（教室のドアが開く）

森七菜「生徒のみなさん！今からしゃべるよ…(笑)。SCHOOL OF LOCK!七組の担任、森七菜です。」

森七菜「今夜の挨拶は、福岡県 １９歳 男の子 ラジオネーム：プロ野球オタクさんから頂きました。そらそうやろ、ラジオですから喋りますよ。」

森七菜「今日は2月14日ということで、バレンタインデーでしたね。…みなさん収穫ありましたか？…手元にいくつのチョコをお持ちですか？…女子は渡せないチョコをまだ手元に持っていませんか？」

森七菜「ということで今夜は、こちらの授業をお届けしたいと思います！」

森七菜「『森７０００生』！」

森七菜「７０００種類のエチュードゼリフを持っていると言われている、私、森七菜が、生徒の皆さんの希望するシチェーションで、エチュードでお届けするという…。一番しんどい授業と言っても過言ではありません(笑)。」

森七菜「今回も生徒がスタンバイしてくれています。まずは書き込みを紹介します。」



森七菜「なるほど、この時期ということはバレンタインのことかな？」

（電話つながって）

森七菜「…もしもし！森七菜です。」

剣道部の◯◯です「もしもし！剣道部の◯◯です。」

森七菜「書き込みありがとうございます。辛いというのはやっぱり…バレンタインデーのことですよね？」

剣道部の◯◯です「そうなんです。」

森七菜「辛いっていうのは、やっぱりチョコは、例えば去年とかは…。」

剣道部の◯◯です「もらえてないですね。」

森七菜「今高校1年生ですよね？他の書き込みを見たんですけど、寮生活なんですか？」

剣道部の◯◯です「寮ですね！」

森七菜「それ周りに女の子はいないんですかね？」

剣道部の◯◯です「クラスの半分ぐらいは、女子なんですけど。僕自体あんまり積極的に動くタイプじゃないから、関わるのが授業中ぐらいで。」

森七菜「班とかで机を「ガッチャン」みたいなする時くらいってこと？」

剣道部の◯◯です「そうです。」

森七菜「あ〜、でもチョコレートは欲しいっていうことですかね？」

剣道部の◯◯です「欲しいです！」

森七菜「素直でよろしいですな〜。女子と話はしたい？」

剣道部の◯◯です「それはもう。」

森七菜「そうですよね。好きな子はいるんですか？」

剣道部の◯◯です「あ、一応。」

森七菜「いるの！？同じクラスで？」

剣道部の◯◯です「別の学科なんですけど…。」

森七菜「なるほど、その子とは話はするの？」

剣道部の◯◯です「たまに。」

森七菜「あ、そうなんだ。lineとかでも？」

剣道部の◯◯です「はい。」

森七菜「良いじゃん！例えば、今年はもらえる見込みはあるんですか？」

剣道部の◯◯です「いや、どうなんだろう。」

森七菜「欲しいけど、わかんない？」

剣道部の◯◯です「そうですね。」

森七菜じゃあ今日はどうしどうします？そんな悩みを抱えた。RN：剣道部の◯◯ですさん。」

剣道部の◯◯です「なんて言えば良いんだろう。下校する際に待って頂いて。」

森七菜「チョコ渡す。」

剣道部の◯◯です「はい。」

森七菜「きましたね〜難易度高いのが(笑)。やらせて頂きますけども。」

森七菜「えーと、チョコ渡す。それは私が、例えば友チョコか本命チョコか、どっちにしましょう？」

剣道部の◯◯です「じゃあ、友チョコで。」

森七菜「友チョコなのね。私のこと本当に好き？(笑)」

森七菜「じゃ。あともチョコで で、結構じゃあど、どういう女の子とかがいいとかありますかね。」

剣道部の◯◯です「活発な子で。」

森七菜「活発な子、元気な子でチョコ渡してくれる。…なんか応援して欲しいことみたいなのあります？」

剣道部の◯◯です「えっと、今いる高校がすごい勉強難しいんで。卒業まで (高専なので)あと4年ぐらいあるんですけど。ちゃんと卒業できるように。」

森七菜「OK！わかりました(笑)。じゃあ女子と話す練習だから、剣道部の◯◯です君も、ちゃんと盛り上がるようにファイトですよ！」

剣道部の◯◯です「はい！」

森七菜「じゃあ「よーい、スタート」をお願いします。」

剣道部の◯◯です「よーい、スタート！」

（エチュード開始）

森七菜「まだかな〜？」

剣道部の◯◯です「ごめん、待った？」

森七菜「全然待ってない、大丈夫。ごめんね、なんか呼び出して。」

剣道部の◯◯です「大丈夫。」

森七菜「いやさ、今日2月14日じゃん？」

剣道部の◯◯です「うん。」

森七菜「何の日か知ってる？」

剣道部の◯◯です「バレンタイン？」

森七菜「そうそう、バレンタインでさ、チョコ作ったの。食べてほしいなと思って。」

剣道部の◯◯です「良いの？」

森七菜「いや、今日渡せなかったからさ、今日中に渡したくて。…はい！」

剣道部の◯◯です「ありがとう！」

森七菜「今、食べてみて。」

剣道部の◯◯です「今？…(食べて)。すごく美味しいです。」

森七菜「どういうふうに美味しい？」

剣道部の◯◯です「甘過ぎず、苦過ぎず、ちょうど良い。」

森七菜「本当？良かった〜！そうなの、ミルクとビターチョコを半分ずつ混ぜてみたの。」

剣道部の◯◯です「…すごい。」

森七菜「でしょ？そこに手紙も入ってんだけどさ、私さ、学科とか違うから全然わかんないんだけど、土木建築科って大変じゃん？」

剣道部の◯◯です「すごい大変。」

森七菜「いっぱい図面も書かなきゃいけないしさ、怪我もするでしょ？」

剣道部の◯◯です「うん、指挟んだり。」

森七菜「マジ？それやばいね(笑)。いや、本当に頑張ってほしいなって思って。
剣道部の◯◯くんのだけさ、みんなとは別に特別なやつで作ったからさ！力出ると良いな！」

剣道部の◯◯です「こんなん食べたら、100倍ですよ。」

森七菜「良かった (笑)。卒業出来たら、またあげるからね！」

剣道部の◯◯です「ありがとう！頑張ります！」

森七菜「頑張ってね！」

剣道部の◯◯です「はい！」

森七菜「もう日が暮れるから帰ろっか。」

剣道部の◯◯です「そうだね、そうしよう。」

森七菜「行こ行こ〜。」

（エチュード終わって）

森七菜「はい、カット〜！」

森七菜「ちょっとごめん、なんか本命になっちゃったね。私の方が思いを止められなかったみたいになっちゃった(笑)。君は友チョコって言ってたのに、これ片思いじゃん(笑)。1個だけチョコ特別に作るなんて、本命だからね。」

森七菜「じゃあ、いい報告を待っております。」

剣道部の◯◯です「はい！」

森七菜「頑張ってください！剣道部も頑張ってね〜。」

剣道部の◯◯です「頑張ります〜！」

（電話終わって）

〈M. First Love/宇多田ヒカル〉

森七菜「聴いてもらっている曲は、宇多田ヒカルさんで『First Love』です。」

森七菜「さて今夜は、生徒と一緒にエチュードをお届けしましたが…。まだバレンタインは終わっていません。あと少しあるんで「まだ勇気出せてないよ」って人はぜひ、勇気出してください！今年のバレンタインは、今年しかないので。いつ、どうなるかわからないって、来年どうなってるかわからないことは、よく分かったでしょ、今年頑張るべきなんですよ。ずっと応援してるんで、頑張ってください！」

森七菜「ということで、私とはまた明日！七組の担任・森七菜でした！バイバイ〜！」