元テレ朝・前田有紀さんが花屋での修行を振り返る(2021/11/06 放送)
Podcast
先週に引き続き、今週もフラワーアーティストの前田有紀さんをお迎えしました。
まずオープニングでは、前田さんに今の季節にオススメのお花について伺いました。
まずオープニングでは、前田さんに今の季節にオススメのお花について伺いました。
「11月に入ると街並みも少しずつクリスマスの雰囲気になってくると思うんですけど、今日はお花、クリスマスっぽいのを持ってきたんですよね」
「この季節からツリーにも使われたりリースの飾りにもなる針葉樹が多く出回るようになるんですね。で、これ、すっごい香りがいいんです。森の中を歩いているみたいな香りがするんですよ。これはコニファー ブルーバード」「ドアに付けておいたら、ドアの前を通るたびにちょっと癒やされる香りを楽しめます」
「で、それに添えたのがユーカリなんですけど、ユーカリもホントに香りがいいお花です。そしてネイティヴ・フラワーという、冬の時期にそのままドライフラワーとして飾れるような花も増えてくるんですね。なので、クリスマスならではのお花をお家で飾るだけですごく気分が高まると思います。花瓶に入れてもいいですし、逆さに吊るして玄関のドアに掛けてもちょっとお洒落なクリスマス支度になります。
元々はテレビ朝日のアナウンサーとして活躍していた前田さん。自然に関わる仕事がしたいということで2013年にテレビ朝日を退社し、イギリスのコッツウォルズにあるお城で半年間、ガーデニングのインターンをすることになります。
「ホントにいろんなことがあったんですけど、ガーデニングのインターンはすごく楽しかったです」
「学校の校庭ぐらいある庭が8つあったので、いつもホースを担いで走り回って水を撒いたり、雑草を取ったりしていました。ガーデニングって言うとすごく優雅なイメージがちょっとあったんですけど、もう行ってみたらホントに体力勝負って感じで」
「顔もいつも泥だらけで汗臭くて。で、もちろんお化粧とかもしてなかったですし。すごい変わりようだなぁって思ったんですけど、ふと鏡を見たら、少し前までのテレビの前でメイクしてる 笑ってる自分よりも今の方が自分らしいなぁってその時に思ったんですね。で、太陽の光と共に起きて、体を動かして、自然の中で仕事をしていくっていうのがホントに心地よくて、これを一生の仕事にするんだ!ってその時にホントに腹が座って」
そして、前田さんはイギリスの人たちの花木との関わり方に感銘を受けたようです。
「イギリスって、オープンガーデンって言って一般の人が庭を見せてくれたりするんですよ。運良ければお茶とかケーキが出てきたりとか。それを使っていろんな場所を見に行ったりして」
「私がお会いした方はみんな豊かで、庭で育ててる木をちょっと切ってそれを花瓶に生けて飾ってたりとか、庭がなくてもベランダでありとあらゆる植物や花を育てて楽しんでたりとか。自分が東京で暮らしてた時よりも、都会の人たちもすごく自然が身近にありながら都会で暮らしてる、っていう印象があったんですね。ホントに暮らしに根付いてるものとして、そこに花や緑があるっていう感じがして」
「東京で私みたいに会社員ですごく忙しくしてた人とか、そういう人にも花の魅力を伝えて、自分が変わったように花を取り入れて変わる人が増えたらいいなってその時に感じたんです」
前田さんはイギリスから帰国してすぐにフラワーアーティストになったわけではなく、3年間は東京のフラワーショップで働いていたそうです。
「というのも、ホントになんのスキルもなくて。まずは働こうと思って履歴書を買ってきて就職活動をしました」
「庭もあって花も扱ってる花屋さんっていうので調べていて、東京・自由が丘にある『ブリキのジョーロ』というお店で働き始めたんですけど。アナウンサーやってて10年働いてたんで、私はある程度常識人で、ある程度のことは知ってるって思ってたんですけど、ホントに世間知らずだったんだなぁっていうのをその3年間で思い知らされましたね」
「お金の扱いとかもその時初めてでしたし。単純ですけど、レジもめちゃくちゃ失敗しましたね。あとは配達も都内いろいろ行かされたんですけど、今まで正面から入ってたような商業施設でも表と裏があって、業者あっちだよ!みたいに怒鳴られながら運んでいったりとか。私は今まで東京の中でいろんなことを知って見てきてるつもりだったけど、ホントに一部しか見れてなかったんだなっていうのをアナウンサーから花屋になって感じました。もう1時間ぐらい謝り続けたりとか、いろんなことが体験になり…」
「で、花のスキルも もちろん勉強させてもらいましたし、市場にも仕入れに行ったりするようになって、どんどんどんどん花の世界にのめり込んでいった3年間でしたね。梱包とかも、お花の梱包はすごい難しくて、時間かかっちゃって怒られたりとか。何事も当たり前に届くと思ってたけど、そうじゃないんだ…っていうのがホントに感じられて、社会を知る大事な3年間でしたね」
「そんなことも知らないの?ってよく怒られていて。でも怒られたりする度に、30代半ばになってこんなにもいろいろできないんだと思ったらなんか可笑しくなってきちゃって。今怒られて良かったっていう気持ちにすごいなったんですよね」
「すごい前向きでしたね。で、その花屋の修行の先では、自分のブランドを立ち上げて花のブランド作るんだ!っていう確固たる思いがあったので、もう全然、怒られたりはつらくなくて」
そんな3年間の修行を経て、前田さんは独立することに。
「ちょうど妊娠したんですね。結婚もあって。で、お店の業務ってけっこう重いもの運んだりとか、けっこう激しい部分もあったので、やっぱ店頭の仕事はできないなっていうタイミングで。じゃあこのきっかけに独立をしようと思って。そこから妊娠中に開業届けを出しに行って、起業して今に至るっていう感じですね」
そして、2018年には“出会いに行く移動花屋”というコンセプトのお店『gui(グイ)』をオープン。
「花屋時代に仕入れを任されるようになって、すごく可愛いお花とかをいっしょうけんめい朝仕入れてくるんですけど、花屋さんって用事がない人はホントに通り過ぎていくんですね」
「どんなに可愛いお花を用意して待ってても、見ても もらえずに鮮度がどんどん落ちていっちゃうのとかを見てて。入ってきてもらう花屋じゃなくて、街のいろんな所で出店して自分から花を持って出会いに行けば、もっと花の魅力は伝えられるのかなってことで、『gui』を作りました。で、カフェの軒先とか洋服屋さんとか、ホントにいろんなところで…今もなんですけど…出店してますね」
そして、今年の春にはguiの姉妹店舗として、実店舗の『NUR(ヌア)』を東京・神宮前にオープンしました。
「『gui』をやっていく中で、自分たちの場所、動かない場所もやっぱり深める場所としては欲しいなっていうことで」
前田さんにはお花に関する大きな目標があるそうです。
「1番の目標が、都会の暮らしにもっともっと花の裾野を広げていくことで、それにはまだまだ足りないなと思っているんですね。私がおばあちゃんになる時に、もう東京中の窓辺で、ベランダで、みんなが花や緑を育ててるような未来をホントにこの目で見たいんです」
「で、まだまだ足りないので…今年40(歳)になるんですけど…子供たちへの活動を力を入れてやっていって、もっともっと小さい頃の体験に花や緑を届けていくようなことをしていきたいなと思ってます」
「住まいは鎌倉にあるんですけど、鎌倉で子供の手を引いて散歩してると、まだまだ自然の姿の草花たちに出会う機会ってけっこうあるんですね。2月ぐらいの寒い時期にスイセンが道端にいっぱい咲いてたり、フキノトウがひょこっと顔をのぞかせたり。そういった中で、あ、自然の姿っていいなぁってホントに感じるので、自分がお花をお客さんに届ける時にも、ちょっと自然の風景を連想させるような作品を作りたいなっていうのはすごく感じてますね」
前田さんはフラワーアーティストとして心がけていることについてこうおっしゃっていました。
「やっぱりいろんな表現を花を通してしていく必要があるので、一箇所に留まらずに進化してかなきゃいけないので、いろんな世代のスタッフの子としっかり話したり、アートとか、花と関係ない世界のものもどんどん見に行くようにして、いつもアップデートは心がけてます」
最後に前田さんはご自身にとっての挑戦についてこう話してくれました。
「未来を変えること、だと思います。私はやっぱり、都会で忙しくしてる人が花や緑をもっと身近になるような未来を作っていきたいんですけど、今、挑戦をしていくことで、それに一個一個近づけるかなって思うので。挑戦は未来を変えるためにはやっぱりしていく必要があることなので」
番組では、そんな前田さんの挑戦に関するメッセージを色紙に書いて頂きました!こちらを1名様にプレゼントします。このホームページのメッセージフォームから「前田有紀さんの色紙希望」と書いてご応募ください!
「で、それに添えたのがユーカリなんですけど、ユーカリもホントに香りがいいお花です。そしてネイティヴ・フラワーという、冬の時期にそのままドライフラワーとして飾れるような花も増えてくるんですね。なので、クリスマスならではのお花をお家で飾るだけですごく気分が高まると思います。花瓶に入れてもいいですし、逆さに吊るして玄関のドアに掛けてもちょっとお洒落なクリスマス支度になります。
元々はテレビ朝日のアナウンサーとして活躍していた前田さん。自然に関わる仕事がしたいということで2013年にテレビ朝日を退社し、イギリスのコッツウォルズにあるお城で半年間、ガーデニングのインターンをすることになります。
「ホントにいろんなことがあったんですけど、ガーデニングのインターンはすごく楽しかったです」
「学校の校庭ぐらいある庭が8つあったので、いつもホースを担いで走り回って水を撒いたり、雑草を取ったりしていました。ガーデニングって言うとすごく優雅なイメージがちょっとあったんですけど、もう行ってみたらホントに体力勝負って感じで」
「顔もいつも泥だらけで汗臭くて。で、もちろんお化粧とかもしてなかったですし。すごい変わりようだなぁって思ったんですけど、ふと鏡を見たら、少し前までのテレビの前でメイクしてる 笑ってる自分よりも今の方が自分らしいなぁってその時に思ったんですね。で、太陽の光と共に起きて、体を動かして、自然の中で仕事をしていくっていうのがホントに心地よくて、これを一生の仕事にするんだ!ってその時にホントに腹が座って」
そして、前田さんはイギリスの人たちの花木との関わり方に感銘を受けたようです。
「イギリスって、オープンガーデンって言って一般の人が庭を見せてくれたりするんですよ。運良ければお茶とかケーキが出てきたりとか。それを使っていろんな場所を見に行ったりして」
「私がお会いした方はみんな豊かで、庭で育ててる木をちょっと切ってそれを花瓶に生けて飾ってたりとか、庭がなくてもベランダでありとあらゆる植物や花を育てて楽しんでたりとか。自分が東京で暮らしてた時よりも、都会の人たちもすごく自然が身近にありながら都会で暮らしてる、っていう印象があったんですね。ホントに暮らしに根付いてるものとして、そこに花や緑があるっていう感じがして」
「東京で私みたいに会社員ですごく忙しくしてた人とか、そういう人にも花の魅力を伝えて、自分が変わったように花を取り入れて変わる人が増えたらいいなってその時に感じたんです」
前田さんはイギリスから帰国してすぐにフラワーアーティストになったわけではなく、3年間は東京のフラワーショップで働いていたそうです。
「というのも、ホントになんのスキルもなくて。まずは働こうと思って履歴書を買ってきて就職活動をしました」
「庭もあって花も扱ってる花屋さんっていうので調べていて、東京・自由が丘にある『ブリキのジョーロ』というお店で働き始めたんですけど。アナウンサーやってて10年働いてたんで、私はある程度常識人で、ある程度のことは知ってるって思ってたんですけど、ホントに世間知らずだったんだなぁっていうのをその3年間で思い知らされましたね」
「お金の扱いとかもその時初めてでしたし。単純ですけど、レジもめちゃくちゃ失敗しましたね。あとは配達も都内いろいろ行かされたんですけど、今まで正面から入ってたような商業施設でも表と裏があって、業者あっちだよ!みたいに怒鳴られながら運んでいったりとか。私は今まで東京の中でいろんなことを知って見てきてるつもりだったけど、ホントに一部しか見れてなかったんだなっていうのをアナウンサーから花屋になって感じました。もう1時間ぐらい謝り続けたりとか、いろんなことが体験になり…」
「で、花のスキルも もちろん勉強させてもらいましたし、市場にも仕入れに行ったりするようになって、どんどんどんどん花の世界にのめり込んでいった3年間でしたね。梱包とかも、お花の梱包はすごい難しくて、時間かかっちゃって怒られたりとか。何事も当たり前に届くと思ってたけど、そうじゃないんだ…っていうのがホントに感じられて、社会を知る大事な3年間でしたね」
「そんなことも知らないの?ってよく怒られていて。でも怒られたりする度に、30代半ばになってこんなにもいろいろできないんだと思ったらなんか可笑しくなってきちゃって。今怒られて良かったっていう気持ちにすごいなったんですよね」
「すごい前向きでしたね。で、その花屋の修行の先では、自分のブランドを立ち上げて花のブランド作るんだ!っていう確固たる思いがあったので、もう全然、怒られたりはつらくなくて」
そんな3年間の修行を経て、前田さんは独立することに。
「ちょうど妊娠したんですね。結婚もあって。で、お店の業務ってけっこう重いもの運んだりとか、けっこう激しい部分もあったので、やっぱ店頭の仕事はできないなっていうタイミングで。じゃあこのきっかけに独立をしようと思って。そこから妊娠中に開業届けを出しに行って、起業して今に至るっていう感じですね」
そして、2018年には“出会いに行く移動花屋”というコンセプトのお店『gui(グイ)』をオープン。
「花屋時代に仕入れを任されるようになって、すごく可愛いお花とかをいっしょうけんめい朝仕入れてくるんですけど、花屋さんって用事がない人はホントに通り過ぎていくんですね」
「どんなに可愛いお花を用意して待ってても、見ても もらえずに鮮度がどんどん落ちていっちゃうのとかを見てて。入ってきてもらう花屋じゃなくて、街のいろんな所で出店して自分から花を持って出会いに行けば、もっと花の魅力は伝えられるのかなってことで、『gui』を作りました。で、カフェの軒先とか洋服屋さんとか、ホントにいろんなところで…今もなんですけど…出店してますね」
そして、今年の春にはguiの姉妹店舗として、実店舗の『NUR(ヌア)』を東京・神宮前にオープンしました。
「『gui』をやっていく中で、自分たちの場所、動かない場所もやっぱり深める場所としては欲しいなっていうことで」
前田さんにはお花に関する大きな目標があるそうです。
「1番の目標が、都会の暮らしにもっともっと花の裾野を広げていくことで、それにはまだまだ足りないなと思っているんですね。私がおばあちゃんになる時に、もう東京中の窓辺で、ベランダで、みんなが花や緑を育ててるような未来をホントにこの目で見たいんです」
「で、まだまだ足りないので…今年40(歳)になるんですけど…子供たちへの活動を力を入れてやっていって、もっともっと小さい頃の体験に花や緑を届けていくようなことをしていきたいなと思ってます」
「住まいは鎌倉にあるんですけど、鎌倉で子供の手を引いて散歩してると、まだまだ自然の姿の草花たちに出会う機会ってけっこうあるんですね。2月ぐらいの寒い時期にスイセンが道端にいっぱい咲いてたり、フキノトウがひょこっと顔をのぞかせたり。そういった中で、あ、自然の姿っていいなぁってホントに感じるので、自分がお花をお客さんに届ける時にも、ちょっと自然の風景を連想させるような作品を作りたいなっていうのはすごく感じてますね」
前田さんはフラワーアーティストとして心がけていることについてこうおっしゃっていました。
「やっぱりいろんな表現を花を通してしていく必要があるので、一箇所に留まらずに進化してかなきゃいけないので、いろんな世代のスタッフの子としっかり話したり、アートとか、花と関係ない世界のものもどんどん見に行くようにして、いつもアップデートは心がけてます」
最後に前田さんはご自身にとっての挑戦についてこう話してくれました。
「未来を変えること、だと思います。私はやっぱり、都会で忙しくしてる人が花や緑をもっと身近になるような未来を作っていきたいんですけど、今、挑戦をしていくことで、それに一個一個近づけるかなって思うので。挑戦は未来を変えるためにはやっぱりしていく必要があることなので」
番組では、そんな前田さんの挑戦に関するメッセージを色紙に書いて頂きました!こちらを1名様にプレゼントします。このホームページのメッセージフォームから「前田有紀さんの色紙希望」と書いてご応募ください!