横山剣さんがCKB初のカヴァー・アルバムを語る!(2021/08/21 放送)
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今週は、クレイジーケンバンドのCRAZY KENこと横山剣さんをお迎えしました。
この番組には2015年10月以来の登場となる剣さん。9月8日にはクレイジーケンバンド初のカヴァー・アルバム『好きなんだよ』がリリースとなりますが、このアルバムタイトルは元々、剣さんがよく行っていたラーメン屋のオヤジさんの言葉だったとか。
「海苔をいっぱい乗せるラーメン屋さんで、取材かなんかの時に、なんでそんなにいっぱい海苔を乗せるんですか?って言われたら、そのオヤジが『好きなんだよ』って。その言い方がちょっと不機嫌な感じで、好きなんだよ…みたいな。それがグッときまして。元々はそっちなんです」
「カヴァー・アルバムだったので、絶対、セレクトの理由を聞かれるだろうなと思った時に、あんまり理屈で上手く言えないんですけど、もう好きなんだよって。もうこれしかないってことで。その一言に集約されてるんですね」
CKBのカヴァー・アルバムの構想自体は4〜5年前からあったそうです。
「やろうやろうとは思ってたんですけど、やろうと思うとオリジナルがいっぱい浮かんじゃって、なかなかやるチャンスがなかったんですけど。もう20枚オリジナル・アルバムを出したんで、1枚ぐらいカヴァーがあってもいいかなっていう」
「オリジナル曲もやっぱいろいろな楽曲の影響っていうのは絶対どっかしら…ま、無意識にもあるし、意識的にもあるし、いろんな形で僕らの音楽に影を落としてると思いますので。感謝というか、作家の方そしてシンガーの方、バンドなどにリスペクトの気持ちでやりたいなと思ったわけですね」
五木ひろしさんの「よこはま・たそがれ」や矢沢永吉さんの「時間よ止まれ」、ユーミンの「やさしさに包まれたなら」といった70年代の作品から、森進一さんの「冬のリヴィエラ」など80年代の作品、ORIGINAL LOVEの「接吻-kiss-」など90年代の作品まで、様々な日本の名曲をカヴァーしている今回のアルバム『好きなんだよ』。剣さんは選曲についてこう話してくれました。
「ほっといたら何百曲になっちゃうんで…」「クレイジーケンバンドってずっと、ファンクラブのコンサート『友の会サミット』ってのを毎年やってたんですけど、それのリクエストコーナーっていうのがありまして、カヴァー曲リクエストを毎回募るんですね。で、そん時に毎年毎年もらう候補の曲のリストがあるんで、そん中から選びました」
「しかも1曲しかないリクエストとかもあります、1票だけ」
「今回もすごい残尿感って言ったらあれですけど、もっともっと、これもやりたかった、あれもやりたかった、って感じで、パート2、パート3、調子乗って出ちゃうんじゃないかっていうぐらいですね。だいぶこれでも絞りに絞って、それでも21トラックになっちゃった、みたいな」
そうやって選ばれた曲の1つが、山下達郎さんらがメンバーだったシュガー・ベイブの名曲「DOWN TOWN」。剣さんは、1975年にリリースされたこの曲の思い出をこう語ってくれました。
「10代の時にディスコで流れてたんですね。いわゆるディスコ・ミュージック、ファンクとかソウルに混じって日本語のこの曲がかかって。なんてセンスいいんだ!と思って、DJボビーさんって人に、これなんて曲ですか?つったら、ダビングしてやるよ!つってカセットに入れてくれたんですね。それを自分の中で覚えて、レコード屋さんに行ってそれを歌って、これありますか?つったら、ああ、ありますよ!つって。1枚だけ残ってて、シュガー・ベイブ」
「同時に、もうすでに達郎さんはソロになってて『Circus Town』っていうアルバムが出てたんでそれも買ったんですけど、その2枚がもうかなり衝撃的で、それがなかったら今はないんじゃないか、っていうぐらい強烈な名曲ですね」
「カヴァーはちょっと癖になっちゃいそう」「その(曲の思い出)話をみんなでしてる時も楽しいし、みんなで一緒に歌うのも楽しいし」「選曲はすっごい楽しかったですね」とおっしゃっていた剣さんですが、カヴァーにはカヴァーならではの難しさもあるそうです。
「現実むずかしいのはキーが合わなかったりですね。で、合わなくて自分のキーでやってもいい感じになる曲もあれば、良さがなくなっちゃう曲もあるし」
この番組には2015年10月以来の登場となる剣さん。9月8日にはクレイジーケンバンド初のカヴァー・アルバム『好きなんだよ』がリリースとなりますが、このアルバムタイトルは元々、剣さんがよく行っていたラーメン屋のオヤジさんの言葉だったとか。
「海苔をいっぱい乗せるラーメン屋さんで、取材かなんかの時に、なんでそんなにいっぱい海苔を乗せるんですか?って言われたら、そのオヤジが『好きなんだよ』って。その言い方がちょっと不機嫌な感じで、好きなんだよ…みたいな。それがグッときまして。元々はそっちなんです」
「カヴァー・アルバムだったので、絶対、セレクトの理由を聞かれるだろうなと思った時に、あんまり理屈で上手く言えないんですけど、もう好きなんだよって。もうこれしかないってことで。その一言に集約されてるんですね」
CKBのカヴァー・アルバムの構想自体は4〜5年前からあったそうです。
「やろうやろうとは思ってたんですけど、やろうと思うとオリジナルがいっぱい浮かんじゃって、なかなかやるチャンスがなかったんですけど。もう20枚オリジナル・アルバムを出したんで、1枚ぐらいカヴァーがあってもいいかなっていう」
「オリジナル曲もやっぱいろいろな楽曲の影響っていうのは絶対どっかしら…ま、無意識にもあるし、意識的にもあるし、いろんな形で僕らの音楽に影を落としてると思いますので。感謝というか、作家の方そしてシンガーの方、バンドなどにリスペクトの気持ちでやりたいなと思ったわけですね」
五木ひろしさんの「よこはま・たそがれ」や矢沢永吉さんの「時間よ止まれ」、ユーミンの「やさしさに包まれたなら」といった70年代の作品から、森進一さんの「冬のリヴィエラ」など80年代の作品、ORIGINAL LOVEの「接吻-kiss-」など90年代の作品まで、様々な日本の名曲をカヴァーしている今回のアルバム『好きなんだよ』。剣さんは選曲についてこう話してくれました。
「ほっといたら何百曲になっちゃうんで…」「クレイジーケンバンドってずっと、ファンクラブのコンサート『友の会サミット』ってのを毎年やってたんですけど、それのリクエストコーナーっていうのがありまして、カヴァー曲リクエストを毎回募るんですね。で、そん時に毎年毎年もらう候補の曲のリストがあるんで、そん中から選びました」
「しかも1曲しかないリクエストとかもあります、1票だけ」
「今回もすごい残尿感って言ったらあれですけど、もっともっと、これもやりたかった、あれもやりたかった、って感じで、パート2、パート3、調子乗って出ちゃうんじゃないかっていうぐらいですね。だいぶこれでも絞りに絞って、それでも21トラックになっちゃった、みたいな」
そうやって選ばれた曲の1つが、山下達郎さんらがメンバーだったシュガー・ベイブの名曲「DOWN TOWN」。剣さんは、1975年にリリースされたこの曲の思い出をこう語ってくれました。
「10代の時にディスコで流れてたんですね。いわゆるディスコ・ミュージック、ファンクとかソウルに混じって日本語のこの曲がかかって。なんてセンスいいんだ!と思って、DJボビーさんって人に、これなんて曲ですか?つったら、ダビングしてやるよ!つってカセットに入れてくれたんですね。それを自分の中で覚えて、レコード屋さんに行ってそれを歌って、これありますか?つったら、ああ、ありますよ!つって。1枚だけ残ってて、シュガー・ベイブ」
「同時に、もうすでに達郎さんはソロになってて『Circus Town』っていうアルバムが出てたんでそれも買ったんですけど、その2枚がもうかなり衝撃的で、それがなかったら今はないんじゃないか、っていうぐらい強烈な名曲ですね」
「カヴァーはちょっと癖になっちゃいそう」「その(曲の思い出)話をみんなでしてる時も楽しいし、みんなで一緒に歌うのも楽しいし」「選曲はすっごい楽しかったですね」とおっしゃっていた剣さんですが、カヴァーにはカヴァーならではの難しさもあるそうです。
「現実むずかしいのはキーが合わなかったりですね。で、合わなくて自分のキーでやってもいい感じになる曲もあれば、良さがなくなっちゃう曲もあるし」
「あんまりアレンジを変えないで1音たりとも同じにやりたいって曲もあれば、メロディーが強いからどんなアレンジでもいけちゃうんじゃないか?って曲もあったりとかですね。曲によって違うんですけど、こんなに楽しくもあり、大変だったレコーディングはなかったです」
今回のアルバム『好きなんだよ』では、キーの問題もあって剣さんが歌っていない曲もあるんだとか。
「例えば、竹内まりやさんの『プラスティック・ラブ』って、僕大好きな曲なんですけど、これ俺が歌っちゃダメだな、と思ってですね。メンバーにAyesha(アイシャ)って女の子いますんで、これは女性メンバーに歌ってもらったりとか。そこはもうシンガーっていうよりちょっとプロデュース的に」
剣さんはカヴァーについてこんなこともおっしゃっていました。
「黄金フレーズっていうか、もうこのフレーズ変えちゃったらこの曲じゃないよ、みたいな。絶対にこれはイジっちゃいけない、みたいな。自分の中であるんですけど」
「あと、まったくおんなじようにやっても個体差っていうのが出るわけですね。逆にその方が違いがわかるというか。大胆に変えればそれなりに変わっていくのは当たり前なんですけど、同じようにやってもなんでこんな違うんだろ?みたいな。そういうのがカヴァーの面白さでもあり、難しさでもあるというか」
今回のアルバム『好きなんだよ』では、山口百恵さんの「横須賀ストーリー」がスカの要素を取り入れたアレンジでカヴァーされています。
「横須賀の“須賀”をとってスカなんですけど(笑)」
「最初はこれ、ツッタタ♪ツッタ♪ってロックンロールでやろうと思って、ロックンロールのビートでやったんですけど、それにちょっとギターをツッチャッ♪ツッチャッ♪って(スカっぽく)ダウンストロークで入れたら、じゃあドラムはロックンロールのまんまギターだけスカでいこう!みたいな感じで、ちょっとミックスした感じにしたんですよ。そしたらなんかこれはこれでCKB(クレイジーケンバンド)の『横須賀ストーリー』というか」
また、剣さんは今回カヴァーした寺尾聰さんの名曲「ルビーの指環」についてこんなことを話してくれました。
「(この曲の歌詞は、女性にフラれた)男の強がりみたいな、やせ我慢みたいな、こういう男の美学」
「まぁ僕はちょっと(この曲の歌詞とは)程遠い性格で、逆にその女性を恨んでしまったりとか。強がりなんか言わないで、じゃあお前にやったあのネックレスと指輪返せ!とか言いかねない少年だった…今は違いますけど(笑)…少年時代はそういうセコいところあったと思うんで、こういう大人ってすげえなぁと思いましたね。それになろうって」
「『ルビーの指環』はちょうど40年前(1981年)で僕がデビューした時の曲なんですけど、(当時は)ちょっとヤンチャなクールスRCってグループにいたんで、実は大好きだったんだけど、周りにあまり言えなかった感じで。隠れリスナーみたいな」
そして剣さんは、「ルビーの指環」や「冬のリヴィエラ」などの歌詞を書いている作詞家の松本隆さんについてこうおっしゃっていました。
「この方、ヒットメイカーなんですけども、すごく1曲1曲に魂が入ってるというか。いっぱい作ってらっしゃるのに、マニアックなところはマニアックだし。ディテールにこだわった歌詞だなぁと」
来週も引き続き、横山剣さんをお迎えします。
今回のアルバム『好きなんだよ』では、キーの問題もあって剣さんが歌っていない曲もあるんだとか。
「例えば、竹内まりやさんの『プラスティック・ラブ』って、僕大好きな曲なんですけど、これ俺が歌っちゃダメだな、と思ってですね。メンバーにAyesha(アイシャ)って女の子いますんで、これは女性メンバーに歌ってもらったりとか。そこはもうシンガーっていうよりちょっとプロデュース的に」
剣さんはカヴァーについてこんなこともおっしゃっていました。
「黄金フレーズっていうか、もうこのフレーズ変えちゃったらこの曲じゃないよ、みたいな。絶対にこれはイジっちゃいけない、みたいな。自分の中であるんですけど」
「あと、まったくおんなじようにやっても個体差っていうのが出るわけですね。逆にその方が違いがわかるというか。大胆に変えればそれなりに変わっていくのは当たり前なんですけど、同じようにやってもなんでこんな違うんだろ?みたいな。そういうのがカヴァーの面白さでもあり、難しさでもあるというか」
今回のアルバム『好きなんだよ』では、山口百恵さんの「横須賀ストーリー」がスカの要素を取り入れたアレンジでカヴァーされています。
「横須賀の“須賀”をとってスカなんですけど(笑)」
「最初はこれ、ツッタタ♪ツッタ♪ってロックンロールでやろうと思って、ロックンロールのビートでやったんですけど、それにちょっとギターをツッチャッ♪ツッチャッ♪って(スカっぽく)ダウンストロークで入れたら、じゃあドラムはロックンロールのまんまギターだけスカでいこう!みたいな感じで、ちょっとミックスした感じにしたんですよ。そしたらなんかこれはこれでCKB(クレイジーケンバンド)の『横須賀ストーリー』というか」
また、剣さんは今回カヴァーした寺尾聰さんの名曲「ルビーの指環」についてこんなことを話してくれました。
「(この曲の歌詞は、女性にフラれた)男の強がりみたいな、やせ我慢みたいな、こういう男の美学」
「まぁ僕はちょっと(この曲の歌詞とは)程遠い性格で、逆にその女性を恨んでしまったりとか。強がりなんか言わないで、じゃあお前にやったあのネックレスと指輪返せ!とか言いかねない少年だった…今は違いますけど(笑)…少年時代はそういうセコいところあったと思うんで、こういう大人ってすげえなぁと思いましたね。それになろうって」
「『ルビーの指環』はちょうど40年前(1981年)で僕がデビューした時の曲なんですけど、(当時は)ちょっとヤンチャなクールスRCってグループにいたんで、実は大好きだったんだけど、周りにあまり言えなかった感じで。隠れリスナーみたいな」
そして剣さんは、「ルビーの指環」や「冬のリヴィエラ」などの歌詞を書いている作詞家の松本隆さんについてこうおっしゃっていました。
「この方、ヒットメイカーなんですけども、すごく1曲1曲に魂が入ってるというか。いっぱい作ってらっしゃるのに、マニアックなところはマニアックだし。ディテールにこだわった歌詞だなぁと」
来週も引き続き、横山剣さんをお迎えします。