真打ち昇進を知ったのはツイッター。春風亭一之輔さん語る(2016/03/12 放送)
先週に引き続き、今週も落語家の春風亭一之輔さんをお迎えしました。
大学卒業後、春風亭一朝師匠のもとに入門した一之輔さん。一朝さんを選んだ理由は、まず「ルックスが優しそうだったから」だそうですが、落語の魅力についてはこう話してくれました。
「歌なんですよね、落語って。歌と一緒で、音感が良い人の落語と悪い人の落語って聞くと一目瞭然なんですよ。ウチの師匠のはね、やっぱ凄く流れがキレイというか、耳に凄い心地良い落語で、ああ、こういう人みたいな落語やりたいなと思って、ウチの師匠のところに入りました」
入門すると最初は見習い。その間は給料は一切出ないそうですが、一之輔さんはそれでもなんとかなるだろうなと思っていたとか。「あ、なんか俺の想像していた感じだ!っていう、そういう喜びみたいな」。そして、見習いの間に落語を一つ習ったそうです。
「まず初めに師匠がやってくれるんですよ。一対一で。それを昔は“三遍稽古”つって、1日目、2日目、3日目と3回やってくれて、4日目に自分がやるっていう。録音はさせてもらえない。で、覚える。今はさすがにレコーダーとかあるのでそれを使わしてもらうんですけど、中には、三遍稽古しか俺はつけないよ、って人もいますね」
そして、入門から11年目、33才で21人抜きで真打ちに昇進した一之輔さん。昇進は師匠が決めたわけではなく、寄席の経営者や落語協会の幹部といった周りの人からの評判や落語協会の意向が大きかったようです。
一之輔さんは、自分の真打ち昇進を知った時のことをこんなふうに話してくれました。
「僕はね、ツイッターを落語のハッシュタグで見てたら、一之輔さんが真打ちに決まったそうです、って誰かがつぶやいてて、それで知ったんです」「で、落語協会のホームページを見たらそこに発表されてたんです」
「で、アレ?っと思って、ウチの師匠と夜一緒だったんで、真打ち決まったっていうのをツイッターで知ったんですけど、師匠は何か聞いてますか?って言ったら、いやぁ聞いてないよって言うんで、いや、師匠にまず連絡行くのが筋じゃないですか、つって」
そこで、一之輔さんが落語協会の事務所に確認すると、師匠の携帯の充電が切れていたために落語協会からの電話を受けられなかっただけだったとか。
真打ちに決まった時の心境は「嬉しいが2割。弱ったな…が8割ぐらい」だったという一之輔さん。現在はお弟子さんもいるそうですが、「欲しいわけじゃなくて、なんか…しょうがないですよね。自分が師匠にとってもらったんでね、恩返しってそういうことかなって」とおっしゃっていました。
一之輔さんによると、お弟子さんを育てることは「本当に難しい」そうです。
「で、師匠に、大変ですね、弟子って…って言ったら、わかった?って言われて(笑)。師匠もヤだったんだ、でも、置いてくれてたんだなと思って。でも、弟子っていうのは思ったようには育たないですね。当たり前ですけどね」
また、一之輔さんは“師匠”という存在について、「後ろ盾ではないですね。心の拠り所ですね。あ、この人のところに戻ってくれば俺はいいんだなっていう。親、ですよね。だから、僕もそういう立場にならなきゃいけないんだろうなと思って」と話してくれました。
大学卒業後、春風亭一朝師匠のもとに入門した一之輔さん。一朝さんを選んだ理由は、まず「ルックスが優しそうだったから」だそうですが、落語の魅力についてはこう話してくれました。
「歌なんですよね、落語って。歌と一緒で、音感が良い人の落語と悪い人の落語って聞くと一目瞭然なんですよ。ウチの師匠のはね、やっぱ凄く流れがキレイというか、耳に凄い心地良い落語で、ああ、こういう人みたいな落語やりたいなと思って、ウチの師匠のところに入りました」
入門すると最初は見習い。その間は給料は一切出ないそうですが、一之輔さんはそれでもなんとかなるだろうなと思っていたとか。「あ、なんか俺の想像していた感じだ!っていう、そういう喜びみたいな」。そして、見習いの間に落語を一つ習ったそうです。
「まず初めに師匠がやってくれるんですよ。一対一で。それを昔は“三遍稽古”つって、1日目、2日目、3日目と3回やってくれて、4日目に自分がやるっていう。録音はさせてもらえない。で、覚える。今はさすがにレコーダーとかあるのでそれを使わしてもらうんですけど、中には、三遍稽古しか俺はつけないよ、って人もいますね」
そして、入門から11年目、33才で21人抜きで真打ちに昇進した一之輔さん。昇進は師匠が決めたわけではなく、寄席の経営者や落語協会の幹部といった周りの人からの評判や落語協会の意向が大きかったようです。
一之輔さんは、自分の真打ち昇進を知った時のことをこんなふうに話してくれました。
「僕はね、ツイッターを落語のハッシュタグで見てたら、一之輔さんが真打ちに決まったそうです、って誰かがつぶやいてて、それで知ったんです」「で、落語協会のホームページを見たらそこに発表されてたんです」
「で、アレ?っと思って、ウチの師匠と夜一緒だったんで、真打ち決まったっていうのをツイッターで知ったんですけど、師匠は何か聞いてますか?って言ったら、いやぁ聞いてないよって言うんで、いや、師匠にまず連絡行くのが筋じゃないですか、つって」
そこで、一之輔さんが落語協会の事務所に確認すると、師匠の携帯の充電が切れていたために落語協会からの電話を受けられなかっただけだったとか。
真打ちに決まった時の心境は「嬉しいが2割。弱ったな…が8割ぐらい」だったという一之輔さん。現在はお弟子さんもいるそうですが、「欲しいわけじゃなくて、なんか…しょうがないですよね。自分が師匠にとってもらったんでね、恩返しってそういうことかなって」とおっしゃっていました。
一之輔さんによると、お弟子さんを育てることは「本当に難しい」そうです。
「で、師匠に、大変ですね、弟子って…って言ったら、わかった?って言われて(笑)。師匠もヤだったんだ、でも、置いてくれてたんだなと思って。でも、弟子っていうのは思ったようには育たないですね。当たり前ですけどね」
また、一之輔さんは“師匠”という存在について、「後ろ盾ではないですね。心の拠り所ですね。あ、この人のところに戻ってくれば俺はいいんだなっていう。親、ですよね。だから、僕もそういう立場にならなきゃいけないんだろうなと思って」と話してくれました。
一之輔さんの芸風は師匠とはまったく似ていないそうで、「なんで師匠のようにやらないのか?という目で見ている人もいるだろう」とおっしゃっていました。しかし、一朝師匠は「俺に似るな。同じ人間がいっぱいいてもしょうがないから」と言ってきたそうで、一之輔さんの落語を舞台の袖で聞いて笑ってたりするそうです。
今月30日に最新の著書『春風亭一之輔のおもしろ落語入門』(小学館)を発売する一之輔さん。子供向けに作ったそうですが、大人の方からも評判が良いそう。中には、一之輔さん得意のネタを普段の口調そのままで読み物にしたものも入っているんだとか。
最後に、挑戦について伺うと、一之輔さんはこう答えてくれました。
「そうだな、一人でも多く、生で落語を聞いたことない人っていうのをなくすことですかね。これからはそうします。なんかわかんないですけど、僕の落語ってけっこう初めて聞く人でもとっつきやすいらしいんですよ。なんかこう、伝道師じゃないですけど。入り口、落語の入り口になりましょう!」
番組では、そんな春風亭一之輔さんの挑戦に関するメッセージを色紙に書いて頂きました!かなりの達筆です!こちらの色紙を1名様にプレゼントします。このホームページ右のメッセージフォームから「春風亭一之輔さんの色紙希望」と書いてご応募ください!