「ジャケ買いすると火傷する!」そんな言葉を帯に綴りたくなる1冊。表紙には女優とみまがうばかりの美しい作家、ルシア・ベルリン本人。しかしこの美貌に惹かれて読み始めると、波乱万丈なんていう言葉が生ぬるく思えるほどの彼女の人生に度肝を抜かれるのです。小川さんはすっかり彼女の短編の虜となり「読んでいいのは1日1篇だけ」という決まりを自分に課していたそう。数え切れぬほどの作品に日々触れている小川さんをも一文学少女に戻してしまう魅力が、この作品には宿っているのですね。そしてちょっとぶっきらぼうともいえるルシア・ベルリンの文章を、ニュアンスそのままに訳してくださった岸本佐知子さん。お礼をいいたいぐらい素晴らしい翻訳、必見です!
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