CIAとFBIに合格したREINAさんがお笑いを目指した理由(2020/10/03 放送)
今週は、タレントのREINAさんにリモートでお話を伺いました。
恵さんと同じワタナベエンターテインメント所属で、セクシーチョコレートという漫才コンビで活動していたこともあるREINAさん。名門ハーバード大学の大学院を卒業し、CIAとFBIにも合格したという経歴の持ち主です。
恵さんと同じワタナベエンターテインメント所属で、セクシーチョコレートという漫才コンビで活動していたこともあるREINAさん。名門ハーバード大学の大学院を卒業し、CIAとFBIにも合格したという経歴の持ち主です。
「私にとってはそこまで変な選択ではなかったんですけど…(そんな人がなぜ日本でお笑い芸人を目指したんですか?と)よく聞かれますね。どう説明しても理解してもらえないんですが(笑)」
REINAさんは1988年、アメリカのニュージャージー州生まれ。ご両親は2人も日本人で、お母さんが岐阜、お父さんが鳥取出身なんだそうです。
「私の第一言語は日本語です。アメリカで生まれ育ったんですけど、幼稚園に入るまでは英語はまったく話せなくて、家でもずっと日本語でしたね」
そして、8つの名門大学からなるアイビーリーグの一つ、ブラウン大学に進学したREINAさん。この大学を選んだ理由についてはこう話してくれました。
「当時は国際政治学に物凄く興味を持っていまして、国際政治学が凄く強いのがブラウン大学なので、選びました。あとはテロですね。テロにも興味があったので」
「ニュージャージーだったっていうのもあるんですけど、マンハッタンのすぐ隣なんですね。なので、911のインパクトはかなり強くて、なぜこういうことが起きるんだろう?っていうシンプルな問いから、テロリズムというものに興味を持ち始めました」
「英語だと”tunnel vision”って言うんですけど、トンネルのように一つのゴールがあると、もうそれしか見えなくなると言いますか。で、10代の頃は、テロリズムと戦いたい!っていうその一心で大学に行き、テロ対策を学び…」
そんな思いが高じて、REINAさんは大学時代にCIA、大学院卒業後はFBIの採用試験を受けたそうです。
「CIAは中央情報局です。主に諜報活動ですね。FBIはアメリカ全土の警察みたいな機関ですね。とにかく悪と戦いたかったっていうのが(笑)…なんなんでしょうね」
REINAさんはCIAを受けたときのことをこう振り返ってくれました。
「親には何も話さなかったんですよね。CIAを受ける時は誰にも話せないので。話してしまった段階で、もう落ちてしまうんですよね。これはもうホントに何度も言われました。誰にも話すなっていうのは。で、それをチェックされるんですよね。嘘発見器で」
「CIAに関しては、オペレーションオフィサーっていう役職があるんですけど…海外に行き、他国の情報提供者をリクルーティングする役割なんですが、その役職を受けまして。内定も頂いたんですけど…」
「ただし、1回このCIAの世界に入ってしまったらもう出れないよ、っていうのは、面接官の方に何回も何回も言われていまして。辞めた場合、やってきたことを誰にも公開できないんですよね。なので、履歴書には何も入ってない状態になってしまうので、ほとんどの人はCIAに入った時点でもう一生CIAらしいんですよね」
当時21歳だったREINAさんは、まだ早いかな…ということで、結局、CIAには入らなかったそうです。
「当時、彼氏がいましたけど言えなかったですね。唯一言えるのは、結婚した場合、旦那さんには話せるんですけど、旦那さんもかなりCIAに調査されて、OKが出たら話せるっていう(笑)。両親には話せないですね」
「私の場合、特にアラビア語が当時は流暢に話せたので、中東に飛ばされる予定だったんですよね。なので、かなり違う人生を歩むはずだったんです(笑)」
そんなREINAさんが日本に移住したのは26歳の時でした。
「当時はFBIを受けながらロイター通信で働いてたんですけど、ある日、頭の中でスイッチがオンになり、自分は何をやってるんだろう?って自分に問いかける日があったんですね(笑)。で、何か起きたわけでもなかったんですけど、ふと、これは私がやりたいことじゃない、っていうのに気づき、もうすべてを投げ捨てたんですよ(笑)」
「ロイター通信の仕事も辞めましたし、FBIにも内定を頂いたんですが、ちょっとお断りして…。当時はシンガポールに住んでたんですけど、家具も全部売ってしまい、日本に来ました。あてもなく、ですね。仕事もなく住む場所もなかったので、最初はマンスリーアパートで」
当時はジャーナリストを目指していたというREINAさんですが、日本ではなぜかワタナベエンターテインメントのコメディスクールに入ることに。
「なにかしらメディア関係の仕事をしたいと思っていて、リサーチをしてたんですけど。あまり日本のことをわかっていなかったので、いろいろリサーチしていたら、ワタナベエンターテインメントっていう今の事務所のサイトに辿り着き…」
「そこから、スクールがあるんだ…っていうふうにリンクを辿っていって。なにか面白いことをしたい人、楽しいことをしたい人はぜひ応募してください、みたいなキャッチだったんですよね。なので、あ、面白いことしてみたい!っていう、ホントにそんな軽いノリで受けました(笑)」
ワタナベコメディスクールに入ったREINAさんは、そこで出会った相方と漫才コンビのセクシーチョコレートを結成します。
「(相方は)アメリカ大好き!な日本人の人で。で、漫才をやることになりましたが、もう難しいですね!日本のお笑いって!ホントに!独特ですよね。日本のお笑いの場合、雰囲気作りから言葉のチョイスまで、やっぱり勉強できないもの、感覚的なもの・要素が凄く強いと思うので」
「今までけっこう一生懸命、あとマジメに生きてきて、それがけっこう妨げになっていたので、とにかくやりたいことはあまり深く考えずにやってみよう!っていう。そういう切り替えのプロセスを経て日本に来たんですけど、いざやってみるとやっぱり失敗続きで(笑)。もう悲惨でしたね」
「まったくなんの笑いも取れずにシーンとしていて…。今まであまり失敗をしたことがなかったので、逆になんていうか新鮮で、凄く楽しかったです(笑)。嬉しかったです(笑)」
「今までやってきたことだったり、キャリアとか、ハーバードがどうのこうの…とかっていうのは、ステージの上に立つとまったく関係ないんですよね。ホントにいち人間として見られる瞬間だと思うので、それが凄く恐ろしくもあり、スリリングでもあり、漫才をやっていた1年はいろいろ学びました。短かったですけど(笑)」
REINAさんはお笑いへの思いをこう話してくれました。
「(今でも)漫才をやりたいんですけど、相方が見つからず…(笑)。絶対向いてないんですけど、凄く楽しいんで」
「人を楽しませたりとか、人に ある感情を感じさせてもらうっていうのは、凄いスキルだと思うんですよね。なので、自分自身、身につけたいですし。自分も笑いたいですし。人を楽しませると自分も楽しいので」
「誰もが体験するべきだと思うんですよね。自分をさらけ出したりとか、人の立場に立って笑顔にするためには何をすればいいのか?っていう、その模索するプロセスって、凄く自分についてもいろんな学びを得られますし。人間力が上がるといいますか」
来週も引き続き、REINAさんをお迎えします!