『新学期!音学(おんがく)の授業、説明会。』

SCHOOL OF LOCK!

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聴取期限 2020年4月10日(金)PM 11:27 まで



山口「はい、授業を始めますから席についてください。Twitterを開いている人はTwitterを閉じなさい。Instagramを開いている人はInstagramをそのままにしてください。そして、サカナLOCKS!のインスタアカウント(@sakanalocks_official)をフォローしてください。授業が始まりますよ。これ……伸び悩んでいるから。ゆっくりゆっくり伸びているけども。頑張ってるんだよ!」

「4月1日から、さかた新校長、こもり新教頭を迎えてお送りしているSCHOOL OF LOCK!。このサカナLOCKS!も新学期に突入しました。この春からSCHOOL OF LOCK!の生徒になった人もいると思う。コロナウイルスの影響で卒業式に出られなかったとか、入学式がなくなるかもしれないっていう不安がある生徒もたくさんいると思いますけど……。新学期になって、環境が変わって、ラジオを聴き始めようかなって思って聴いている人もいるでしょう。今しゃべっている私は……知らないと思うけども、知っている人は少ないと思うけども(笑)、サカナクションというバンドのボーカルギターを務める山口一郎山口一郎……山口一郎と申します!」

「生徒の皆さん、サカナクション、知ってる? 『鬼滅の刃』のLISA先生、ガンダムの[Alexandros]先生……SoftBankのサカナクションでございます!!!ちょい大人ね。みんな使ってるでしょ、スマートフォン。『鬼滅の刃』を観るのも、ガンダム観るのもスマホだったりするじゃないのよ。サカナクション先生はね、そのようなものを観るツールのCMをやっております!次と、次と、その次と(※「新宝島」のCMで流れている部分)……(笑)。かたい人だなって思っていた諸君、こういうキャラクターも存在している。なので、ぜひサカナLOCKS!をどの講師陣よりもプライオリティ高めに聴いてもらえたらと思う!金曜日だし。」

「これね……崖っぷちだから、サカナLOCKS!。どんどん新しい講師陣が入ってきてだな、[Alexandros]先生も金曜日にきて、先生イチオシの……みんながギャーギャー言い出す前から、あの島根のバンドに唾つけていた(笑)、ヒゲダン先生(Official髭男dism先生)も入ってきちゃったわけだよ。サカナLOCKS!は9年目に突入したんですけど、崖のギリギリで、スニーカーの半分くらいまでは崖だからね、今。ぜひ応援をお願いします。この時間は、"音を学ぶ、音に学ぶ、音で学ぶ"、『音学(おんがく)』の授業を行っております。他の講師は知らんが、このサカナLOCKS!は特別です……何かと言うと、これから話をしていくよ。」

「では、黒板を書きたいと思う。」

SCHOOL OF LOCK!


「今回は、サカナLOCKS!の新学期説明会をお送りします。"音を学ぶ"と書いて、音学の授業をお届けするこのサカナLOCKS!が、一体どんな授業を行っているかというと……音楽で得られる体験について、音楽に関わる仕事について、音楽を取り巻く環境についてなど、非常に真面目に音楽に関するいろいろなことを考える授業になっています。」

「……はい、みんな、教科書しまえ。一回教科書しまえ。新学期始まってだな、このサカナLOCKS!が新しくなっていくにあたり、初めての生徒もたくさんいるということで、一個言っておく!」

「……サカナLOCKS!、面白いぞ(笑)。」

「みんなが知らない音楽を知れるぞ。音楽の裏側をいっぱい知っちゃうから。聴いておくべきだぞ。先生、タクシーに乗ると『サカナLOCKS!、聴いてます!』って降りるときに言われたりするんだよ(笑)。だからね、生徒諸君も大人の入り口にこのサカナLOCKS!を聴くといいと思う。」

「最近は、新型コロナウイルスの影響でライブが中止や延期になっております。で、ミュージシャンはいろいろと話す場がないと。先生は幸い、このサカナLOCKS!という場があるので、この時期にミュージシャンは何をするべきなのか、どう向き合っていくべきなのかっていうことをお話しさせていただいたりしました。多分、このSCHOOL OF LOCK!の中でも、いちばん真面目な授業なんですよ。そして、いちばん厳しいんです!チミたちの……これリスペクト込めているよ、志村けんさんへの……チミたちの今まで担当してきた先生の中で、いちばん厳しい先生だと思うので、その辺よろしくだよ。」

「生徒の皆さんに宿題を出して、常に音楽について考えてもらいたいと思っているのがこの授業。今日は新学期ということで、どんな宿題を出さなくてはいけないのかをご紹介しマッスル。まずは、こちらの宿題……」

SCHOOL OF LOCK!


『音楽業界 多分、これ!』

「"将来音楽業界で働きたい。でも、音楽業界にどんな職業があるのか分からない"……そんな生徒の相談に乗っていく授業です。例えば、こんなメッセージが届いています。」




自分は今年で高校2年生になります。進路についてそろそろ考えないといけません。自分は工業高校に通っているのですが、音楽業界で働きたいと思っています。ですが工業高校から音楽の仕事に就けるのか不安です。工業高校で学んだことを生かしつつできる音楽の仕事ってありますか?自分は物の材料とかについて学んでいるのでそれを音楽に生かしたいです!!

はまりお
男性/16歳/熊本県


「工業高校で音楽業界に入る術はいろいろあると思う。例えばだけど、エンターテイメントで使う機械……スモークだったり、レーザーだったり、照明の回るやつだったり……いろいろあるんですよ。そういうものを開発したりする会社もあるし、工業高校だったら、ヘッドホンやスピーカーの開発とかもあるんじゃないかな。なので、音に関わる仕事はいっぱいできると思いますよ。だから、自分が興味を持ったことや、学校で学んでいて興味があるなって思ったことが音楽でどう使われているのかを調べていく方が早いかなと思う。それに、工業高校で学んだ後に、そこで学んだこととは関係のない音楽の業界や仕事に就いてもいいと思う。そしたら意外と高校で学んだことがそこでいかせるなっていうことが後で発見できたりするので。……若いということは、本当に宝物なので、今から自分が何になりたいかとか、これにはなれないとか、あんまり狭めない方がいいと思うよ。自分が好きなものを追いかけていく中で、自分が将来やりたいことが見つかっていけばいいと思うから。だから、工業高校で音楽のことがないってなっても、別に慌てなくていいと思う。」

SCHOOL OF LOCK!


「……ってな感じでね(笑)、音楽業界で仕事をしてみたいと思っている生徒からの相談やメッセージ、お待ちしています。どんどん提出してください。続いての宿題はこちら……」


『一問一郎』

「音楽にまつわること、音楽以外のこと、なんでも質問してOKですよ。タブーなしで答えていきたいと思います。Instagram のLIVE配信ノリで(笑)。例えば、こんな質問が届いています。」




僕はギターを始めて5年くらい経ちますが、今でもたまにカポを家の中で無くします。いつか無くならないようになりますか?
一郎先生はどんな風に管理してますか?

てるっぽ
男性/16歳/東京都


「みんな、カポって分かるか?ギターは左手で指をいっぱい動かして、右手でジャカジャカ弾くんだけども、左手で弦を押さえるところ……ネックっていうんだけど、そこにカチッと挟むペンチみたいなものだよ。キーが上がるのよ。(カポを付けると)弦が短くなるからキーが上がるのよ、その分。カラオケでキー上げるじゃないのよ、あれをギターで出来るやつみたいなものなんだけど。これね……取り外しするからなくすのよ。それをなくさないようにするには、ネックの上に付いている、弦をくるくる回すところの……しゃもじの先っちょの白いところみたいなところがあるじゃないのよ。あそこにカッて挟んでおくとなくさないよ。それか、僕の場合はマネージャーに預けておく……だよね(笑)。持っておいてーつって。そしたら、『カポ!』って言ったら『はい!』って出てくる(笑)。ピックと一緒に管理しておくといいかなって思うけどね。」

SCHOOL OF LOCK!


「こんな感じの質問でもいいので、どんどん提出してください。続いての宿題がこちら……」

『わかったフリのアーティスト用語』

「こちらは、サカナLOCKS!の開講当初から生徒に出しているけども、なかなかこない宿題です(笑)。音楽用語で、分かっているようで分かっていない……知ったかぶりをして分かったふりをしている……そんな専門用語を解説していく授業です。音楽業界には、なんだそれっていう言葉がいろいろ出てくるでしょ、例えばこんな質問が届いています。」



インディーズとメジャーというこの2つの対になる言葉をよく聞くのですが、インディーズというのは下積み時代みたいなものでしょうか?また、インディーズとメジャーとでは何がどのように異なるのでしょうか?

シーラカンスと僕と花
男性/17歳/福岡県


「僕ら時代は、メジャーデビューっていうと本当に、遥か遠くの話だったんですよ。で、アマチュアとインディーズの境目もあるんですよ、実は。アマチュアは誰でもすぐになれる。インディーズっていうのはちょっとまた違うんだよね。まず、メジャーとインディーズの違いの話をすると、リリースしているレコード会社の違いなんですよ。例えば、「ライブハウスの店長がレーベルを始めたから、そこでリリースすることになった」っていうと、これは『インディーズ』なのよ。例えば僕みたく、「ビクターエンターテイメントに唾つけられて、リリースすることになりました」ってなったら、これは『メジャー』デビューになる。つまり、メジャーっていうのは、"メジャーレーベル"のことをいうのよ。メジャーレーベルっていうのは、日本レコード協会っていう協会があるんだけど、そこに正会員として登録されているレコード会社のことをいうの。例えば日本なら……ビクター、ソニー、ユニバーサル、ワーナー、ポニーキャニオン、avex……みんな、聞いたことあるな?ポニーキャニオンは、我ら的にはポニキャンって言うから(笑)。みんな言わないか?こういうメジャーレーベルからリリースしている人は、メジャー。インディーズだと、例えば、Ken YokoyamaさんがやっているPizza of Death Recordsとか……あれはインディーズになるのよ。」

「インディーズレーベルを持っている事務所もあるのよな。UK.PROJECTってあるよな? the telephonesとか、[Alexandros]先生もUK.PROJECTですよ。なんだけど、UK.PROJECTからリリースしているとインディーズなのよ。だから、[Alexandros]先生は、UK.PROJECTっていうマネジメント事務所に所属していて、ユニバーサルからリリースしているからメジャーなの。これややこしいよね。ま、正直メジャーもインディーズも今の時代はそんなに大差ない。流通だったり、プロモーションの規模、テレビへのコネクション……そういったところでメジャーレーベルが強いっていうのはあるけど、インディーズのメリットもたくさんあるんですよ。今は、肌感的にはメジャーもインディーズも関係ないかなと思う。(レコード会社に所属せず、配信=)Spotifyだけで活動している人もいるわけだし。CDが売れなくなってきたこの時代、メジャーレーベル側としても、自分たちと契約するメリットっていうものをミュージシャンに提示していかなきゃいけないし、CDを売ること以外にもビジネスを見つけていかなきゃいけない。インディーズレーベル的にも、CDが売れないからライブでなんとかしていかなきゃいけないっていうマネジメントの意向もありつつ、どう盤(CD)で獲得していくっていう。だから、今はマネジメントがレーベル機能を持つっていうことが多くなってきましたよね。そういう風に移行していくんじゃないかなって気はするな。だからあんまり気にしなくていい気もする。」

「僕らの世代はメジャーでリリースするっていうことはひとつ大きな目標としてありましたけど……僕が思っているのは、メジャーっていうのはシーンに影響を与える切符を持てるのかなって思うんですよ。広く届けられるから。自分の音楽や自分の活動がシーンに影響を与えたいって思うんだったら、メジャーに行くべきだし、俺の好きな音楽を好きな人に届けていって、それが大きくなっていってほしいんだっていうんだったらインディーズでやってもいいかもしれない。ちなみに、契約内容とかも全然ちがうので、CD一枚の売り上げに関してもインディーズとメジャーではまったく違う。だから、MONGOL800って知っているか?あの人たちはインディーズで200万枚以上売っているんですよ。インディーズバンドの曲がメジャーの広告に使われて、バカ売れしたと。今はもうこういうことはないと思うんだけど、新しいモンパチ現象がこの時代に生まれる可能性はあるなっていう夢はあるね。」

SCHOOL OF LOCK!


「他にもね、ミュージシャンの名前だけで行う『ミュージシャンしりとり』だったり、自分が社会的にマイノリティであることに悩む生徒の相談に乗る『マイノリティ相談室』だったり、生徒が好きなミュージシャンになりきって電話で出演して僕のインタビューを受けて好きなミュージシャンの宣伝ができる『ミュージシャンなりきりインタビュー』とか、全然最近紹介していませんけど、サカナクションが好きだという10歳以下の生徒を募集する『集まれ!サカナキッズ』とか、生徒の皆さんには宿題が常に出ているんですよ、サカナLOCKS!側から。……なのにね、あまり送られてこないの。間違っちゃいけないよ、これね、宿題だから本当は出さなきゃいけないのよ。これは、[Alexandros]先生に枠がとられていくよ。僕ら……5分とか……『サカナLOCKS!です!……ありがとうございました!』っていう長さになっちゃうから、頼むよ。いっぱい宿題を提出してくださいね。これは僕らの餌なので、大きくしてほしい……大きくなりたいの(笑)。お願いしますね。」

宿題の提出は[→こちら]から!
皆さんからの宿題提出、お待ちしています!

そろそろ今回の授業も終了の時間になりました。

「今、本当に日本は大変なことになっている。日本だけじゃない、世界的にも。音楽業界だけではなく、生徒諸君のお父さん、お母さん、働いている人もいると思うけど、その仕事とかで多大なる影響がコロナウイルスで出ていると思う。だけどもね、後ろ向きになっていてもこれはしょうがない。前向きになるしかないの。今みんなができることっていうのは、予防だから。徹底的に予防すること!先生は言いたい……音楽を愛する人たちは、きっちり予防できているよねって言われる状況を作っていきましょうよ。そしたら、ライブがすぐにできるかもしれないし、文化に興味を持ってくれる人が増えるかもしれない。それをみんなの手で作っていける……むしろチャンスだと思って、みんなで徹底的に予防していこう!手洗いうがい!無駄な外出をしない!サカナLOCKS!を聴く!サカナLOCKS!のインスタアカウントをフォローする!この辺をよろしくお願いいたします!」

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