映画監督・大林宣彦さんが40年以上も映画化を熱望していたという小説。冒頭から新鮮な表現の嵐に飲み込まれ、うっすら異国の香りも漂う青年たちの日常に圧倒され、そして結末にあっけに取られ…。分からないことも多い短編小説なのですが、その余白の多さが、大林監督や同じくこの作品を愛した三島由紀夫のようなクリエイターたちを刺激しているのですね。 ところで登場人物たちの恋模様も三角関係どころか四角…五角…もう訳が分からないほど混乱しているのですが、その一角なのにちょっと年上だからといって最後まで「おばさん」と呼ばれていた榊山のおば…名前で呼んであげて!と思うのは私だけ?
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