「歌は自分の半身」50周年の森山良子さん(2016/04/02 放送)
今週は、4月6日にニューアルバム『Touch Me』をリリースする森山良子さんをお迎えしました。
1967年デビューということで、50周年を迎える森山さん。64年の東京オリンピックは、中3か高1ぐらいの時で、競技場からマラソンの選手が走ってくるのを観に行き、運動神経に自信があったので一緒に走ってみたんだとか。「私たちが全速力で走っても全然追いつかない速さで。世界って凄い!って思いましたね」
1967年デビューということで、50周年を迎える森山さん。64年の東京オリンピックは、中3か高1ぐらいの時で、競技場からマラソンの選手が走ってくるのを観に行き、運動神経に自信があったので一緒に走ってみたんだとか。「私たちが全速力で走っても全然追いつかない速さで。世界って凄い!って思いましたね」
お父様がアメリカ育ちのジャズ・トランペッターだったので、森山さんの家では一日中、FEN(米軍放送)で音楽が流れていたそうです。「家にあるレコードっていったら、グレン・ミラーとかトミー・ドーシーとかデューク・エリントンとか、ビッグバンドものだったんで。とにかくそういうものに溢れていたんで、小さい頃からもう歌を歌うことしか考えてなかったですね」
また、お母様も歌手だったので、子供の頃の森山さんがコニー・フランシスなどに合わせて一緒に歌っていると、ご両親が歌の特訓をしてくれたんだとか。
「そこもう一回やってごらん、とかね。もうとにかく10分歌ったら2時間、発音が悪いとか音程が違うとか。4小節ぐらいを2時間ぐらいかけて直されるんですよ」と森山さん。でも、何度もやり直しさせられても、ちゃんと歌えた時に「いいよ!」と言われるのが嬉しくて、歌を嫌いになることはなかったそうです。
そんな森山さんにとって、歌は「自分の半身」で、「歌ってないと自分で存在感がなくなっちゃう」そうです。「一時、1年半ぐらいブランクがあったんですね。その時になんか自分が生きてないなぁって。私ってなんなんだろう?どっから来てどこ行くんだろう?って思ってたんですけども…だから自分の体の半分はそうなのかなって」
テレビの音楽番組で、大御所の歌手がリハーサルでも全力で、しかも楽しそうに歌っていることに驚くというのは恵さん。森山さんはそれについてこんなことをおっしゃっていました。
「やっぱりあそこで手を抜けないですよね。一つ一つのフレーズ、頭の出だしがどう出ることができたか、2つめの音がどんなふうに響けたか。それを一つ一つ自分でチェックしてるんで…」
「例えば、今日、♪ざわわ、って歌った“ざ”が、ちゃんと自分の理想としてる“ざ”が言えたかっていうのは、コンサートがあれば毎日…。それこそチャレンジじゃないですけど、自分の納得する“ざわわ”の形っていうのがあるんです。だから、辞め時がないっていうか。これでいいという時がないんです」
また、森山さんはご両親とのこんなエピソードも話してくれました。「私の父と母は、私が歌手になりたいって言った時に、たった一言、条件があると。歌手になる前に高校を卒業しなさいと。そして、デビューしたんですが、その時に、息の長い、いつまででも歌えるシンガーになりなさいって(笑)。それだけだったの」
森山さん「とにかく彼らは本職ですから、容易には私を褒めたりしないんですね。母なんかは94で亡くなる手前、2ヶ月ぐらい前に、あなたよくやったわねぇって初めて褒めてくれた。それまではホンっトに辛辣ですよ」。恵さん「でも(森山さんの息子)直太朗くんは同じことを僕にもらしますけどね(笑)」
来週も引き続き、森山良子さんをお迎えします。お楽しみに!