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あの国民的ドラマ「家政婦は見た!」の原作が松本清張だったとは!読む前から小川さんと一緒に驚いていましたが、主人公の信子の性格の悪さ、どす黒い心の闇、狂気的な妬み根性を知れば知るほど呆気にとられながらページをめくりました。(信子の中に、市原悦子さんのあのお茶目さはみじんも感じられなかったのも意外でした)しかも読み終えてみれば信子の推理に確実な裏付けはないわけで、全て信子の思い込みとよめないこともないのもゾッとする点。不安定な机の上でドミノをしているかのような、いつこの人間関係が爆発するんだろうというドキドキ感が最後最後のまで続いて読後はぐったり…。殺人や猟奇的事件は出てこないけれど、人間の心の恐ろしさを見事に表現した松本清張作品に、今回も白旗です!
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2019年12月15日
ボーモン夫人『美女と野獣』
2019年12月08日
開高健『裸の王様』
2019年12月01日
ジョン・バッカン『魔法のつえ』
2019年11月24日
近松門左衛門『女殺油地獄』

アーカイブ
復讐の心は地獄のように胸に燃え/幸田浩子
稲村家の妻・春子が、自分の悪口を言っているのを聞いた家政婦・信子。その心の中を表すようなタイトルです。モーツァルトの歌劇「魔笛」より。
隠し事 There's Something On Your Mind/ボビー・マーチャン
稲村家の主人・達也は妻の春子に隠し事をしていました。
悪意の使者 The Wicked Messanger/ザ・ブラック・キーズ
まさに信子は「悪意の使者」でした、と小川さん。ボブ・ディランの曲をオハイオ州アクロンのバンド、ブラック・キーズがカバー。「邪悪な使者がいた、ささいなことをおおごとにしようとイーライからやってきた・・」
 
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