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私にとっては教科書の中の物語というより、学芸会で発表した懐かしい作品。「びく」や「ひなわじゅう」「かみしも」という普段使わない言葉に触れたのは、このごん狐がはじめてだったことも懐かしく蘇ってきました。当時はとにかく劇に参加するので精一杯。兵十さん(当時劇中では“さん”付けだったんです)の悲しみはまだしも、ごんの抱える孤独にまで考えが及びませんでしたが、やはり母不在の淋しさは相当に深かったのだなぁと今回しみじみ感じ入りました。ラストは何度読んでも泣けてきますね。最後は本当に神様になったごん。天国でお母さん狐に思いっきり甘えてほしいです。
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2022年03月27日
江見水蔭『炭焼の煙』
2022年03月20日
須賀敦子『トリエステの坂道』
2022年03月13日
平岩弓枝『御宿かわせみ』
2022年03月06日
川上弘美『神様2011』

アーカイブ
小ぎつね/神崎ゆう子
歌の「小ぎつね」は山の中に、「ごん」はしだの森に住んでいます。
アンダンテカンタービレ/プラハ室内管弦楽団
チャイコフスキー作曲。音楽好きの南吉。「アンダンテカンタービレ」のような作品が書きたい、音楽を聞いていると文学のことが考えられるから聞く、精神がすっきりと美しくなるから」と語りました。(「素顔の新見南吉」より)「音楽が言葉の泉とつながっていたのでしょうか」と小川さん。
別れの曲/横山幸雄(ピアノ)
ショパン作曲、「練習曲集」から。「ごんと兵十は悲しいお別れをしました。でも兵十は手厚く「ごん」を葬ったと思います」と小川さん。南吉はショパンも好きでした。「別れの曲」というショパンの伝記映画も親友の保阪嘉内と見ています。
 
今まで紹介した作品
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