聴取期限 2021年4月16日(金)PM 10:00まで
音を学ぶ " 音学(おんがく)" の授業、2021年4月からの時間割は、毎週金曜日、 22:30〜22:53 になります。新年度、新学期もよろしくお願いします!
山口「はい、授業を始めますから席に着いてください。Twitterを開いている生徒は、Twitterを一度閉じなさい。Instagramを開いている生徒は、 サカナLOCKS!のインスタアカウント(@sakanalocks_official)をフォローしなさい。授業が始まりますよ。新学期ということでね、新入生もいるんじゃないかな?……みんなー!私がサカナクションのボーカル、山口一郎でございます!このサカナLOCKS!では、音楽だったり、音楽じゃないことだったりを、全部音楽のせいにして話していく授業なので、みんな頑張ってついてこいよー。タクシーを運転している人も、聴いているかな?新しい学校に行った人、新しい職場に行った人、いろんな生徒がいると思うけど、このサカナLOCKS!は比較的真面目な授業をやっていきますのでよろしくお願いしますよ!」
「そして……なんと、このSCHOOL OF LOCK!で、私サカナクション先生は……一番講師歴の長い先生になってしまいました!!年長先生です。もう……次期教頭だからね(笑)。ランクアップしていくなら、もう教頭にあとちょっとで手が届くところに来ているからね。よろしく、その辺も。……ちょっと敬って欲しい。もうちょっと敬って欲しい、私のことを。年長なんだから。たまには肩を揉みに来てくださいよ……誰がって話ですけどね。この4月で丸9年。10年目に突入です。1歳だった子が10歳です……とんでもないですよ!ここで一発、第1回目の授業の一郎先生を聴いてみましょうか(笑)。」
(2012年4月2日の授業の音声を聴く)
「ふふふ(笑)。はい、これが1回目の先生でしたけど、どうですか?暗いでしょ?10年経つとね……こうなっちゃうからねー!!みんな、変わるんだよ、人間っつーのはね!その辺も理解するように。みんな、10年後の自分を想像してみてください。変化するから。変わらないまま変わっていきましょう!それでは黒板書いていきます。」
山口「SCHOOL OF LOCK!の恋愛の講師ですね、今日は!SCHOOL OF LOCK!の恋愛の講師兼、"音学"の講師、サカナクションの山口"恋"一郎でございます!」
今回は、サカナクションに興味を持ち始めたという女の子に恋をしているという生徒と話を聞いていきます。
★今気になってる水面女子魚民
こんにちは 先日、他クラスの女子にインスタグラムのDMで水面魚民であることを告げられ是非2つCDを貸して欲しいと言われました。一つは「834.194」が欲しいと指定され、もう一つはサカナクションのCDでおすすめを貸して欲しいと言われました。僕はこれは試されてると思い、とても悩んだ上で「sakanaction」のアルバムを貸しました。僕はsakanactionとつけるほどチームsakanactionが自信がある作品のためこれなら大丈夫だろうとを貸しましたが、本当に正しかったのかなと悩んでます。 僕は今年から高二でいままで恋愛という恋愛をしてこなかったためこのチャンスを逃したくないです。そのためどうにかして本格的に魚民に彼女を引き込み、ライブを一緒に行ってその後、、、、って感じにしたいです! 一郎さん!!!!!女子に渡すサカナクションのCDはこれ!というCDを教えていただきたいです!また恋愛達者な一郎さんにこれからどんな風にしたら彼女になってもらえるか、またデートの誘い方など教えていただけると嬉しいです!
山口「ははは(笑)。"水面魚民"っていうのは、初心者。入りたての人のことを言うんですよ。これは比較的サカナクションに質問すべきではない話ですよ。なぜなら、サカナクションには恋愛の曲がないから。だけども、どんな風にサカナクションのファンに引き込んでいくべきかっていう部分に関してはいろいろ戦略的に相談に乗れると思うから、話してみようと思う。」
山口「もしもし!」
じろう99(以下、じろう)「もしもし、こんばんは。じろう99です。」
山口「サカナクションの山口一郎です。今ちょっと気になる子がいるんだ?」
じろう「そうです。」
山口「インスタでDMが着たのか。その前は面識があったの?」
じろう「登校が同じくらいで、顔は知っているかな……くらい。」
山口「じゃあ、学校に行くときに見かけるかなーくらい?」
じろう「そうですね。」
山口「それは気になったりはしていなかったの?」
じろう「特にしていなかったです。DMが着て、『お……これは恋愛の予感がするな……!』って。」
山口「(爆笑)」
じろう「(笑)」
山口「サカナ繋がりがきたから、俺にチャンスが来たかもみたいな感じになったんだ。可愛いの?その子は。」
じろう「可愛いですね。」
山口「可愛いんだー。ちなみに、書き込みにあった"水面魚民"っていうのは、サカナクションを知りたてってこと?」
じろう「そうですね。興味があって……みたいな。」
山口「あー。サカナクションに興味を持ち始めたから、じろう99がサカナクション好きなら教えてって感じだったんだ。」
じろう「そうです。」
山口「それで、CDを2枚貸したんでしょ?『834.194』は向こうの指定だったんだ。」
じろう「そうです。それと、『sakanaction』を貸しました。」
山口「『sakanaction』を選んだ理由は何なの?」
じろう「アーティスト名がアルバムにある通り、自信作なのかなって個人的に思って。ポップスの面もあれば、暗めの曲もあるので、(『834.194』と合わせて)2つでバランスとれた感じでいけるかなって。」
山口「なるほど。それでどうだった?反応は?」
じろう「反応は……「ミュージック」がすごい良かったって言われて。僕も「ミュージック」好きなので、共通な部分が出来たんですけど……あんまりなんか……「最高だった!!」みたいな感じではなくて。『834.194』は反応が良かったんですけど、『sakanaction』の反応はあんまり……そこまで……」
山口「だははは!(爆笑) それさ、ちょっと待てよ。その子はさ、「新宝島」から(興味を持って)来たのかな?」
じろう「多分あると思います、結構。」
山口「だよな。まずそこが足りないわ!読まないと。彼女がなぜ『834.194』を貸してくれって言ってきたかっていう理由を想像しないと。僕だったらね、『834.194』って言ってきた時点で、『お、「新宝島」ガールだな!』って思う。「新宝島」ガールだって思った時に、「新宝島」が好きなら、サカナクションの中でこの曲が好きなんじゃないかなって考えていくと、このアルバムがいいんじゃないかなってなっていくじゃない。」
じろう「確かに……!」
山口「だろ?だから、僕ならね、『834.194』貸してって言ってきた水面魚民には……『DocumentaLy』を貸すかな。」
じろう「あー!」
山口「掴みのある、聴いたことのある曲もあるのよ。」
じろう「(『834.194』が)「INORI」から始まるので、かっこいいかなって思っちゃって……」
山口「ははは!(笑)ちょっとびっくりするよな、「INORI」から始まるの。」
じろう「お!?ってなるかなって。」
山口「『sakanaction』は、今までのアルバムを聴いてきた人が聴くと、「INORI」ぐっとくるわー……ってなるんだけど、『834.194』から戻って行っちゃうと、え……何これ……っていう要素がすごい多いアルバムだから、そこは注意しような(笑)。」
じろう「あー……」
山口「まあ「ミュージック」は良かったよねっていうところまではきたわけだ。」
じろう「はい。」
山口「じゃあ、先生がその子を魚民にさらに引き込む戦略を伝授しよう。「ミュージック」と「新宝島」が好きだっていう情報はあるんだよな、まず。多分「新宝島」ガール(「新宝島」をきっかけにサカナクションに興味を持った)っていう可能性も、7〜8割であるよな。だから、この2曲を上手に伝え直すっていうのが、多分サカナクションファンにしていく要素として必要なところだと思うんだよ。となると、先生はライブだなって思うんだよな。」
じろう「そうですよね。」
山口「「ミュージック」ってライブがいいだろ?『あれ?じろう99くん、サカナクションってバンドだよね?なんでPCの前に立ってんの?』みたいなところから、『あれ!?いつの間にか最後にバンドになってる……好き!!』っていう(笑)。可能性はあるだろ?」
じろう「はい(笑)。」
山口「そこで、じろう99は『そうなんだよ。サカナクションって、ダンスミュージックとロックっていうのをどう混ぜ合わせていけばいいのか、良い違和感っていうものが人を惹きつけるって考えている戦略的な側面もあるんだけど、「グッドバイ」みたいなすごく人間的なところもあるめちゃくちゃ良いバンドなんだよね!』って言えるだろ?」
じろう「そうですね!」
山口「じろう99は、ライブ映像は持っているか?Blu-rayとか、DVDは。」
じろう「この間、『SAKANAQUARIUM 光ONLINE』を買いました!」
山口「あ!買った?偉いなー。最高だよ。……それを貸そう!」
じろう「分かりました!」
山口「それ、完全生産限定盤だろ?それを貸す時に注意があるんだよ。パッケージを出して貸しちゃだめだぞ。その特徴的な外袋があるだろ?外袋ごと貸すんだよ。そうすると、何これ?ってなるじゃない。そこで、『え?これはサカナクションのBlu-rayだよ。この間、8月にオンラインライブをやって、オンラインライブっていっても、オンラインじゃないと出来ないことをやっているから面白いと思う。気にいると思うよ。「ミュージック」のところだけでも見てみたら?』って貸すと、開けたら本みたいなのが出てきてすごいだろ?このバンドなんか変だなってなるから。それで、変すぎて嫌だってなったら……諦めよう(笑)。」
じろう「(笑)」
山口「変すぎて嫌だってなったら、『サカナクション以外で好きなミュージシャン誰?』って聞いて、じろう99がそっちに寄っていくっていう作戦に出るしかない。好きならな。でも、それもサカナクションきっかけで関係を深めるっていうことになるじゃない。かつ、もしその子がライブを気に入ってくれたら、一緒にライブ行こうよってデートに誘えるじゃん。」
じろう「確かに…!」
山口「しかも、今高2で来年受験だろ?」
じろう「そうですね。思い出作らなきゃ……」
山口「そうだよ。彼女は頭良いのか?」
じろう「頭良いですね。結構……差があります……」
山口「結構差があるか(笑)。でも、ひょっとしたら勉強を教えてもらえる可能性はあるよな。『サカナクションを聴きながら、一緒にマックで勉強しない?』みたいなさ。できるかもしんないじゃん。」
じろう「あぁ……いいっすね……!」
山口「サカナLOCKS!を聴くまでの魚民ではないんでしょ?まだ。」
じろう「多分存在も知らないと思います。」
山口「ははは!(笑) そこを教えていこうよ。……あ、そっか。でもこのラジオを聴かれると恥ずかしいかな。」
じろう「もう1週間後くらいの、タイムフリー期限が切れてから……」
山口「ははははは!!(爆笑) タイムフリーで聴けなくなってから(笑)。そうだよな。バレたら恥ずかしいもんな。よしよし。」
(※注:この放送後期を読む可能性は………!?)
山口「じゃあ、先生の作戦としては、サカナクション情報をちょいちょいメールした後に、最後に『おやすみ』とか、『おはよう!』とか、自分の気持ちをちょっと足していくというか。そしたら、向こうからもくるかもしれないじゃん。」
じろう「確かに……知らない情報も教えてくれるかも。」
山口「そうそう。向こうの好きなミュージシャンのこととかも教えてくれるかもしれない。うん。それしかないわ。」
じろう「はい。」
山口「よし、じゃあ作戦としてはこういう感じだけど、どうだ?いけるか?」
じろう「大丈夫です!」
山口「ちゃんとサカナクションをうまく利用して彼女作れよ!」
じろう「そうですね。」
山口「でも、いつの間にか彼女が好きな[Alexandros]の方に行ったりすんなよ?(笑)」
じろう「あ、でもなんか……Apple Musicとかだと、(アカウントを見ると)その人が聴いている曲が知れるじゃないですか。そしたら、ほとんどindigo la Endが……」
山口「だははははは!!!(爆笑)」
じろう「(笑)」
山口「いいじゃねーか、indigo la Endからサカナクションに引き込む……それはお前のミッションだぞ!」
じろう「そうですね。」
山口「ここでこうやって俺と話したんだから、その子を引き込まないと。それはお前の任務だからな!」
じろう「分かりました。」
山口「よし、分かったか(笑)。よしよし。待ってるからな。」
じろう「ありがとうございます。」
山口「どうだったか、結果をDMしてくれ、俺に。待ってるからな。」
じろう「分かりました!」
山口「コロナでいろいろ大変だと思うけど、学校も恋愛も頑張ってな。」
じろう「ありがとうございます。一郎さんも頑張ってください!」
山口「頑張ります。ありがとうね。」
じろう「ありがとうございました。」
そろそろ今回の授業も終了の時間になりました。
山口「まあ、indigo la End好きな女子は、先生の予想だと、ピュアな子が多いのかなと。ゲスの極み乙女。じゃなく、indigo la Endっていうところは、ある種の真面目さがある子だと思う。あと、夜にちょっとセンチメンタルになりたい子が多いと思う。そういう意味では、サカナクションの夜の暗さにもチャンスはあるはずなんだよね。でも、僕はこう願いたい。彼がこの恋愛を今回の高校生時代に上手くいかなくても、好きだった彼女が22歳、23歳で新社会人になって、満員電車に揺られている中で、きっとサカナクションの『DocumentaLy』を聴いている……そういうことになっていると良いなと思う。彼が彼女と結ばれなくても……(♪「グッドバイ」が流れてきて)……電車でね(笑)、何年か後に、彼が植えた種が彼女の中で芽が出て、"探していた答えは ここにはない"って思う……(笑)。そんなことが起こってほしい。……音楽って素晴らしいですね。」
聴取期限 2021年4月16日(金)PM 10:00 まで