あの国民的ドラマ「家政婦は見た!」の原作が松本清張だったとは!読む前から小川さんと一緒に驚いていましたが、主人公の信子の性格の悪さ、どす黒い心の闇、狂気的な妬み根性を知れば知るほど呆気にとられながらページをめくりました。(信子の中に、市原悦子さんのあのお茶目さはみじんも感じられなかったのも意外でした)しかも読み終えてみれば信子の推理に確実な裏付けはないわけで、全て信子の思い込みとよめないこともないのもゾッとする点。不安定な机の上でドミノをしているかのような、いつこの人間関係が爆発するんだろうというドキドキ感が最後最後のまで続いて読後はぐったり…。殺人や猟奇的事件は出てこないけれど、人間の心の恐ろしさを見事に表現した松本清張作品に、今回も白旗です!
(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!)
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