映像作家 山田健人先生との対談授業Ⅱ -映像表現の時間-

SCHOOL OF LOCK!


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―授業前から何やら盛り上がっているアイナ先生と山田健人先生。

アイナ「…印象的だったなって思いがあるんやけど、1番こりゃ楽しかったって思うのは『リズム』かな。」

山田「確かに、『リズム』よかったね。」

アイナ「まだ私たちがスタイリストさんっていう存在に慣れてない時代に、服部さんがスタイリストについてくださって、フィッティングから山田さんが来てくださったんですよ。私はそれが衝撃的だったんですよね。監督ってフィッティングも来るんだ! みたいな。そういう衝撃が色々あったビデオだったかなって思ってます。」

山田「確かに。あの頃が、多分1回目の大阪城あたりだよね。2019年ぐらい。」

アイナ「そうですね。」

山田「だから、僕とBiSHの皆さんもいよいよ、本格的にライブとかも含めて、 関わりが深くなっていった時期かなと思っていて。『リズム』が僕の中で『SMACK baby SMACK』の後だから、2本目だもんね。」

山田「『SMACK baby SMACK』の時は初めまして過ぎて、いきなり6人、なんかやばい名前の人たちの前に立たされて『お! 』って僕もなってたんですけど(笑)『リズム』の時は結構そういうコミュニケーションも含めてね、うまく取れたんじゃないかと思います。」


M. リズム / アイナ・ジ・エンド


アイナ「生徒ちゃんこんばんは! SCHOOL OF LOCK! 表現の講師 アイナ・ジ・エンドです! そして先週に引き続き、今週もこの方が、一緒に授業を届けてくれます。」

山田「はい、映像監督の山田健人と申します。」

アイナ「よろしくお願いします! 」

山田「お願いします。」

アイナ「先週も言ったけど、改めて紹介させてください! 山田健人先生は、映像作家であり、ミュージシャンです。数多くのMUSIC VIDEOを作っておられます。」

アイナ「例えば、Suchmosさんの『STAY TUNE』とか、米津玄師さんの『灰色と青』だったり。2022年だと、RADWIMPSさんの『人間ごっこ』。後、めちゃくちゃ最近公開されたMVで言うと、藤井風さんの『damn』とか。ちなみに、BiSHのMVやライブ演出もたくさんやっていただいております! 」

アイナ「そんな山田健人先生とお届けするアイナLOCKS! 今夜の授業テーマは……」

アイナ「映像表現の時間~!

アイナ「なんで笑ってるんですか(笑)」

山田「今のジングルの『 L R 』がすげえ気持ちよくて(笑)」

アイナ「(笑)」

山田「ちょっとびっくりしてました、すごいな。」

アイナ「アイナLOCKS!(笑)」

山田「アイナLOCKS!

アイナ「はい(笑)今回も対談授業形式ですけど、今日は私の質問が多めかな? 今日アイナ先生は、生徒の気持ちになって、山田健人先生に映像表現についての質問をどーんどんしていこうと思います! いいですか? 」

山田「はい、お願いします。」

アイナ「質問されるのって好きですか? 」

山田「質問…えっと、うん。好き…かな? 」

アイナ「あんまり自分の話しまくってるイメージがないから。」

山田「そう、聞かれれば答えます。自分からはあんまり言わないかもしれないですね。」

アイナ「聞いてる生徒ちゃんの中にも、映像監督を目指したいけど、具体的にどんなことが待ち構えているか分からないから、足を踏み入れるのが怖いなって迷ってる子がいると思うんよ。仕事をしていて、どんな時が1番楽しいか、どんな時が1番辛いか、聞いてもいいですか? 」

山田「基本的には楽しいっていうか、まあ好きなことを仕事にさせてもらってるという風には思ってるんで、楽しい時間はいっぱいありますよ。例えば、作品を1個作るのにすごい熱量と時間がかかって、苦しい瞬間もあったりするんですけど、それが完成して世の中に出る時とか…やっぱり楽しかったり、嬉しかったりしますね。

アイナ「その中で、見てくれている人が、どんな言葉をかけてくれたら1番嬉しいですか? 」

山田「なんだろうな…僕は、見る人は自由だと思っているので、いいなと思う人もいれば、なんかつまんないなと思う人がいてくれても、全然構わないです。自分の作品を通じて、人の人生が少なからず動いてる部分もあるのかなっていう責任感を持って、いいものを作ろうっていう風にしています。」

SCHOOL OF LOCK!


アイナ「私は、山田さんのそこがすごいと思います。その責任感? 例えば、Awichさんの作品を見ていても、沖縄で撮る意味や、生半化な気持ちで撮れないだろうなっていうのを、ヒシヒシと感じたり。」

アイナ「藤井風さんの『damn』だったら、最後あの結末に持っていく展開。あれも藤井風さんと密に接してないと、ああいう表現って生まれないんじゃないかなって思ったり。そうすることって、プレッシャーを自分にかけているようなことでもあると思うんですよ。だから、山田さんのすごいところって、そういう責任感が映像にも出てて、だから見てる人が心に刺さるし…」

山田「いや、それは嬉しいお言葉です。そう言ってもらえるのが1番嬉しいですね。」

アイナ「本当ですか? 」

山田「そういう意味ではね、責任感…やっぱり監督なので、ちょっと大袈裟に聞こえるんですけど、色んな人の人生を背負っていると思っています。自分の作品が良ければ、例えばそこに関わるカメラマンさんとか、照明さんとか、どなたでもね、また次の仕事になる可能性だってもちろんある。そういう意味では、対アーティストが1番ですよね。」

山田「MVは、僕は別に究極言うと、なんか本末転倒なんですけど、極論別になくていいと思っています。一応僕は、音楽をやってる側面もあるんで、曲を作る時に多分分かるかなと思うんですけど、ある程度その音楽の曲自体に、“魂”ってものはもう入り切ってると僕は思っていて。ただ、それだけで伝わるものとか伝わらなかったものとか、さらに拡張されるものを、MVで表現するっていう風に考えています。あくまで自分のやっている仕事って、音楽家の作品を彩り豊かにするためのものなんですよね。」

山田「なので逆に言うと、“あるかないかで言ったらあった方がいいもの”にならないといけないっていう責任感はありますね。」

アイナ「すごい素敵です。」

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アイナ「映像監督という、他者を通して輝く表現の仕方と、バンドマンで自ら音を作って表現することの両方を、山田さんはやっていますよね。自分が輝くことと、人を輝かせること、どっちが楽しいですか? 喜びを感じますか? 」

山田「比較はちょっとできないんですけど……どっちも楽しいですよ? 楽しいというか、自分を満たせるものではあります。どっちかっていうのはあんまりないかもしれないです。例えば、アイナ先生が…」

アイナ「ええ?! 」

山田「質問ばっかりされても、あれなんで(笑)振り付けを考える時って、きっと“BiSHのため”っていう脳みそを使ってると思うんですよね。ソロの歌とか、そういうこととは多分違って。多分、僕のやってることと近しいことが、アイナ先生の中にも、起きてると思うんですよね。それで言ったら、どっちが楽しいのっていうのは、あんまり決められないんじゃない? 」

アイナ「そうね…生徒の質問とかによくあるんですよそれ。『振り付け師のアイナ先生も好きだし、歌ってるアイナ先生も好き。アイナ先生自身は、どっちの自分が好きですか? 私はどっちにもなってみたいので、夢をまだ決めきれないです。』みたいな。それで、そっか…と思って。こういう10代の子たちは、いっぱい夢があるから、選ぶ必要がないんじゃないかなって思っています。」

山田「いや、本当にそう思います。」

アイナ「だから、今日山田先生にどっちが楽しいのかな? って聞いてみました。」

山田「なるほどなるほど。」

アイナ「そうそう。でも、私も一緒でしたね。どっちも楽しいし、どっちも違うんだけど、繋がっているんですよね。」

山田「そうね。結局やりたいことがあると、僕はね、どんなことにも“嬉しい楽しい”っていう瞬間と、例えば“上手くいかなくて苦しい”って瞬間があると思っていて。大体苦しい方が多い部分もあるんですけど、それは別に良いことだと思っていて。」

山田「『苦しいのなんで続けてんの? 』って言われたら、多分『好きだから』みたいな。割とそういう根本的な話が出てくると思うんです。だから、今の“どっちも楽しい”とか“どっちもやりたい”っていう感情自体、別に何も間違ってないと思うっていうか。」

山田「特に10代の方は、色んなものを経験されて、続かないことはきっと好きじゃないんじゃないかなと思います。続けていった先に、答えがわかることもあると思うんですけど、とりあえず、あんまり正解か不正解かっていうことを視野に入れずに挑戦するっていうこと自体が、すごく価値があると思います。少なくとも、僕の10代はそうでしたね。」

アイナ「ああ、でもそれはめちゃくちゃ刺さると思います。私自身、結構正解とか答えをすぐ探したい、見つけたい、楽になりたいって思っちゃう10代だったから、その言葉はいっぱい刺さる人がいるんじゃないかな? 全部正解だよって伝えたいですね。」

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アイナ「山田さんが、今色んな話をしてくれて、正直もっともっともっと聞きたいことがあるんやけども……今日の流れで行こうかな。」

アイナ「10代で映像を作りたいっていう生徒のみんなに、山田から何か一言ありますか? よかったら、今日は鏡に言葉を書いてもらおうかなと思って。」

山田「おこがましいなー。」

アイナ「いいですよ。」

山田「しかも、書きながら喋るっていうことなんだね…むじいな。」

アイナ「むぅじ、むじ、む♪ 私が歌っときますんで、考えてください! 」

山田「ちょっと色変えようかな。映像とかやってる人っぽく。」

SCHOOL OF LOCK!


アイナ「鏡に文字を書くのは久しぶりですね……はい、できましたか? 」

山田「はい、できました。」

アイナ「どんな言葉を書いてくれたんですか? 」

SCHOOL OF LOCK!


山田「“1もらって1返す”という風に書きました。」

SCHOOL OF LOCK!


山田「これは僕が常日頃から意識的に考えていることです。要は、自分がそれこそ10代ぐらいの時に、映像作ってみたいって思って、ただ願って飛び込んで、学校も行ってないし、先生とか教えてくれるようなところも何もなくて、ずっと1人だったんです。最初は、例えばカメラも照明も、全部1人でやっていました。さっき言ってたSuchmosさんの『STAY TUNE』のときも、僕がスタジオを抑えて、カメラを置いて、照明もやりながら音も流して、編集もして、全部やっていました。」

山田「だから最近になって、色んな何十人っていうスタッフさんと一緒にやれる機会も増えてきて、自分が1人1人のスタッフさん、それは別に偉い人とか、アシスタントの人とかっていうことには差はなくて…ちょっと抽象的なんだけど、その1人1人から何か“1”をもらってるなって思うから。それに対して自分がそれに値する“1”を返せてるのかって思うんですよね。」

山田「例えば、アシスタントの人は、今日僕の現場に来て楽しかったって言えんのかな? とか、関われてよかったって、後から言ってもらえるのかどうかとか。そういうことを監督として、中心にいる人間として考える責任があると思っています。これをアドバイスっぽく言うのであれば、あらゆる仕事にも、僕は通ずるものがあると思っていて。」

SCHOOL OF LOCK!


山田「なので、やっぱり色んな人からもらったものをどう返せるかっていうことが僕のテーマです。分かりやすく言うと、別にMVを作ってるときに、自分の作品としての仕上がりがどうってことをそんなに意識していません。」

山田「究極に言うと、現場のみんなが笑顔で、怪我なく無事にお家に帰れればいいっていうことしか考えてない。」

山田「ごめんなさい、長いかな(笑)結構めっちゃ喋ってる。」

アイナ「大丈夫、大丈夫ですよ。ありがとうございます。」


M. サヨナラサラバ / BiSH


アイナ「山田健人先生! そろそろアイナLOCKS! 終了の時間です。今夜の授業、やってみていかがでしたか? 」

山田「すいません、ちょっとね…大したこと言えてないと思うんですけどね。」

アイナ「いや、もうほんまに私はね、ハッとする言葉が多かったなと思います。そして、ここでプレゼントのお知らせです。チラリーン♪

アイナ「宇宙初!山田健人先生とのツーショットチェキをプレゼントしまーす!! ウェイ! 欲しい生徒は、アイナ掲示板に書き込んでください!!! 締め切りは今日の24時まで。急いでね! 宇宙初なんで! イェ!! 」

SCHOOL OF LOCK!


アイナ「…ということで、山田健人先生とのチェキがあります。宇宙初で合ってますか? 」

山田「宇宙初だね。」

アイナ「お!(拍手)」

山田「びっくりしてるよ、僕も。」

アイナ「すぐ締めきちゃうから、みんなドシドシ応募してね! 」

山田「これはすごいね。一部のマニアが発狂してしまう。」

アイナ「山田健人先生、2週に渡っての授業、ありがとうございました! 以上、 SCHOOL OF LOCK! 表現の講師 アイナ・ジ・エンドでした! そして!! 」

山田「山田健人でした。」

アイナ「山田さん、今日は学ランじゃないんですね(笑)」

山田「……ええっ、ちょっと! ……今日はね、革ジャンの先生(笑)……先週、ちょっと怖いって言われたんでね。」

アイナ「最高です! 」

山田「ありがとうございます。」

SCHOOL OF LOCK!



★表現にまつわるお悩みをアイナ先生に直接相談する「表現の時間」、君の頭の中を表現してもらう「あいうえお哲学」、生徒とアイナ先生のオススメの本で本棚をつくる「生徒と私の本棚」、自分の得意なことや誰にも負けない経験を履歴書に表現する「私の履歴書」、各授業に参加したい生徒は [ アイナ掲示板 ] または [ メール ] からエントリーをお待ちしています!

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アイナLOCKS! 放送後記

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