。」

山口「僕しか知らない情報をりんに提供すれば、りんと先輩しか知らないサカナクションの情報が秘密のシェアになるんじゃないか?」

りん「それはとてもとても嬉しいです!」

山口「嬉しいだろ?じゃあ、秘密を提供しようかな。」

りん「ありがとうございます。」

山口「そうだな……何系がいいかな?プライベートな感じか、音楽系のことか。」

りん「なんだろう……音響系とか?先輩は、機材班なので!」

山口「あ、なるほどね。……"サカナクション、次のアリーナツアーでスピーカーめちゃくちゃ足すらしいよ"って。」

りん「おー!(笑)これはやばい。」

山口「やばいでしょ?"しかも、センターステージでやるらしいよ"って。」

りん「おー……!」

山口「『え?誰から聞いたの?』って聞かれたら、一郎さんの親戚って言っていいから(笑)。」

りん「(笑)」

山口「"結構すごい感じになるらしいですよ。スピーカーも、サラウンドじゃない新しい仕組みでやるらしいですし、センターステージでやる予定らしいですよ"って。……どう?この情報。」

りん「これはもう……早速連絡したいですね(笑)。」

山口「したいでしょ?」

りん「ふふふ(笑)。」

山口「あと2〜3個投げておこうか?」

りん「お願いします!」

山口「今はライブ系じゃん。次は何がいい?」

りん「プライベート系の小ネタを……」

山口「プライベート系?あー……"一郎さんの実家、建て替えるらしいよ"って言っておいて(笑)。」

りん「ははは(笑)。私、行ったことあります!メリーゴーランド!」

山口「マジで?!親父とおふくろ、会った?」

りん「会いました!お母さまと写真を撮りました。」

山口「あそこ、建て替えるから(笑)。来年か再来年に建て替えるからね。」

りん「えー!」

山口「そうなのよ。これも結構いい情報でしょ。」

りん「もう、とんでもない情報……!」

山口「じゃあ、あともう1個くらいいっておこうか。メンバー系行く?」

りん「お願いします。」

山口「"(草刈)愛美ちゃんの誕生日に、洗濯機をプレゼントしたよ"って(笑)。」

りん「ふふふ(笑)。」

山口「最新の洗濯機をプレゼントしたって……これは多分誰も知らないね(笑)。メンバーみんなで愛美ちゃんの誕生日に最新の洗濯機をプレゼントしたよ。パナソニックの。」

りん「パナソニックの(笑)。」

山口「これ、結構メールのやりがいあるんじゃない?」

りん「そうですね。」

山口「"先輩、サカナクションにすごい近い人から、いろんな情報を仕入れましたよ!"って。ほら、プライベートなことからメンバーのことからツアーのことまで仕入れたじゃん。」

りん「これをきっかけにどんどん展開していくしかないですね!」

山口「うん。まずは、夏休み中にLINEを1日1回だな。やりとりをして、先輩の生活リズムを仕入れて、その隙間を縫って連絡するっていうのをやることでなんとなく掴んでいくっていう。そうしていくと、今先輩のことを好きな気持ちが6くらいなのが、1日の中で先輩のことを考える時間が増えるわけじゃん?そうすると、6が7になり、8くらいになって夏休みを終えて学校に行くっていう目標にしようよ。そうしたら、先輩もりんのことがちょっと今までより気になるというか、近く感じるじゃん。」

りん「おー。」

山口「そうなった状態で夏休みを終えると、ひょっとしたらちょうどクリスマスくらいじゃない?告白チャンスが来て、ツアーに一緒に来る……みたいな、良い流れができるんじゃない?どう?」

りん「良い流れですね!」

山口「りんはちょっと奥手だから、これくらいやってくれないと。サカナクションでせっかくつながった恋を実らせてもらわないと、先生的には悔しい思いをするから。頼むよ、りん。」

りん「はい!」

山口「いけそうか?」

りん「はい!」

山口「頑張れよー。」

りん「はい、頑張ります!」

山口「……ちょっと待て。これ先輩が聴いてたらどうするんだよ。」

りん「1週間タイムフリーで聴けなくなってから言います(笑)。前もそういう生徒さんいましたよね?」

山口「でも、コアファンだろ?りんの声を聴いたら分かるんじゃない?」

りん「あ……聴いてる……リアルタイムで聴いている可能性は十分にありますし、放送後記を見ている可能性もあります(笑)。」

山口「だったらばれちゃうんじゃないの?」

りん「あ……」

山口「ばれちゃったら、言っちゃうしかないじゃん!」

りん「ですね(笑)。クリスマスまでのプランニングが……(笑)。」

山口「大丈夫、クリスマスにもう1回告白するようにしたらいいよ。」

りん「はい(笑)。ありがとうございます。」

山口「頑張れよー!」

りん「ありがとうございます!」

山口「どうだったかちゃんとDMしろよ!」

りん「はい!」

山口「そんじゃ、またなー。」


今回の授業も終了の時間になりました。

山口「いやー、初々しいよね。生徒会の先輩に魚民がいて好きになっちゃったって……これはサカナクションの責任だよ。サカナクションがいたからこそ、好きになっちゃったんだから。なんかすごい歯痒いよね……先生としても。恋愛の曲もっと作っておけばよかったかなとか、そういう気持ちも出てきちゃうよね(笑)。」

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