(チャイム…ガラガラ…)
洋平先生「ようこそ!進路室へ!先週は、[Alexandros]のライブスタッフである、音響チームの長、PAのコバヤシさん(44歳)の意見を生徒のみなさんにそのままお伝えするという、いかにも進路室っぽい授業をやりましたけど…いかがだったでしょうか?“何がキッカケでこの職業を目指したんですか?”とか、“今のやりがいは何ですか?”とか、“給料はどんなもんですか?”とか(笑)そんな生々しい質問に答えてくれました。しかも、今、第1線で活躍されている方に訊いたので、結構タメになったのかなと思います!
僕なりに出来ることはこれだな!と思ったので、引き続き、この授業はやっていこうと思っておりますが…本日はさらに踏み込んだ話をしていきたいなと思います!」
M starrrrrrr / [Alexandros]
洋平先生「けっこう老舗の曲!老舗ですよ!‘老舗’って言い方で合っているかわからないですけど。そんなstarrrrrrr(笑)♪彷徨って〜途方に…暮れても〜って歌詞ですよね?(笑)そんな自分のやりたいことに彷徨っている方にぴったりかな?って思いまして、この曲をかけましたけど…歌詞を適当にしない!(笑)というわけで今日の授業テーマはこちらでございます!」
(カッカッカッ…カッカッ…)
洋平先生「…Job hunting!」
洋平先生「『就活』ですね!就活の1番最初にやることは何か?っていうと、もう仕事選びですよね。‘私は何の職業に就きたいんだろう?’というまずはそこからですよね!そこを決めてパッションを注げないと、やっぱり楽しくないしさ。例えば就活で面接を受けたとしても、“あなたがこの会社を受けた理由は何ですか?志望動機は何ですか?”と聞かれて、その時に情熱を持って話せるのと話せないのではだいぶ違いますから。
ただ、‘そうは言ってもね先生、今やりたいことが分からないんだよね’もしくは、‘こういうことやりたいと思っているんだけど、親が反対するんだよね。ちょっと難しそうなんだよね’という人が結構多いんですよね。だからまずは、就活で1番大事な仕事選びという基本の基本で悩んでいる方の悩みを解決しようかなと思っております!」
■悩んでます!
ようぺ先生、こんばんは。
ようぺ先生に相談したいことがあります。ていうよりも、ようぺ先生の意見が聞きたいです!
この春から、高校2年生になり進路の話が出てきました。いずれは、決めなきゃ行けない進路ですが、正直2択で迷っています。
1つ目の選択は、大学進学です。将来、公務員になりたいので大学行って、いっぱい勉強してから試験を受けた方がいいのかな?っと自分の中では、思っています。ですが、いける学力がないので無理かなって思ってます。(評定平均、めっちゃ低いので・・・。)
2つ目の選択は、専門学校進学です。学校の先生には、「将来の夢が決まっているなら、専門学校でいいんじゃないの!?」って言われました。ですが、公務員になれるのは早いですが、「一発で試験受かるか?」って言われたら受からないと思うんです。ですが、もうちょっと頑張ればいける学力なんです。
ようぺ先生だったら、どっちを選びますか?アドバイスください!
女性/16歳/新潟県
洋平先生「…そもそも、僕が何で‘進路相談’という冠で、アレキサンドLOCKS! をやらせてもらっているかというと…。文字通り進路相談を受け付けているわけなんですけど、もう一つの理由は、進路相談室って1番学校の中で現実的な所を生徒さんとシェアする場所だと思っているからなんですよね。だからとてもリアルな話をさせて頂いてて、凄く個人的な話をしているわけなんですけど。だから、質問を受けたときに常に大学進学を勧めちゃうんですよ。それは何でかというと、はっきり言って悩んでいる人って結局自分が何をしたいかが分からない訳ですよ。分からないんだったら、“やっぱ本当に○○しかありません!”って言い切れるまで悩んだ方がいいんだよね。
それで、悩めるのはどっちか?というと、大学なんだよね。専門学校と比べればね。“大学だって、学部によってはそれしか勉強出来ないし、それしか就職できにくくなってしまう分もあるわけだから、大学が何でも潰しが利く場所だと思わないでくれ!”と大学からクレームが来られたら何とも言えないんですけど(笑)あくまでも!あくまでも!俺が経験した中での話をすると、大学の1番良い所は、時間があるから、勉強ももちろん大事なんですけど、時間がある中で色々な経験をした上で決めれるというのが大きいと思うんですよね。だから大学進学を勧める理由はそういう所なんですよね。」
■未来
洋平先生こんばんは!
僕は建築デザイナーになりたいと思っています。しかし建築家になるには、四年制大学を出て建築事務所に入り一級建築士を取らなければなりません。でも最近インテリアデザイナーにもなりたくなりました。元々気になっていて設計したり製作したりするのが好きなのでやりたくなりました。でもインテリアは、大学や専門を出てなくてもできたりします。でも美術大学に行けば自分の創造力、発想力がもっと豊になると思います。そうすれば建築家になりたかった時でも役にたつと思うんですけど、大学に行っても建築家、インテリアになれて専門より未来が広がると思うんです。大学で未来の視野をひろげていくか、専門でデザイナー一筋で行くか迷っています。自分の夢に一直線に行けばよいか寄り道しながら進んで行けばよいかどちらがよいでしょうか?アドバイスがあれば教えてください。
男性/16歳/東京都
洋平先生「なるほどね…。まず建築家になりたいという夢は諦めず持っておいて、4年生大学に入って、ちゃんと卒業して、建築事務所に入って、それから一級建築士の資格を取ってみたら良いのかなと思います!建築士は、絶対その手順を踏まないと取れない訳だから…。インテリアデザイナーは特に資格が必要でないのであれば、建築士を目指しながらでも出来ると思う。最近で言うと『OFF-WHITE』というバキバキ系で、結構ヒップホップの方が着ているブランドがアメリカにあるんですけど、実はこの『OFF-WHITE』のヴァージル・アブロー。この方は経歴がちょっと変わっていまして…学生時代は、大学院で建築士の修士号を取得されております。卒業後は、建築関係の会社に入ったということで、もうバリバリの‘今から建築士やりますよ!’ってことだったんですけど、すぐに辞めてしまってクリエイティブディレクターということで、カニエ・ウェストのグッズとかのデザインをやっていて。そして自分のブランドを持ちたいということで『OFF-WHITE』を作ったそうなんです。インテリアデザイナーとはちょっと違いますけど、国家試験受かってからインテリアデザイナーでも遅くはないと思います。ぜひそこは、今は寄り道しないで目指して欲しいなと思います!」
洋平先生「凄くリアルなことを話してますけどね(笑)結構、【 アレキサンドLOCKS!掲示板 】とかに書き込みが多いのが、専門職…さっきで言うと建築士とか、この前で言うと音響の仕事だったり、看護師とかもそうですけど。その道に行くのか、もしくは総合職、一般職と言われている職業に進むのか、どっちがいいんですかね?みたいなことで悩む生徒が多いのかなと思います。僕は仕事というものは、何の為にするのか?ということをまず決めた方がいいと思います!例えば、“アーティストを陰から支えるのがやりがいなんでその仕事に就きたいんです!お金とかどうでもいいんです!とにかくこれがやりたい、これを生きがいにしたい!”という目標があればそれでいいと思います!
もしくは、“とにかく俺はお金を稼ぎたいんだ!”という方も全然俺はアリだと思います!とにかくやっぱり生きがい。なんでこの仕事をして、なんで生きているのかという所に繋がってくると思うので。それが必ずしも仕事に関することじゃなくて、例えば、“自分の奥さんとか、自分の子供をちゃんと飯食わせて学校に行かせてあげたいから仕事をしたい、それが俺の人生の目標なんだよ!”とか、“[Alexandros]のライブに行ければそれでいい!”とかね(笑)それでも俺はいいと思っているんですよね。本当に真剣に生きがいなんです!と胸張って言えるのであれば、全然素敵なことだと思うんですよね。それがあるのとないのでは、仕事に対するパッションも、生きている時の輝き方も変わってくると思う。あとは、自分はこれをして生きていきたいな!というものを決めてほしいなと思いますね。今はフラフラしていてもいいと思うんですけど、ゆくゆくは決めないといけない時が来るから、いずれそこは決めてほしいなと思いますね!」
洋平先生「僕は、もともとサラリーマン。総合職、営業をやっていました。今はミュージシャンというちょっと特殊な専門職をやってますけど、基本的に仕事に対してのパッションは同じだし、大変さもあんまり変わらないと思う。サラリーマンはサラリーマンでめちゃくちゃ大変だし、俺は才能が無いなと思ったから辞めたけど…。ミュージシャンやりたかったというのもありますけどね。俺はサラリーマンは無理だなと思いました…やっぱりね、大変ですよ!(笑)本当に!!!あれはね、才能がないとやっていけない。でもとりあえず経験をして良かったなと思います。
仕事って何だろう?お給料を貰えるとはどういうことなんだろう?お客さんがいるとはどういうことなんだろう?それに対して、自分のプライベートというのはどういう意味を持つのか?ということを分かった上で専門職、ミュージシャンに就けたのは、大きかったと思うね!
やっぱり、自分が作った曲がどうやってお客さんに渡るのかとか考えただけでもさ、なんとなく想像つくんだよね。宣伝してくれている人がいて、マネージメントやってくれている人がいて、商品が店頭に並ぶときは誰が並べてくれるのかとか…そこもなんとなく流れが分かる訳ですよ。それが分かった上でミュージシャンをやるのと、分からないでミュージシャンをやるのではだいぶ違うと思う!だからそこはやっといて良かったなと思いますね!
言ってしまえば、俺も色々なことを経験した後に専門職に転職したようなものですから、みんなも専門職に就きたいな、こういうこと一本でやりたいなと思ったとしても、まずは色々なことを経験してからでも遅くはないのかなと思います!」
M ?(Question Mark) / [Alexandros]
洋平先生「みなさん学生は勉強が本業だと思うんですけど、そのうちお金を稼ぐ立場になった時に胸張って、それが自分のやりたいことです!もしくは、自分がやりたいことに繋がっています!と言えるかどうかで結構生きがいだったりとかが変わってくると思いますので!そこは大事に探して欲しいなと思いますね!」
洋平先生「来週は、先々月、幕張で行いました、[Alexandros]のツアー『Tour 2016〜2017 〜We Come In Peace〜』のファイナルの貴重な貴重な音源をみなさんにお聴かせ出来そうなので、楽しみに待っていてください!
そしてですね、今日は厳しいことを言ったので、“先生の授業厳しくて嫌だな”と思われない為に、みなさんにプレゼントを!
この前の旅行で買った物なんですけど、来週プレゼントの応募方法を、何名様に当たるのかも含めて発表しますので楽しみにしていてください!結構良いプレゼントですから、絶対に登校してくださいね!」